この記事のサマリー
・「身内」は人の身体の内部を指す言葉。
・そこから転じて、家族や親族など、家族の延長と感じられる内輪の人々を指して用いられることが多いです。必ずしも血縁関係があるかどうかは問いません。
・「家族」とは、夫婦と血縁関係者を中心に構成される共同生活の単位となる集団のこと。
・「親族」は、血縁関係や婚姻関係によって結ばれた人々を指す言葉。
「身内とは?」と聞かれて、まず家族を思い浮かべる人もいれば、親類まで含める人もいるでしょう。日常的によく使う言葉だからこそ、「どこまでを身内と言うのか?」を改めて考えると、意外と難しかったりします。
この記事では、「身内」の定義を押さえながら、どのような範囲を指す言葉なのか、混同しやすい言葉との違いも含めて整理していきましょう。
「身内」とは何を指す言葉か?
まずは「身内」の意味から確認していきましょう。
「身内」の意味
「身内(みうち)」という言葉からは、家族や親類を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実際にはそれだけに限りません。「身内」は、使われる場面によって指す範囲が変わる、幅のある言葉です。
『デジタル大辞泉』では、次のように説明されています。
み‐うち【身内】
1 ごく親しい血縁関係にある人。家族。親類。
2 同じ親分に属する子分。また、同じ組織に属する者。
3 からだの内部。また、からだじゅう。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
もともと「身内」は、文字通り人の身体の内部を指す言葉です。そこから転じて、「自分の側にあるもの」「内側の人間関係」を表す意味で使われるようになりました。
日常的には、家族や親族など、家族の延長と感じられる内輪の人々を指して用いられることが多く、必ずしも血縁関係があるかどうかは問いません。
また、特定の組織や集団の内部に属する人を指して「身内」と表現することもあります。例として、いわゆるヤクザの世界では、配下の子分たちを「身内」と呼んだりします。
このように「身内」は、法律用語ではなく、話し手の認識や文脈によって意味の範囲が決まるのが特徴です。

「家族」「親族」との違い
「身内」は、法律で定義された言葉ではなく、民法上の用語でもありません。話し手の立場や文脈によって指す範囲が変わる、日常的で感覚的な表現だといえます。
一方、「家族」は夫婦と血縁関係者を中心に構成される共同生活の単位となる集団を指します。
「親族」は、血縁関係や婚姻関係によって結ばれた人々を指す言葉で、比較的近いつながりの人々を一つのグループとして捉えた表現です。日常会話では「親類」「親戚」のあらたまった言い方として使われます。民法では、「六親等内の血族および配偶者、三親等内の姻族」と明確に定められていますよ。
参考:『デジタル大辞泉』、『使い方の分かる 類語例解辞典』(ともに小学館)、『世界大百科事典』(平凡社)
身内はどこまで含まれるのか?
「祖父母は身内に入るのか?」「いとこや叔父・叔母はどう考えればいいのか?」と疑問に感じたことがある人も多いでしょう。「身内」は法律で範囲が定められている言葉ではないため、親等だけで判断できるものではありません。
ここでは辞書の意味を踏まえ、一般的な使われ方の目安を整理します。

祖父母・叔父・いとこは身内か?
祖父母は、親と同じく日常的な関わりが深い存在であることが多く、一般的には「身内」として含まれるでしょう。
一方、叔父・叔母やいとこについては、関係の深さによって受け止め方が分かれます。幼い頃から頻繁に行き来があり、家族同然の付き合いをしている場合には「身内」と感じられることが多いでしょう。
反対に、年に数回顔を合わせる程度で、日常的な関わりが薄い場合には、「親族ではあるが身内とまでは言わない」と感じる人も少なくありません。
このように、血縁関係があっても、生活や感覚の近さによって「身内」と感じるかどうかが左右されるのが特徴です。
友達・同僚は身内と呼べるか?
友達や同僚は、血縁や婚姻関係がなくても、家族のように強い信頼関係や結びつきがある場合には、「身内」と表現されることがあるでしょう。
例えば、「あの人はもう身内みたいな存在だ」といった言い方は、形式的な関係を超えた親密さを表します。この場合の「身内」は、家族の延長だと感じられるくらい内輪の人だと感じていることを示しています。
参考:『デジタル大辞泉』、『使い方の分かる 類語例解辞典』(ともに小学館)

「身内」に関するFAQ
ここでは、「身内」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 祖父母は「身内」に含まれますか?
A. 祖父母は、親と同じく日常的な関わりが深い存在であることが多く、一般的には「身内」として含まれるでしょう。
Q2. いとこや叔父・叔母も「身内」といえますか?
A. いとこや叔父・叔母は血縁関係のある「親族」ですが、必ずしも自動的に「身内」に含まれるわけではありません。
「身内」は家族の延長と感じられるかどうかが判断の基準になります。例えば、幼い頃から頻繁に行き来があり、日常的な付き合いがある場合には、「身内」と呼んでも自然です。一方、年に数回会う程度で関係が希薄な場合には、「親族ではあるが身内とは言いにくい」と感じる人も多いでしょう。
つまり、血縁の近さよりも、生活や心理的な距離の近さが重視されます。
Q3. 友達を「身内」と呼んでもいいですか?
A. 日常会話であれば問題ありませんが、使う場面には注意が必要でしょう。
「身内」は、血のつながりがある人に限った言葉ではありません。したがって、家族のように信頼関係が深い相手であれば、友達を指して「身内みたいな存在」と表現することもあるでしょう。
ただし、この場合の「身内」は、比喩的な使い方です。公的な場や説明的な文脈で友達を「身内」と呼ぶと、血縁や法的関係があると誤解されるおそれがあります。
そのため、場面に応じた表現を使うことをおすすめします。
最後に
「身内」という言葉は、家族や親族を指すようでいて、その範囲がはっきり決まっているわけではありません。「身内」は関係の近さを測る言葉というより、気持ちの距離を映す言葉。その特性を理解しておくことで、より適切に使い分けられるようになるでしょう。
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