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2023.06.05

インバウンドの意味や使い方を知っていますか? インバウンドとは何かを解説

ニュースでよく目にする「インバウンド」は、ビジネスや経済に欠かせない用語です。インバウンドとは、「外から中へ」を意味しますが、業界により使い方や意味が変わります。この記事ではインバウンドについて解説します。

インバウンドとは何か、知っていますか?

テレビやニュースサイトで「インバウンド」という言葉を見ると、どういう意味なのかと疑問に思うことはありませんか? まるで昔からある言葉のように使われていますが、その正しい意味を知る人は意外と少ないかもしれません。

実は、インバウンドは、業界により使い方が異なります。意味合いも変わることがあるので、それぞれの使い方を知っておくといいですね。まずは、インバウンドの意味から見ていきましょう。

インバウンドとは、「外から中へ」を意味する言葉

インバウンドの持つ意味は、大きく分けて以下の4つです。

▷インバウンド【inbound】

1:帰りの、本国行きの、の意
2:転じて、電話が外からかかってくること。問い合わせの
3:コンピューターネットワークや通信分野における、外から中へ、の意
4:《「インバウンドツーリズム」の略》外国人の訪日旅行。また、訪日旅行客

(『デジタル大辞林』©SHOGAKUKAN Inc.より引用)

インバウンドは複数の意味を持ちますが、大まかに言うと「外から中へ入ってくる」というニュアンスがあります。インバウンドの対義語は「アウトバウンド」で、「中から外へ出ていく」という意味合いです。

富士山に向かって喜ぶ人たち
(c)Shutterstock.com

インバウンドの意味は使う業界で変わる

インバウンドは、使われる業界やビジネスシーンでその意味合いが少し変わります。多種多様な使われ方をする用語ですので、注意してくださいね。ここからは、業界やシーン別に、インバウンドの使われ方や意味合いをチェックしていきましょう。

観光業界におけるインバウンドとは?

観光業界で使われるインバウンドの意味は「日本にやってくる外国人観光客」。旅行にまつわるニュースで「インバウンドが伸びた」のように使われる時は、「外国人の観光客数が伸びた」ということを意味しています。

また、「インバウンドのお客様」「インバウンドの市場」も、「外国人観光客」のことを指すことがほとんどです。

IT業界におけるインバウンドとは?

IT業界で使われているインバウンドは、意味が二種類あります。一つ目が、「外部からデータ受信すること」。主に通信関係の業務で使われるようですね。

もう一つは、「社外の人間がアクションを起こすこと」をまとめてインバウンドと呼んでいます。具体的には、Webサイト運営などにおいて、第三者から取扱商品やサービスについて意見を書かれることや、アンケートに回答してもらうことですね。

他のWebサイトに、自分のWebページリンクが張られることを「インバウンドリンク」と言いますが、これは後者の意味で使われています。

医療業界におけるインバウンドとは?

インバウンドは、医療業界でもよく使われる用語ですが、観光業界と似た意味合いです。医療業界の場合は、「外国人が医療サービスを受けに来日すること」を意味していて、これを「医療インバウンド」と呼んでいます。

マーケティングにおけるインバウンドとは?

現在、マーケティングの世界では、「インバウンドマーケティング」と呼ばれる手法がメインになりつつあります。商品やサービスに関連する情報をブログや動画などを使ってWeb公開し、それに関心を持った消費者に、SNSなどでシェア・拡散してもらうという戦略のことです。

取扱商品やサービスに興味を持った消費者に、自ら行動してもらえるようにすることから、内(消費者)から外へという意味で、インバウンドの表現が使われています。

コールセンターにおけるインバウンドとは?

電話対応を専門に行うコールセンターでは、顧客からかかる電話を受けて対応することを「インバウンド」と言います。たとえば、商品やサービスに対する問い合わせ、注文、資料請求などは、インバウンド業務に該当。

また、購入商品やサービスに関する疑問解消やクレーム対応、技術面からサポートするテクニカルサポートなども、インバウンド業務に含まれます。

インバウンドマーケティングの図
(c)Shutterstock.com

用語でよく使われるインバウンドとは?

インバウンドに関連する用語についても解説します。ニュースや情報番組などでよく使われる用語ばかりですので、ぜひ参考にしてくださいね。

インバウンド消費とは?

来日した外国人観光客による日本での消費活動のことを「インバウンド消費」と言います。観光客以外に、仕事やセミナー受講などで来日した人もインバウンド消費の対象です。1年以上の滞在者、留学生、トランジット者、航空会社乗務員などは、インバウンド消費の対象にはなりません。

インバウンド需要とは?

観光関連の情報で使われることが多い「インバウンド需要」は、外国人観光客がもたらす需要(消費行為)のこと。来日した外国人観光客は、各地の観光スポットや飲食店、レジャー、ホテルや旅館を利用しますよね。これにより、さまざまな業界が潤い、日本経済も影響を受けます。インバウンド需要への注目度は、年々高まっているのです。

インバウンド対策とは?

インバウンド対策も、観光関連で使われる用語です。外国人観光客が快適に過ごせるよう、各企業や団体が行っている対策のことを言います。

インバウンド対策は、各自治体や宿泊施設、飲食店、公共交通機関などが力を入れていますよね。支払いのキャッシュレス化や外国語が話せるスタッフの手配、外国語の案内や掲示物、日本文化やマナーについてわかりやすく説明するなど、さまざまな対策がされています。

インバウンドツアーとは?

各旅行会社が、外国人観光客向けに企画したパック旅行のことを、「インバウンドツアー」と言います。個人向けから団体向けまで、さまざまなタイプのツアーが販売されており、来日外国人向けメディアにも多数紹介されているようですね。

「外から中へ」を意味するインバウンドを使った用語にはさまざまなものがありますが、ニュースや情報番組などで見聞きするのは、外国人観光客に関連した意味合いのものが多いでしょう。

このように、インバウンドとは、多種多様の意味を持つ言葉です。すべての意味や使われ方を把握するのは大変ですが、大まかな意味である「外から内へ入ること」さえ覚えておけば、イメージしやすいのではないでしょうか? インバウンドの持つ本来の意味を把握して、使いこなしてくださいね。

空港に並ぶ2つのスーツケース
(c)Shutterstock.com

最後に

インバウンドとは、さまざまな意味を持つ言葉で、業界やシーンによって意味や使い方が変わります。しかし、根本的な意味は「外から内へ入ること」。これを押さえて、使いこなしてくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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