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2024.02.09

「夢幻泡影」はどんな意味? 由来や使い方、似た意味を持つ四字熟語を解説

「夢幻泡影(むげんほうよう)」とは、「人生の儚いことのたとえ」。夢や幻のように実体がなく消えやすいものと同じように、人の世は儚いことを指します。本記事では、言葉の意味や使い方、類語となる四字熟語を解説します。

季節の移ろいや大切な人をなくした時などに、人生の儚さを感じた経験がある方もいるのではないでしょうか。そんな時に使える表現が、「夢幻泡影」です。普段あまり見聞きする機会のない言葉ですが、どのように使えばいいのでしょうか。そこで本記事では、「夢幻泡影」の意味や使い方、由来、似た意味を持つ四字熟語を解説します。

「夢幻泡影」とは?

「夢幻泡影」は、「むげんほうよう」と読みます。夢や幻、泡、影はいずれもつかみどころがなく、消えてしまいやすいもの。なんとなく意味が想像できそうですね。辞書には以下のように記載されています。

仏語。夢と幻と泡と影。人生のはかないことのたとえ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「夢幻泡影」は、壊れやすく消えやすいものを、4つ組み合わせてできた四字熟語です。夢や幻のように、人の命や人生もまた儚いものだという意味が込められています。

「夢幻泡影」は、仏語が元になっている言葉です。大乗仏教の般若経典の1つである、『金剛般若経』に由来があるとされ、中には「一切有為法 如夢幻泡影 如露亦如電 応作如是観」という一節が残されています。この世は常に移り変わって、まるで泡や夢のように儚い、この世の無常が説かれた言葉です。

(c) Adobe Stock

使い方を例文でチェック!

「夢幻泡影」は言葉の響きが美しいことから、アニメや漫画に登場することもあります。ですが、日常会話ではあまり使う機会がないため、正しい使い方がわからない方も多いのではないでしょうか? ここでは、「夢幻泡影」の主な使い方をチェックしていきましょう。

1:彼と過ごした時間は夢幻泡影というもので、あまりにも短いものでした。

大切な人との時間があまりにも短かった時に、このように表現することも。まだまだ長く続くと思っていたパートナーとの蜜月が、思っていた以上に早く終わりを迎えてしまったという状況を察することができますね。恋愛での破局の場面で用いられることもあるでしょう。

2:人生は夢幻泡影、落ち込んでいる暇はないよ。

人生はあっという間だから、悩んだり落ち込んでいる時間はないよという意味ですね。落ち込んでいる友人の様子を見かねてこのように声をかけることもあるでしょう。限りある人生だからこそ、1日1日を大切に生きようと思えますね。

(c) Adobe Stock

3:幸せな時間は夢幻泡影で、まさかその後に大変な出来事が起きるなんて、思ってもみなかった。

予測不能の事態や不幸な出来事が起きた時ほど、今まで当たり前だった生活が幸せなことだったと気づくことがありますよね。楽しい思い出や幸せな出来事を振り返って、「幸せな時間は夢幻泡影だった」と表現することもあるでしょう。

類語や言い換え表現は?

「夢幻泡影」のように、人生の儚さをたとえた言葉には、「泡沫夢幻」や「諸行無常」「栄枯盛衰」などがあります。中には、仏教に由来する言葉もあるので、教養を感じさせる言葉の1つとして覚えてみてください。

1:泡沫夢幻

「泡沫夢幻」の読み方は、「ほうまつむげん」。意味は以下の通りです。

水のあわと夢とまぼろし。はかないことのたとえ。「―の世」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「泡沫」とは、「水の泡や気泡」のこと。まるで水の泡や夢まぼろしのように、人生は儚いものだという意味です。「夢幻泡影」とほぼ同じ意味ですね。

(使い方)
・あっという間に政権が交代し、まるで泡沫夢幻の世だよ。
・この世は泡沫夢幻のようだ。

2:諸行無常

「諸行無常」は、「しょぎょうむじょう」と読みます。「夢幻泡影」と同じく、仏教に由来する四字熟語です。意味を見ていきましょう。

仏教の根本主張である三法印の一。世の中の一切のものは常に変化し生滅して、永久不変なものはないということ。

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「諸行無常」は、仏教の根本的な思想を表す言葉で、「万物は移り変わるもので、永遠・不変なものはない」ことを意味します。『平家物語』の中にある、「祇園精舎(ぎをんしょうじゃ)の鐘の声、諸行無常の響きあり」という一節は有名ですね。

「古代インドにある、祇園の寺の鐘の音には、万物は変化し永遠なものは何もないという、この世の道理を表す響きがある」と語っています。この世も、人の命もまた永遠にあり続けるものではないという儚さが伝わってきますね。

(例文)
・この世は諸行無常であるからこそ、1日1日を大切に生きよう。
・さまざまな歴史を学んでいくと、いつの時代も諸行無常であることがわかる。

(c) Adobe Stock

3:栄枯盛衰

「栄枯盛衰」は、「えいこせいすい」と読みます。意味を見ていきましょう。

栄えたり衰えたりすること。「―は世の習い」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

力を持っていたものが、急に衰えたり、落ちぶれていた人が勢いに乗ることがあったりと、栄えたり衰えたりする世の流れを「栄枯盛衰」と言います。国の歴史や政治などで登場する四字熟語です。この世に常が無いという点で、「夢幻泡影」と似ていますね。

(例文)
・歴史の教科書を読みながら、「栄枯盛衰は世の習いだよ」と先生は言った。
・父は平家の栄枯盛衰の物語を語った。

最後に

「夢幻泡影」は、夢や幻、泡、影など消えてしまいそうなもので構成されており、人生の儚さを説いた言葉です。人生は夢や幻のように儚いものでもあるからこそ、今を大切に生きようという逆説的な意味も込められています。落ち込んでいる相手を励ますときの表現の1つとして、利用してみてはいかがでしょうか?

TOP画像/(c) Adobe Stock

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