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2023.12.04

塩梅とは? 語源や「いい塩梅」の使い方、言い換え表現などを解説

「塩梅(あんばい)」とは、「料理の味加減」や「物事の具合」などを表します。いい味付けができたときには、「いい塩梅にできた」などと言ったりしますね。本記事では、塩梅の意味や料理にまつわる語源、言い換え表現などを解説します。

料理番組などを見ていると、「そこはいい塩梅で味付けしてみてください」という表現を聞くことはありませんか? なんとなくニュアンスはわかりますが、一体どの程度のことを指すのだろう? と疑問に思う方もいるかもしれません。そもそもなぜ、「塩」と「梅」という漢字が使われるのかも、あまり知られていませんよね。

そこでこの記事では、「塩梅」の意味や使い方、言い換え表現、英語表現などを解説します。

塩梅とは?

まずは、「塩梅」の意味を辞書で確認してみましょう。

意味

(スル)《味の基本である塩と梅酢の意の「えんばい」と、物をぐあいよく並べる意の「按排」とが混同した語》
1料理の味加減。「―をまちがえて、食べられたものではない」
2物事のぐあい・ようす。「いい―にメンバーがそろっている」
3身体のぐあい・ようす。「―が悪いので仕事を休む」
4(按排・按配)物事のぐあい・ようす・程合いを考えて、程よく並べととのえたり処理したりすること。「文化祭での出し物の順をうまく―する」
[補説]2~4は「案配」とも書く。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「塩梅」は、塩や砂糖などの調味料を使って、ほどよい味に仕上げることを言います。料理に使うイメージの強い言葉ですが、他にも物事の具合や体の具合などを表す際にも使われますね。

料理を作る女性
(c)Adobe Stock

語源

「塩梅」は文字通り、「塩」と「梅」が語源となっています。今では、料理の味付けは、砂糖やみりん、胡椒、ソースなど色々ありますが、昔は塩と梅で作られた塩梅(えんばい)が基本でした。

塩梅とは、梅酢のことで、梅と塩を漬けたときに梅の実から出てくる液体のこと。昔は塩や梅酢で味付けをしていたため、少しでも入れる量を間違うと味付けが変わってしまうこともよくありました。

このことから、料理の味付けのバランスがいいときには、「いい塩梅」、よくないときには、「悪い塩梅」と言われるようになったそうです。本来は料理に使われていたのが、やがて物事の具合や健康状態にまで及び、今の意味になったようですね。

使い方を例文でチェック!

「塩梅」には、大きく分けて「料理の味加減」「物事の具合」「体の具合」の3つの意味があることがわかりました。それぞれの使い方を例文で見ていきましょう。

1:「今日の料理はいい塩梅に作れた」と姉は嬉しがっていた。

自分の作った料理の塩加減や味付けが上手に決まると、嬉しくなりますね。最初は上手く作れなくても、何回か繰り返すうちに味の付け方のコツが掴めてきて、料理の腕が上達することもあるものです。いい塩梅に作れるようになると、より料理が楽しくなりそうです。

2:いい塩梅で雨が止んだようだ。

物事のほどあいを表す時にも、「塩梅」が使われます。この例文だと、「いいタイミングで」というニュアンスが強いですね。ちょうどいい頃合いに雨が止んで、空が晴れてきたら気分も明るくなるもの。お出かけしたり、外を散歩するきっかけになりますね。

3:今日は塩梅が悪いので寝ていることにするよ。

「塩梅」は、体の具合にも使われます。体がだるい、調子がよくないなど健康状態が良くない時は「塩梅が悪い」と言いますね。なんとなく具合が悪いというニュアンスがあるため、骨折していたり、重い病などには適さないので気をつけましょう。

梅干し
(c)Adobe Stock

「塩梅」は方言なの?

「塩梅」は、その響きから「方言なのでは?」と考える人も多く、お年寄りが使っているイメージがあるかもしれません。しかし、「塩梅」は方言ではなく日本中で使われている言葉です。どことなく古風な響きがあるからか、ビジネスシーンではあまり使われません。どちらかというと、「タイミング」や「バランス」などが使われることが多いですね。

言い換え表現は?

「塩梅」は、いろんな場面で用いられる言葉ではありますが、古臭いと感じることもあるため、状況によっては他の言葉に置き換えて使うといいでしょう。ここでは、代表的な「具合」「加減」「匙加減」の意味を説明します。

1:具合

具合とは、「物事の状態」や「健康状態」のこと。「味の具合がいい」というように、実際に物事の状態を確かめた上で使われることが多い言葉です。「料理の塩梅をみる」「今日は体の塩梅が悪い」という文章は、「具合」に置き換えられますよね。

(例文)
・ちょっとエンジンの具合を調べてもらえない?
・うまい具合に電車が来たので、スムーズに目的地へと着いた。

炒め物
(c)Adobe Stock

2:加減

「加減」も、「具合」のような、「物事の状態」「体の調子」を表します。「湯の加減をみる」や「(体の)お加減はいかがですか?」というのがいい例です。健康状態や物事の具合を気にかけている時などに、使われる傾向があるようでしょう。

(例文)
・寒さの加減で腰が痛むようになってきた。
・少し強すぎるから力を加減してほしい。

3:匙加減

「匙加減」にはいくつか意味がありますが、その中でも「料理の味付けの程度、具合」が、「塩梅」とよく似ていますね。「ちょうどいい匙加減」は、「ちょうどいい塩梅」と言い換えることができるでしょう。

(例文)
・匙加減を誤って、お味噌汁がしょっぱくなってしまった。
・「味の匙加減がわからないから」と言って、妹はレシピ本を購入した。

最後に

「塩梅」とは、料理の味付けや物事の具合のこと。料理の「いい塩梅」には、決まった正解があるわけではありません、味見をした人や食べた人が「うん、美味しいな」と納得できる味が「いい塩梅」だと言えるでしょう。元々は調味料だった「塩梅」が、健康状態を表す言葉として使われるようになったのも、分かる気がしますね。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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