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この記事のサマリー
・「二足の草鞋を履く」は両立困難な職業を一人が兼ねることを表します。
・「二足の草鞋」は、二足の草鞋は同時にははけないことに由来します。
・類語には、「掛け持ち」や「兼業」、「兼任」、「兼務」が挙げられます。
「二足の草鞋を履く」という言葉、聞いたことはあっても、いざ使うとなると「意味は合ってる?」「この場面で適切?」と立ち止まってしまいませんか?
この記事では、言葉の背景や本来の意味をひも解きながら、使い方のヒントや言い換え表現までを紹介します。
「二足の草鞋を履く」の意味と背景
「二足の草鞋」とはどういう状態かを理解すると、使い方が明確になります。まずは意味から確認していきましょう。

「二足の草鞋を履く」とはどういう意味か?
「二足の草鞋を履く」は「にそくのわらじをはく」と読み、「一人の人が、両立しがたい二つの職業を兼ねている状態」を表します。
辞書では次のように説明されていますよ。
二足(にそく)の草鞋(わらじ)を履(は)く
両立しえないような二つの職業を同一人が兼ねること。特に、江戸時代、博徒が捕吏を兼ねることをいった。現在では「会社員と作家の二足の草鞋を履く」など、両立が困難と思われるような職業を兼ねることにもいう。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
現代では、「会社員と漫画家」「看護師と経営者」など、異なる職種を掛け持つケースに対して使われることが多いでしょう。「両立が難しい」と感じられる状況であることが前提となります。
「二足の草鞋を履く」の由来
「二足の草鞋を履く」は、二足の草鞋は同時には履けないことに由来します。特に江戸時代は、博徒が博徒を取り締まる捕吏を兼ねることをいいました。
参考:『日本国語大辞典』、『デジタル大辞泉』(ともに小学館)
「二足の草鞋を履く」の使い方を例文でチェック
「二足の草鞋を履く」という言葉の意味を理解しても、実際に使うとなると迷いが生じがちです。どんな場面ならふさわしいのでしょうか? 具体的な例文で確認していきましょう。

平日は会社員として働き、週末は飲食店を切り盛りする彼は、二足の草鞋を履いている。
一人の人が二つの仕事を同時に担っている状況を表しています。時間や責任の面で両立が簡単ではない、という含みを持つ使い方です。
創作活動と営業活動の二足の草鞋を履く生活は、想像以上に厳しかった。
仕事の性質が異なる二つの役割を同時に担う大変さを表しています。
研究者でありながら経営者でもある彼は、常に二足の草鞋を履いて判断を迫られている。
役割の違いによる責任や視点の切り替えの難しさを、比喩的に表現しています。「同時には履けない」という元の意味が生きています。
類語や言い換え表現、英語表現を知り、理解を深める
この言葉をもっと自然に、違和感なく使うには? それを助けてくれるのが言い換え表現や英語表現などの具体的な言葉のストックです。シーンごとの使い分けや印象の違いにも触れながら、表現の幅を広げていきましょう。

言い換えできる表現やことわざ
「二足の草鞋を履く」は、場面によっては「掛け持ち」や「兼業」、「兼任」、「兼務」といった表現で言い換えられます。
「掛け持ち」は2つ以上の食や役目を同時に持つことを指し、会話でも使いやすい言葉です。
「兼業」は本業以外に他の事業を行うこと、「兼任」や「兼務」は2つ以上の職務を兼ねることを指します。
参考:『使い方の分かる 類語例解辞典』(小学館)
英語で表すならどう言う?
「二足の草鞋」に近い英語表現としては、“run after two things at the same time”が挙げられます。
例文:He is running after two things at the same time, working as an engineer while managing his own business.
(彼はエンジニアとして働きながら自分の事業も経営しており、二足の草鞋を履いている。)
参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)
「二足の草鞋を履く」に関するFAQ
ここでは、「二足の草鞋を履く」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1:どんなときに使うのが正しい?
A:両立が難しい職業や立場を一人で担っている状況で使います。
Q2:「二足の草鞋」と「兼業」の違いは?
A:「兼業」は本業以外に他の事業を行うことを指しますが、「二足の草鞋」は両立が困難だと思われるような職業を兼ねることにもいいます。
Q3:NGな使い方は?
A:軽い冗談として使うと、相手の努力や真剣さを軽視しているように受け取られることがあります。特に相手の職業観や信念に触れる場面では慎重に使いましょう。
最後に
二足の草鞋を履くことに対して、肯定的な意見を持つ人もいれば否定的な意見を持つ人もいます。あなたが本業の他に何かやりたいことを見つけた時、両立することを反対する人もいるかもしれません。しかし、自分の人生を豊かにできるのは自分しかいないのです。
やりたいことをやらずに後悔するくらいなら、一度思い切ってチャレンジしてみてもいいのではないでしょうか?
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