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この記事のサマリー
・「了解」と「承知」の違いは、敬意の度合いにあります。目上の人には「承知」が適切です。
・「了解」は内容を理解した意を示す語で、主に同僚や部下に使うのが基本です。
・「承知」は事情を受け入れる謙譲語で、上司や取引先への返答にふさわしい表現です。
日常生活においてもビジネスシーンにおいても「了解」や「承知」という言葉は頻繁に使われています。でも、なんとなくの理解で使っていたりしませんか?
そこで、本記事では、「了解」と「承知」の違いについて解説します。具体的な使い方や類語表現も確認していきましょう。
「了解」と「承知」、使い分けていますか?
まずは、「了解」と「承知」、それぞれの意味を確認します。

「了解」の意味
「了解」には、大きく2つの意味があります。1つ目は、「物事を理解して承認すること」という意味です。2つ目は、「文化的なもの、歴史的なことを生の表現であるとし、追体験することによって把握すること」という哲学用語として使われています。これは、ディルタイ哲学で用いられる用語です。
ビジネスシーンで使われる多くは、1つ目の意味になります。
辞書では次のように説明されていますよ。
りょう‐かい〔レウ‐|リヤウ‐〕【了解/×諒解】
[名](スル)
1 物事の内容や事情を理解して承認すること。了承。「―が成り立つ」「来信の内容を―する」
2 《ドイツ Verstehen》ディルタイ哲学で、文化的、歴史的なものを生の表現とみなし、その生を追体験によって把握すること。理解。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
「承知」の意味
「承知」には3つの意味があります。1つ目は「事情や状況を知ること」、2つ目は「相手の事情などを理解し、許すこと」です。そして、3つ目は「要求や依頼などを承諾すること」という意味になります。
いずれの意味もビジネスシーンでよく使われますね。
辞書では次のように説明されています。
しょう‐ち【承知】
[名](スル)
1 事情などを知ること。また、知っていること。わかっていること。「無理を―でお願いする」「君の言うことなど百も―だ」「事の経緯を―しておきたい」
2 依頼・要求などを聞き入れること。承諾。「申し出の件、確かに―した」
3 相手の事情などを理解して許すこと。多く下に打消しの語を伴って用いる。「この次からは―しないぞ」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
「了解」と「承知」の違い【まとめ】
「了解」と「承知」はほぼ同義で使われるため、日常会話の中ではそこまで深刻に考えて使い分けなくても大丈夫です。
「了解」は「理解したうえで承認する」ことに重きが置かれ、「承知」は「事情や内容を知っている・理解している」ことに重きが置かれるという微妙なニュアンスの違いがあります。
「了解」の使い方を例文で紹介
それぞれの違いはなんとなく分かりましたか? 使い方についても、大きな違いはなく、置き換えて使えることもあります。
「了解です。スケジュールを調整しておきます」
「了解」には、「理解する」というニュアンスが強く含まれています。この例文の場合、予定が変更になったことを理解したということですね。また、「了解です」という使い方は「了解」特有だといえるでしょう。「承知です」とはあまり言いません。

「1時間ほど到着が遅れるとのこと、了解しました。気を付けていらしてください」
この例文の場合、「理解しました」は「承知しました」に言い換えて使うことができます。「了解」は「承知」よりも、ややカジュアルな印象の言葉です。
「了解いたしました」は一般的な丁寧表現ですが、目上の方やより改まった場面では「承知しました」「かしこまりました」の方が適切です。
「了解! 30分後に〇〇の前で集合しよう!」
この例文の使い方は、「承知」といちばん違う使い方だといえるかもしれませんね。「分かったよ」というニュアンスを込めて「了解」と言うことがあります。
会話だけでなく、LINEなどのメッセージツールでも活用されていますよ。
「承知」の使い方を例文で紹介
「承知」の使い方についても見ていきましょう。
「承知しました。〇日までに資料を作成しておきます」
「承知」には、「相手の頼み事などを受け入れ「引き受ける」「承諾する」というニュアンスがあります。内容を把握するだけでなく、了承したことになりますので使う際は注意しましょう。
「ご迷惑をおかけしていることは重々承知しておりますが、何卒ご検討のほどよろしくお願いいたします」
「重々承知しております」という表現もしばしば使われます。特に謝罪する際などに使われることが多いです。こちらに非があるということを自覚していると相手に伝える効果があります。
「承知いたしました。担当に連絡があったと伝えます」
「承知しました」よりもさらに丁寧な表現が「承知いたしました」です。「承知しました」よりも改まった感じがいたしますね。
「了解」「承知」の類語表現は?
「了解しました」「承知しました」を繰り返し使うのも気が引けますよね。ここでは、「了解」や「承知」の言い換え表現を紹介します。
承りました(うけたまわりました)
「承りました(うけたまわりました)」は動詞「承る」の丁寧・謙譲表現で、依頼の受け答えに使うと丁寧です。「承知しました」よりも謙譲性が高く、ビジネスの口語表現として好まれます。
「承りました」は、実際に声に出してみると分かりますが、嚙みやすい語呂。したがって、言いやすい「承知しました」を使う人が多いですが、同じ返答ばかりになってしまうときには「承りました」を使うのも良いでしょう。
了承
「了承」は「事情を理解して許可・認可する」という含意があるため、単に「わかった」の意味で使うと誤解を招くことがあります。文脈に応じて使い分けましょう。

かしこまりました
目上の人へ、理解の意を表す言葉として「かしこまりました」という表現があります。「かしこまりました」は、同僚や部下には使いません。また、接客・サービス業など対顧客の場面でよく使われる表現であり、一般的な社内でのやり取りやビジネスメールでは「承知いたしました」のほうが自然です。
「了解と承知の違い」に関するFAQ
ここでは、「了解と承知の違い」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「了解」と「承知」の一番の違いは何ですか?
A. 最大の違いは敬意の度合いです。「了解」は対等以下に使う表現、「承知」は目上の人に使える謙譲語です。
Q2. 上司に「了解しました」は失礼ですか?
A. ビジネス上は「承知しました」「承知いたしました」のほうがいいでしょう。
Q3. 「承知しました」と「承知いたしました」の違いは?
A. 「承知いたしました」は「いたす」を用いたより丁寧な謙譲表現で、改まった場面に適しています。
最後に
「了解」と「承知」の違いは掴めましたか? 微妙なニュアンスの違いですが、知っておくと便利です。そのほかにも、相手への理解を示す表現について紹介しているので、ぜひひとつの参考にしてみてくださいね。
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