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この記事のサマリー
・イニシアチブとは、率先して動くことや主導権を持つことを表す言葉です。
・ビジネスでは、会議や交渉を先導し、流れを作る場面で使われる表現です。
・「国民が自発的に立法に関する提案を行うことのできる制度」という意味でも使われます。
「イニシアチブをとる」と聞くと、強く主導権を握る人を思い浮かべるかもしれません。けれども、この言葉は場を支配するためだけのものではなく、使う場面によって受け取られ方が変わります。
聞いたことはあるのに説明しにくい…。「イニシアチブ」の意味や使い方を確認することで、そうした不安をなくしていきましょう。
「イニシアチブ」とは?
まずは、意味からチェックしていきましょう。
意味
イニシアチブには、主に「物事を率先してすること」という意味があります。また、政治の文脈では、国民が立法に関する提案を行うことのできる制度、つまり「国民発案」を指す場合もあります。
ビジネスの場では、「主導権を取る」という意味で使われることがあります。会議で先に意見を出す、交渉の流れを作る、プロジェクトを主導して進めるといった場面で用いられる表現です。
辞書では次のように説明されていますよ。
イニシアチブ【initiative】
《「イニシアティブ」とも》
1 物事を率先してすること。首唱。先導。「日本の―で国際会議をすすめる」
2 主導権。「業界で―を発揮する」「交渉の―を取る」
3 国民が自発的に立法に関する提案を行うことのできる制度。直接民主制の一要素。国民発案。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
なお、「イニシアティブ」と表記されることもありますが、意味は同じです。
「リーダーシップ」とは何が違う?
「先導」に近い言葉として、「リーダーシップ」を思い浮かべる人もいるでしょう。どちらも人や物事を前に進める場面で使われますが、焦点は少し異なります。
イニシアチブ:物事を率先して進めること。主導権を持って動くこと。
リーダーシップ:指導者としての統率力。
イニシアチブは、「誰が先に動き、物事を主導するか」に焦点があります。一方、リーダーシップは、集団を導いたり、方向づけたりする力を指す場面で使われます。重なる場面はありますが、イニシアチブは「率先・主導」、リーダーシップは「集団を導く力」と整理するとわかりやすいでしょう。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)

「イニシアチブ」の使い方を例文で確認
イニシアチブの意味が確認した後は、具体的な例文とともに使い方を見ていきましょう。
「イニシアチブをとる」の使い方
《例文》
・会議の冒頭で課題を整理し、議論のイニシアチブをとった。
・新規プロジェクトでは、営業部がイニシアチブをとって進行を管理した。
「イニシアチブをとる」は、物事の進め方について主導権を持つ、または率先して動き始めるという意味で使います。単に目立つことではなく、会議や交渉、プロジェクトの流れを前に進める行動を指す表現です。
なお、英語では “take the initiative”(率先する、主導権を取る)と表現できます。initiative(主導権、率先)は、ビジネスの場でも使われる語です。
参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)
「イニシアチブを発揮する」の使い方
《例文》
・主任がイニシアチブを発揮し、商談の進行役を担った。
・新しい業務フローの導入では、各スタッフがイニシアチブを発揮した。
「イニシアチブを発揮する」は、必要な場面で率先して動いたり、主導的な役割を果たしたりすることを表します。「イニシアチブをとる」が主導権を持つ動きに焦点を当てるのに対し、「発揮する」はその力や姿勢が実際に表れる場面で使いやすい表現です。
「戦略的イニシアチブ」の使い方
《例文》
・新規事業を進めるには、全社的な戦略的イニシアチブが必要だ。
・環境対応を強化するため、企業として戦略的イニシアチブを打ち出した。
「戦略的イニシアチブ」は、企業や組織が目標達成に向けて主導的に進める取り組みを指す文脈で使われます。一般的な日常会話よりも、企業活動・組織運営・政策などの文脈で見られる表現だといえるでしょう。

イニシアチブをとり、成果につなげる5つのポイント
ここからは、イニシアチブをとる場面で意識したいポイントを確認します。自分だけが前に出るのではなく、状況を見ながら、周囲と協力して物事を進める姿勢が大切です。
ポイント1:自分自身の意見を明確に伝える
イニシアチブをとる場面では、自分の意見や提案をわかりやすく伝えることが大切です。新しい提案や課題解決のための案を示すことで、議論や業務の進行を先導しやすくなります。
ただし、イニシアチブは「場をコントロールすること」だけを意味する言葉ではありません。相手の意見を聞きながら、自分の考えを整理して伝えることで、主導的に物事を進めやすくなりますよ。
ポイント2:冷静に判断し、決断する
プロジェクトなどを進める場面では、状況に応じて臨機応変な判断を求められることがあります。選択肢の長所と短所を整理し、必要な判断を示すことができれば、主導的に物事を進めやすくなるでしょう。
ポイント3:双方に利益が出るよう行動する
イニシアチブをとる場面では、自分の考えだけで物事を進めないことも大切です。相手の立場や目的を確認しながら進行すれば、主導的に動きながらも、周囲との協力関係を保ちやすくなります。
主導権を持つことは、一方的に押し切ることではありません。会議や交渉では、相手の意見を踏まえた上で方向性を示すことで、物事を前に進めやすくなりますよ。
ポイント4:トラブルの予防と対策に力を入れる
プロジェクトや業務を主導する場面では、事前に課題やリスクを把握しておくことが役立ちます。進行上の懸念を整理しておけば、もしものことが起こっても対応しやすいでしょう。
ただし、トラブル予防そのものが「イニシアチブ」の意味ではありません。周囲の意見も取り入れながら、物事を率先して進めるための準備として位置づけるといいでしょう。
ポイント5:しっかり事前準備をする
商談やプレゼンテーションの場で主導的に進めるには、事前準備が役立ちます。想定される質問や論点を整理しておくと、落ち着いて対応しやすいでしょう。
事前準備は、イニシアチブをとるための土台となります。周囲に疑問点を確認したり、別の視点から意見をもらったりすることで、率先して動く際の判断材料を増やせます。

「イニシアチブ」に関するFAQ
ここでは、「イニシアチブ」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. イニシアチブとは、簡単にいうとどういう意味ですか?
A. イニシアチブとは、物事を率先して進めることや、主導権を持つことを表す言葉です。
Q2. ビジネスで「イニシアチブをとる」とはどういう意味ですか?
A. ビジネスでは、会議や交渉、プロジェクトなどで主導的に動くことを意味します。
Q3. イニシアチブとリーダーシップは同じ意味ですか?
A. 近い場面で使われることはありますが、同じ意味ではありません。イニシアチブは「率先すること」や「主導権を持つこと」に焦点があります。一方、リーダーシップは、チームや集団を導き、まとめる力を指す場面で使われます。
最後に
イニシアチブは、ただ前に出ることだけを求める言葉ではありません。必要な場面で率先し、周囲の声も受け止めながら物事を進める姿勢を表します。
意味を把握しておくと、会議や仕事のやり取りでも、的確に言葉を選べますね。
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