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2025.07.28

「これを機に」はどう使う? 印象を左右する言い方とビジネスにも役立つ言い換え例を紹介

「これを機に」とは、「これをきっかけに」「この出来事を転機として」という意味で使われる表現です。この記事では、「これを機に」の意味や使い方、フォーマルな場面での使用方法、言い換え表現、「これを機に」に関するFAQを紹介します。

この記事のサマリー

・「これを機に」は、「これをきっかけに」「この出来事を転機として」という意味で使われます。
・「これを機に反省してください」はNG表現。相手に行動を促す表現は、上から目線に取られる恐れがあります。
・類語は「これを契機に」「これを機会に」など。硬さや丁寧さの度合いで使い分けましょう。

「これを機に」という言葉、あなたはどんなときに使っていますか? メールの締めくくりや、人間関係の節目など、前向きな意志を伝える場面で見かけることが多いこの表現。けれど、なんとなくの感覚で使っていると、「本当に合ってる?」「丁寧に聞こえてる?」と不安になることもありますよね。

そこで本記事では、「これを機に」の意味や使い方から言い換え表現、注意点まで丁寧に解説します。

「これを機に」の意味と使い方を確認

「これを機に」は日常会話からビジネス文書まで使える便利な言い回しです。ただし、使用する場面を誤ると不自然に響いたり、意図が伝わりづらくなることも…。まずは正しい意味と使い方の基本を押さえましょう。

「これを機に」の基本的な意味

「これを機に」は、「これをきっかけに」「この出来事を転機として」という意味で使われる表現です。「機」には、「物事の起こるきっかけ」や「物事をするのによい折」という意味があります。

例えば「これを機に、運動を始めました」と言えば、「あるタイミングをきっかけに新しい行動を始めた」ことを意味します。主にポジティブな変化や何かを改善する場面で使われることが多く、転職、引越し、出会いなど人生の節目とも相性のいい表現です。

ひとの模型で手をつなぐ
(c)Shutterstock.com

使い方を誤るとどうなる? 誤用・曖昧なケースに注意

「これを機に」は便利な表現ですが、場面によっては誤解を招くことがあります。例えば、相手に責任がある場面で「これを機に反省してほしい」と使うと、非難がましく響くことがあります。

また、「これを機に今後も努力します」といった表現を単独で使うと、前提となる出来事が曖昧なため意図が伝わりにくくなります。

筆者自身、職場で「これを機に改善します」というメールを見たとき、「何が“機”なの?」とはっきりせず、少し戸惑った経験があります。こうした曖昧さを避けるためにも、前後の文脈で丁寧に説明しながら使うことが大切です。

フォーマルな場面での「これを機に」の使い方と例文

「これを機に」はビジネスシーンや改まった場面でもよく使われます。ここでは、実務に役立つ例文をもとに、相手に誠実さや前向きな印象を与える使い方を解説します。

ビジネスメールでの使用例|丁寧な印象を与える表現とは?

「これを機に」は、改まった場面で相手への敬意や前向きな意志を伝えるときに最適です。例えば異動や取引開始の挨拶文では、次のような表現がよく使われます。

「このたび○○に異動してきました、△△です。これを機に、より一層の努力を重ねてまいりますので、今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。」

「今後ともよろしくお願いいたします」と組み合わせることで、「新しい関係性を築く意欲」を示すことができます。

謝罪・お願い・お礼で使うときの注意点

「これを機に」を謝罪やお願い、お礼の場面で使う場合には、言葉のトーンに特に気を配る必要があります。例えば以下のような使い方があります。

「このたびはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。これを機に、業務体制の見直しを行い、再発防止に努めてまいります。」

このように、自責の姿勢や改善の意志を示すときには有効です。ただし、「これを機に〜していただけますか?」という形で相手に行動を促す表現は、上から目線に取られる恐れがあります。

× これを機に、再度ご対応いただけませんか?
→(やや一方的な印象)
○ 今回の件を受け、改めてお願い申し上げます。

言い回し一つで印象は大きく変わります。「これを機に」は自分側の決意や感謝に使い、相手に何かを促す場合は別の表現を選ぶのがベターです。

木の積み木でCHANCE
(c)Shutterstock.com

言い換え表現で、語彙力と表現力をアップ

「これを機に」の表現を少し変えるだけで、文章のトーンや印象が大きく変わることも。状況や相手との関係性に応じて選べる類語・言い換え表現を紹介します。

「これを契機に」「これを機会に」

「これを機に」に似た言葉として、「これを契機に」「これを機会に」といった表現が挙げられます。「契機」は「きっかけ」、「機会」は「事をするのに最も都合のいい時機」を指しますよ。

例)これを契機に、制度改革が進められる見込みです。
例)これを機会にお願い申し上げます。

カジュアルな場面で使える柔らかい言い換え

親しい人との会話やSNS投稿では、「これを機に」よりも自然に聞こえる柔らかい言い換えが好まれることもあります。例えば次のような表現です。

これをきっかけに

もっとも身近で親しみやすい表現でしょう。SNSや日常会話でもよく使われ、「前向きな始まり」を自然に伝えることができます。

例)これをきっかけに、自炊を始めてみようと思う。

このタイミングで/この機会に

「今ちょうどいいから始める・考える」といった意味合いになります。

例)このタイミングで部屋の模様替えしようかな。

いい機会だから/せっかくだから

前向きでライトな印象。雑談ベースでのやり取りやSNSでの自己開示にもマッチします。

例)いい機会だから、海外留学をすることにしたの。

こうした表現は、距離の近い相手とのやり取りに向いています。ビジネスシーンや改まった場では「これを機に」のほうが適しているため、言葉選びはTPOに応じて工夫しましょう。

スマホを操作しながら笑顔の女性
(c)Shutterstock.com

「これを機に」に関するFAQ

ここでは、「これを機に」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1.「これを機に」はどんな場面で使うと効果的ですか?

A.異動・昇進・転職・新年・謝罪・契約締結など、区切りや転機の場面で使うと特に効果的です。

「関係を築きたい」「改善したい」といった前向きな姿勢を伝える表現として重宝されています。

Q2. NGな使い方はありますか?(使い方の地雷)

A.あります。例えば、「これを機に反省してください」といった表現は、相手に対して圧をかけるように響きかねません。

また、前置きがなく「これを機に~します」だけだと唐突に感じられることも。「きっかけとなる出来事」が明示されていないと、意図が伝わりづらいので要注意です。

最後に

「これを機に」という言葉は、丁寧さと前向きな意志を同時に伝えられる、非常に便利な表現です。一方で、使い方を誤ると不自然に響いたり、意図が伝わりづらくなることもあります。

大切なのは、「誰に・どのような気持ちで伝えるか」。その視点を忘れず、言葉の力を味方にしてください。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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