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2023.06.16

「暗黙のルール」とは? 意味や言い換え表現、暗黙のルールの例を紹介

「暗黙のルール」とは、明文化されていない、なんとなく決められたルールのこと。世の中には「暗黙のルール」がたくさんあるのに、それは微妙に人によって異なっていて、悩みの種になることもあるのです。本記事では、「暗黙のルール」の意味や言い換え表現、例を紹介します。

そもそも「暗黙のルール」とは?

日常生活において「暗黙のルール」というのは、数多くあるのではないでしょうか? 例えば「電車や飛行機でシートを倒す際は、後ろの人に確認する」「試食だからといって、いくらでも食べて良いわけではない」などはその代表例と言えます。本記事では「暗黙のルール」という言葉について、詳しく見ていきましょう。

意味

「暗黙のルール」とは、「明言されていない、あるいは明文化されていない規則」のことで、多くの人が暗黙のうちに従っているルールのことです。話し合いや書類で定められてはいないけれど、守ることが当然と思われており、みんなが何も言わなくても守っている掟のことを意味します。

「暗黙のルール」の類語

「暗黙のルール」の類似表現にはどのようなものがあるのかを、見ていきましょう。

1:不文律

「不文律」とは、お互いに心の中で了解しあっているきまりのこと。文章にこそ記されていないものの、申し合わせのようになっています。文章がない点で、類似表現です。

2:紳士協定

「紳士協定」とは、国家や団体・個人の間で、互いに相手を信頼して公式の手続きを踏まずに取り決めた約束のことです。法的拘束力はありません。公式ではない点で類似表現と言えるでしょう。

3:阿吽の呼吸

「阿吽の呼吸」とは、チームプレーなど二人以上が一緒にある物事をする時の、相互の微妙な調子や気持ちのこと。また、それがぴったり一致すること。目に見えない一種のルールという点で、類似した表現です。

「暗黙のルール」の英語表現

英語で「暗黙のルール」と表したいならば、「tacit understanding」「tacit agreement」などと表現することができます。

「tacit」は「暗黙」という意味で、「understanding」は「了解」という意味。両者を合わせて「暗黙の了解」という意味になります。なお、「agreement」には「合意」という意味を持つ単語です。

書類に記入する
(c)Shutterstock.com

「暗黙のルール」の例を紹介!

では、実際の「暗黙のルール」をご紹介しましょう。あなたはいくつ知っているでしょうか?

1:「機会があれば飲みに行きましょう」は社交辞令である

仕事などで知り合った人と連絡先を交換した時に「機会があれば飲みに行きましょう」と言われたことはないでしょうか? 初めてだと「え! 急にそんなこと言われても…」とドキマギしてしまうかもしれませんが、ほとんどは社交辞令です。

「ええ、ぜひ」と笑顔で返しておけばいいでしょう。社交辞令の可能性が高いため、「いつにしますか?」と具体的に話をすすめるか控えたほうがいいかもしれません。

2:始業には余裕を持って出社する

学生時代であれば、授業開始時刻ギリギリに教室に駆け込むといったこともアリかもしれませんが、社会人としてはNG。これは社会人の「暗黙のルール」と言えるでしょう。

多くの会社では始業時間ギリギリの出社は、たとえ間に合っていたとしても、良くないことだとされています。中には始業開始30分前には出社していることが「暗黙のルール」になっている会社もあるようです。

ほかに、新人は先輩より早めに出社するのが当然と思われていた時代もあるようですが、最近の若者の間では、この暗黙のルールは薄れてきているようです。

話合う同僚たち
(c)Shutterstock.com

3:貯金額には触れない

日本人は、特にお金の話を人前ですることを嫌います。ですから、人の貯金額を尋ねるのはもちろん、自分の貯金額についても人には伝えないのが原則です。もし、尋ねられたら「毎月少しずつ貯めてはいます」「多くはないのですが、〇〇ができるくらいには持っています」などというように遠回しに伝えるといいでしょう。

4:試供品は何個ももらわない

お店などで「ご自由にお持ちください」と試供品が置いてあったとしても、手に取るのはひとつ、もしくは数個に留めるのが暗黙のルールです。「くれるって言うんだからいいでしょう」と取れるだけ取ったりしていると、「厚かましい人」というレッテルを貼られてしまいかねません。

5:若者のいる飲み会は早めに退席する

もしあなたに部下がいるなら、部下と一緒の飲み会に参加したら早めに退席するのが暗黙のルールと言えるでしょう。飲み会とは、普段会社では話しづらいことを話せる貴重な機会でもあります。そんな場に上司や目上の人がいつまでもいると、若手の部下たちはなかなかリラックスできません。

少し多めに払って、早々に退席するのが上司の勤めだと心得たいものですね。

ワインで乾杯
(c)Shutterstock.com

6:LINEを送るのは相手の返事があってから

LINEなどでメッセージを送る時、矢継ぎ早にたくさん送ってはいないでしょうか? 基本的には、相手の返事を待ってから、自分のメッセージを送るのが暗黙のルールです。なかなか既読がつかないからといって、次々とメッセージを送っていると「重い」「うざい」と嫌われてしまうことも。

もし、既読がつかなくて不安になったとしても、待てる状況であれば相手の返事を待つのが無難でしょう。

最後に

暗黙のルールって実はとても難しいもの。本記事では一般的なものを取り上げましたが、どんなコミュニティーでも暗黙のルールはあるものです。例えば、家庭の中にでも「バスマットは最後の人が干しておく」「卵は右端から使う」などというような暗黙のルールがあると思います。

みんなが共通の認識を持つことができていれば、暗黙のルールでトラブルになることはありませんが、そうでない時にはちょっと厄介。明文化されていないがゆえに、人によって「知らなかった」「そんなふうには思っていなかった」という水掛け論に発展しやすいのです。

会社などでは、できるだけ暗黙のルールを減らしておいたほうがいいかもしれませんね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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