この記事のサマリー
・「展望」は遠くまで見渡すことや見晴らしのことを指します。
・ビジネスでは「今後の展望」として、先行きの見通しや将来像のことを指します。
・「見通し」は、物事の見通しや将来のことを予測することを指します。
「今後の展望は?」と聞かれて、どう答えればいいか迷った経験はありませんか? 「展望」は景色を見渡す眺めの意味に加え、先行きや将来像を見通す意味でも使われます。
この記事では、場面別の使い方を例文で確認し、類語や英語表現まで分かりやすく整理しますよ。
「展望」とは?
「展望」には2つの意味があります。
1つは遠くまで見渡すこと。
もう1つは、社会の動きや将来の成り行きを見渡し、見通すことです。ビジネスではこちらの意味で使うことが多いでしょう。
辞書では次のように説明されていますよ。
てん‐ぼう〔‐バウ〕【展望】
[名](スル)
1 遠くまで見渡すこと。また、そのながめ。見晴らし。「―がきく」「屋上から市街を―する」
2 社会の動き、人生の行く末などを見渡すこと。見通すこと。見通し。「将来に対する―がない」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

ビジネスでの使い方を例文でチェック!
「展望」は、ビジネスシーンでたびたび使われる言葉ですよね。ここでは、「展望」が使われるケースを例文で紹介していきます。
新事業を発表した社長に、記者が「今後の展望は?」と訊ねた。
企業のトップや芸能人などの社会的に影響力が高い人は、「今後の展望」について聞かれる機会が多いもの。特に画期的な商品を開発したり、新しい企画を打ち出した人には、「次に何に取り組むのだろう?」と注目が集まります。
そのため「今後の展望は? 」は、将来の見通しや次の計画をたずねる際に使われます。
今後の展望につきましては、成長が見込まれる市場への進出を計画しております。
会議において今後の見通しや計画を伝える際に、「今後の展望」というフレーズを使うことがあります。
企画の趣旨を伝えるには、いま進んでいるプロジェクトが、今後どのような展開になりそうか(見通し)や、次に何をするのか(計画)を整理して示す必要があります。
会議や発表会などの機会を通じて、上司や他部署と情報を共有できると、判断や連携がしやすくなりますね。
新しいプロジェクトリーダーには、将来に対する展望がない。
「展望」という言葉は、ネガティブなニュアンスで、「展望がない」と表現することもあります。
例えば、将来の見通しが示せず、次の打ち手が見えにくい状態を指して、「将来に対する展望がない」と言うことがあります。
特に、チームを引っ張る立場の人に先行きの見通しが立たないと、周囲が動きにくくなる場面も出てくるでしょう。
類語や言い換え表現は?
ここでは、「展望」と近い意味を持つ言葉を紹介します。
見通し
物事の成り行きや、将来のことを予測することを、「見通し」といいます。「この作業がどのくらいで終わるか、見通しをつけてください」などと言われたことがある人も多いのではないでしょうか? ある程度見通しをつけることで、効率よく作業を進められるなどのメリットがありますね。
(例文)
・地震の影響で水道管が破裂し、未だ復旧の見通しがつかない。
方針
「方針」とは、物事や計画を実行する際の、およその方向のこと。ビジネスでは、あらかじめある程度方針を固めてから動き出すことが一般的です。物事の方向性や目標を定めておかないと、ノルマを達成することは難しいといえます。
(例文)
・私と夫は、子供の教育方針がまったく合っていない。

ビジョン
「ビジョン」とは、「将来の構想」や「展望」のこと。面接の時に、面接官から「あなたのビジョンを教えてください」と言われることがありますよね。これは、「自分の将来設計やこれから何をやっていきたいと考えているのか?」という意味になります。会社のビジョンとあなた自身のビジョンが重なれば、お互いにとってメリットのある関係が築けるはずです。
(例文)
・まずは、貴社のビジョンを聞かせてください。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)
英語表現は?
「将来への見通し」を意味する「展望」の英語表現には、“vision” や “prospect(通例prospects)”などがあります。“vision”は、「将来の構想」という意味。
また、“prospect” は、「(成功の)見込み」「可能性、将来性」という意味。前向きな文脈で使うことも多い一方、基本は「見込み、将来性」を表す語なので、状況の良し悪しにかかわらず「先行き」を述べる場面でも使うことができます。
参考:『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)

「展望」に関するFAQ
ここでは、「展望」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「今後の展望は?」と聞かれたら何と答えたらいい?
A. 先行きの見通し(どうなりそうか)と、将来像(どうしていきたいか)をセットで短くまとめると伝わりやすいでしょう。数字や根拠を一言添えると説得力が上がります。
Q2. レポートの「今後の展望」には何を書けばいいですか?
A. 現状と課題を踏まえ、今後の見込み・次に打つ手・残る論点を整理して書くといいでしょう。願望だけに寄せず、理由や論拠を添えると読み手が判断しやすくなります。
Q3. NGな使い方は?
A. 「展望」を「目標」と同じ意味で使ってしまうと、ズレが生じます。展望は「見通し」のこと、「目標」は目指す水準のことです。
最後に
「展望」は、遠くの景色を見渡すこと、そしてこれからの道筋に思いを巡らせることを表す言葉です。将来に対する展望があると、今いる景色の見え方も変わりそうですね。
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