恋の話題で時々出てくる「ABC」とはどんな意味か知っていますか? 一昔前の言葉なので、聞いたことはあるけれどよく知らないという方も多いかもしれません。恋愛の「ABC」は恋のステップに関わる言葉で、「DEF」や現代版の「HIJK」という言葉も! 一体どんな関係を表すのかチェックしてみましょう。
恋愛のABCって何?
「恋愛のABC」とは、恋愛の進展度合いをアルファベットに例えた言葉。ABCそれぞれに意味があります。1980年代に流行した言葉なので、世代によってはよく知らない人もいるでしょう。当時は、友達と恋愛経験について大っぴらに話すのは恥ずかしいと感じる人が多い時代でした。そのため、「もう彼氏とはCまでいったの?」というように隠語を使って恋バナを楽しんでいたのです。
ABCの意味をチェック!
恋愛のABCは、恋人との関係をA・B・Cの3段階に分けて表現しています。それぞれがどんな行為を指すのかみていきましょう。
A=キス
ABCのAは、キスのこと。当時の若者たちは恋人同士の最初のステップがキスだと考えていたようです。恋愛のABCはあくまでも恋人同士の関係を前提にしています。そのため、手を繋いだりハグをするなど、付き合う前にも経験している可能性のある行為は含まれません。ファーストキスが恋愛において特別視されているように、恋人同士の最初のキスは2人の仲を深める第1ステップだと考えられていたのでしょう。
B=ペッティング
恋愛のABCのBとはペッティングという意味で、性的な愛撫のことです。愛撫は赤ちゃんを撫でたりさすったりする時にも使われますが、恋愛のABCでは、恋人同士が体に触れ合う行為を表します。「Aの後にBまでいったよ」などとセックスの前段階の状態を表す時に使います。恋愛のステップの1つになっていることから、当時はペッティングをして互いの気持ちを確認してから次の段階に進むことが多かったのかもしれませんね。
C=セックス
恋愛のABCのCはセックスを表します。恋人と親密な関係になるための最終ステップと考えられていたことから、ABCの最後のアルファベットに例えられています。キス→ペッティングと進むのは今ではお決まりのパターンとは言えなくなってきていますが、当時は恋人同士がBからCに進むまで長い時間がかかることもあったようです。
ABCに続くDEFの意味とは?
あまり知られていませんが、恋愛のABCにはその後に続く「DEF」も存在します。こちらは恋愛の先のステップを表した隠語です。それぞれの意味を詳しくチェックしてみましょう。
D=妊娠
DEFのDは、妊娠です。単純に恋愛の進展を表すABCとは異なり、Dには注意喚起の意味合いも含まれます。1980年代は学生の妊娠が社会現象になったこともあり、軽はずみにセックスをしてしまう若者へ注意を促す意味が込められていたようです。性行為後のリスクを考える必要があるのは、今の時代も同じですね。
E=結婚
DEFのEには結婚という意味があります。妊娠の次に結婚が来ることから、今でいう授かり婚を表しています。今では結婚前の妊娠は珍しいことではなくなっていますが、当時は妊娠してから結婚するのは恥ずかしいという風潮がありました。恋に盲目になりやすい人はDとEの順番を教訓として覚えておくといいかもしれませんね。
F=家族
DEFのFは、ファミリー(Family)の頭文字から家族を表します。妊娠して結婚し家族になるという一連の流れの最終段階と言えるでしょう。結婚を機に家族になるのは、恋人だった相手や子供だけではありません。義理の父母やペットも家族の一員となるはずです。今までの恋愛のABCは自分と恋人の2人だけの関係を表す言葉でした。しかしDEFは子供が生まれ、親族関係が広がる過程を表す言葉だと言えるでしょう。
現代版HIJKとは?
1980年代に流行した恋愛のABCやDEFを見て、自分が経験している恋愛とのギャップを感じる方もいるのでは? 実は、恋愛のABCの現代版として「HIJK」があります。それぞれ何を表すのか確認しておきましょう。
H=エッチ
HIJKのHは、エッチのこと。先程のABCでは恋人の最終ステップだったセックスが現代版では1番最初に来ています。今では結婚前にセックスをすることは珍しいことではありませんが、当時は結婚してから行為を行うケースが多かったのです。かつての恋愛のABCの全てがHに含まれており、恋愛の進め方がより自由になってきているのを感じますね。
I=愛
HIJKのIは愛を表します。読み方も意味もストレートな表現で、隠語ではなくなっていますね。愛情があるからセックスするのではなく、セックスを経て愛情が生まれるパターンが増えた点が恋愛のABCの時代と現代の違いと言えるでしょう。セックスフレンドという言葉があるように、性行為は必ずしも恋人同士でする行為とは限らないため、Iの前にHがあるのでしょう。
J=ジュニア
HIJKのJはジュニアという意味があり、子供が生まれることを表します。DEFZのD(妊娠)では、妊娠への注意喚起の意味合いが強くありましたが、現代のJは恋愛の流れの1つを示しています。時代とともに結婚前の妊娠への後ろめたいイメージが薄まり、「授かり婚」とポジティブに捉えられるようになったことがわかりますね。
K=結婚
HIJKのKは結婚のこと。恋愛のABCではセックスで終わり、その続きとして妊娠や結婚を示すDEFがありました。この2つが分けられていたのは、当時恋愛と結婚は別と考えられていたことも理由の1つと言えるでしょう。しかし、現代のHIJKでは最終ステップに結婚が入っています。今では、恋愛から結婚に至るのは自然な流れだという価値観に変化していることがわかりますね。
最後に
今回は、恋愛のABCの意味について詳しく解説しました。「ABC」や「HIJK」は恋愛関係のステップを表した言葉ですが、全ての人が同じ順序で恋愛や結婚をするわけではありません。人によっては、1つ1つの行為を慎重に進めたい人もいれば、そうでない人もいます。自分自身や相手の気持ちを確かめ合い、2人の関係を深めるベストなタイミングを見つけていけたらいいですね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com