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2022.04.10

職場でよく聞く「コンセンサス」って何? ビジネスでの注意点も紹介

ビジネスシーンで「コンセンサス」という言葉を見聞きしたことはありませんか? 「コンセンサス」は端的に言えば「意見の一致、合意」のことです。今回は「コンセンサス」を取り上げ、意味や用例、「コンセンサス方式」といった派生語も解説していきます。

「コンセンサス」の意味とは?

(c)Shutterstock.com

「コンセンサス」という単語をご存知でしょうか? こうしたカタカナ語は意味が掴みづらく、なんとなく敬遠してしまう… なんて人も少なくありません。そこで今回は「コンセンサス」を取り上げて、その意味や言葉の使い方などを詳しく解説していきます。「コンセンサス方式」や「コンセンサスゲーム」といった派生語も紹介するので、もっと知りたいという方はぜひチェックしてみてくださいね。

意味

「コンセンサス」は「意見の一致、合意」という意味を持った言葉です。主にビジネスシーンで使われ、「全員の意見が一致していること」「みんなの合意を取ること」という含意があります。例として「社員のコンセンサスを取る」といった使い方が挙げられ、この場合「社員の意思を確認し、合意を得ること」を言い表すことができますよ。

元となった英単語「consensus」は、「(意見・感情などの)一致」や「(大人数の)一致した意見」という意味です。単語を更に細かくみていくと「con-(共に)+sensus(感じた)」となり、「皆と共に同じことを感じた」という意味だといえます。ここから派生して「合意」を表すカタカナ語として定着しました。

ただ、「コンセンサス」は「合意」とは少し違ったニュアンスが込められています。それは、会社や部署といった組織のメンバーに対して、話し合いや説得などのプロセスを経ている、という含意がある点です。ただ「合意」しているだけでなく、“そうした過程を踏まえた合意” という意味が「コンセンサス」には込められています。

ビジネス等で使う時の注意点

ビジネスシーンで「コンセンサス」が用いられるのは、仕事関係者の意見が一致したことを確認する時です。例えば、企画や会議事項に対してメンバーの賛同を得る場面や、グループ内の意見がまとまったことを報告する場面などが挙げられます。

ちなみにコンセンサスを取る場合、相手は会社や部署など複数人であるのが一般的です。一対一のやり取りで「コンセンサス」を使うのは適切ではないので、注意しましょう。

「コンセンサス」の派生語

ここからは「コンセンサス」の派生語として「コンセンサス方式」と「コンセンサスゲーム」を挙げ、解説していきます。

1:「コンセンサス方式」

「コンセンサス」の派生語として「コンセンサス方式」があります。「コンセンサス方式」とは、「全会一致での決議を目的とする会議方式」のことです。会議で決を採る際、全会一致での賛成を目指す決議方法であり、国連などで採用されています。「コンセンサス」はビジネスだけでなく政治の分野でも使われる言葉なのですね。

2:「コンセンサスゲーム」

「コンセンサスゲーム」とは「与えられた課題に対して、グループで話し合い、合意形成を目指すゲーム」を指します。「ゲーム」といってもコンピューターゲームではなく、採用活動や研修などで行われるグループディスカッションの一種です。参加者の活発なコミュニケーションのため、お互いの価値観を知るため、論理的な思考を求めるため、といった様々な目的があります。

例えば、「船長の判断」と呼ばれる「コンセンサスゲーム」では、自身が船長となって、他の船と衝突してしまった場面で、船員の安全のためにどのような判断を下すべきかを話し合います。ゲームの目的は、危機的状況下における判断力とその考え方を学ぶことだといえるでしょう。

(c)Shutterstock.com

使い⽅を例⽂でチェック

「コンセンサス」の使い方を例文とともにみていきましょう。

1:「提案した企画について、社内のコンセンサスを得た」

会議などで周りの人から企画に対する合意・了承を得た、という意味です。「コンセンサス」は一般的には「得る」や「取る」という動詞とセットで使われます。「する」や「やる」など、自分を主語にする動詞を用いて「コンセンサスをする」という言い方はしないので、注意しましょう。

2:「この企画について、先方からのコンセンサスをもらっています」

こちらは「先方の会社の同意を得ている」という意味の文になります。他社と共同で進めるプロジェクトでは、お互いに認識のすり合わせが必要です。そうした場面を表すのに「コンセンサス」という言葉が用いられます。

3:「今日の会議はコンセンサス方式で行います」

これは、会議を開く前に「全会一致の結論を目的としている」という会自体の方針を宣言しています。少数派の意見が切り捨てられる多数決と違い、この場合は反対意見を持つ者が一人でもいたら成立しません。そのため、事前に「コンセンサス」が必要となります。

「コンセンサス方式」で結論を出すことで、全員の意見を合致させ、意見や認識のズレを無くし、トラブルや対立を防ぐ効果もあると考えられています。

⾔い換え表現は?

「コンセンサス」はどのように言い換えられるでしょうか? 今回は代表的な2つを挙げて、解説していきます。

1:「合意」

「合意」は「互いの意思が一致すること」という意味です。カタカナ語が苦手な相手には「コンセンサス」を使わず、「合意」と言い換えるのが一番伝わりやすいでしょう。ただ上述したように、「コンセンサス」には合意に至るまでの話し合いや根回し、説得といった含意があります。「合意」と全く同じではないので注意しましょう。

2:「アグリーメント」

「アグリーメント」は「同意、承諾」を意味する言葉です。「協定」「一致」「合意」などを指す英単語「agreement」から生まれたカタカナ語になります。「コンセンサス」と似た意味であり、「アグリーメントを与える」「アグリーメントが得られる」などと使います。ただ「コンセンサス」と違い、「アグリーメント」は一対一の場面の同意でも用いられる点に注意しましょう。

最後に

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今回はビジネスシーンで多用される、「コンセンサス」というカタカナ語を解説しました。仕事に限らず日常生活を送っていると、意味が説明しづらいカタカナ語が飛び交っているのではないでしょうか。聞き慣れていても正しい意味を知らないと、使うのをためらってしまいますよね。ぜひ今回の記事を参考に、理解を深めて、そうした抵抗感を減らしていってください。

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