「華金」の意味とは?
「華金」という言葉を知っていますか? 昔流行った言葉なのは知っているけど、使ったことはないという方も多いのではないでしょうか。長らく使われてこなかった「華金」という言葉ですが、最近になり若者が注目するワードになっているようです。そこで今回は、「華金」の意味や使い方、ブラックフラーデートの違いなどを紹介します。
意味
「華金(はなきん)」とは、「華の金曜日」の略。「夜遅くまで楽しめる金曜日」のことを指す言葉で、「もうすぐ華金だね」「今週の華金はどうする?」というように使われます。
日本の企業は週休二日制で、土日休みのビジネスマンが多いため、金曜の夜が最もリラックスできる日です。次の日が休みなので早起きをする必要もなく、思い切り羽を伸ばせる日といえるでしょう。夜遅くまで仲間と飲んだり、贅沢な時間を楽しむことは「華金」の醍醐味ですね。
「華金」は、昭和バブル期に流行した言葉なので、今まで死語と言われてきました。しかし最近になって、「華金」という響きが注目され、若者を中心にSNSなどで使う人が増えてきているようです。
由来
「華金」という言葉が生まれたのは1990年代のバブル期。翌日の出勤を気にせず、思う存分遊ぶことができる「花のような金曜日」ということから、「華金」と呼ばれるようになりました。しかし、バブルが崩壊してから金曜の夜に豪遊する人も少なくなり、「華金」は死語になっていったようです。
「華金」と「花金」の違いとは?
「はなきん」には、「華金」と「花金」2つの表記があります。「花金」を使うのが一般的とされていますが、より華やかな過ごし方をする場合に「華金」を使うこともあるようです。ここでは、両者のニュアンスの違いについて解説します。
「華金」の意味
「華金」の方は、お金をたくさん使って豪勢に遊ぶ時に使われます。例えば、キャバクラで高いお酒を注文して大金を使ったり、高級車を乗り回したり、クラブで遊びまくるなど。いかにもバブル期のような派手な過ごし方に使われます。または、普段行かないような高級店でディナーを楽しんだり、ホテルでリッチに過ごしたりすることも「華金」と呼べるでしょう。
「花金」の意味
「華金」とは対照的に、近くの居酒屋で同僚と飲んだり、カフェで女子会を楽しんだりなど、カジュアルで大衆的な過ごし方をするのが「花金」です。「華金」のような特別感はありませんが、このような時間を週末の楽しみにしている方は多いのではないでしょうか。おうち時間を重視した、より今風の楽しみ方と呼べるかもしれませんね。
プレミアムフライデーとブラックフライデーは無関係
近年よく耳にする「プレミアムフライデー」と「ブラックフライデー」。「華金」と意味が似ているのかな? と思っている方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、2つの意味や「華金」との違いを紹介します。
プレミアムフライデーとは?
プレミアムフライデーとは、毎月末の金曜日のこと。2017年に日本政府が提唱した消費喚起キャンペーンです。月末の金曜日になると、商店街やショピングセンターではセールやイベントなどが行われます。いつもよりちょっと贅沢な食べ物を購入したり、外食をするなど、ライフスタイルの充実化も目的の一つとなっているようです。
一方「華金」は、毎週末の金曜日を指し、なおかつ国が行っている政策ではないため、両者はまったく別物と言えるでしょう。
ブラックフライデーとは?
ブラックフライデーとは、感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日にあたる金曜日のこと。元々はアメリカの感謝祭に由来のあるイベントです。アメリカではこの日になると、小売店で大規模なセールが行われ、1年で一番売れ行きがいい日と呼ばれています。売り上げが好調で黒字になることから、ブラックフライデーと呼ばれるようになったのだとか。
近年では、イギリスやアジア各国、そして日本など感謝祭を祝う習慣がない国でもブラックフライデーは浸透しています。日本では、金曜日に仕事の人が多いため、時間関係なく利用できるオンラインセールが人気のようです。
使い方を例文でチェック!
「華金」は、近年あまり使われない言葉だったため、どのように使うのか知らない方もいるのではないでしょうか。ここでは、主な「華金」の使い方を紹介します。
・明日は華金なので、思い切り友人と遊ぶ予定だ。
・華金には夜更かしをして映画鑑賞することを楽しみにしている。
・あと2日で華金だから仕事を頑張ろう。
・せっかくの華金だから、彼女と高級店でディナーをしたい。
このように、週末の予定を楽しみにしている時に「華金」を使うことが多いですね。最近では、レトロな表現としてSNSで使う人も増えてきているようなので、念のためポイントを押さえておきましょう。
英語表現とは?
実は、英語でも「華金」に近い表現があることは知っていますか? それは、「thank God it’s Friday」略して「TGIF」です。直訳すると、「神様ありがとう、今日は金曜日だ」という意味で、SNSやメールなどでは「今週もお疲れ様!」というニュアンスで使われているそう。週末を待ち望む気持ちは、どの国の人たちにも共通しているようですね。
・TGIF! This week has been so long!(華金! 今週は本当に長かった!)
・TGIF! I just can’t wait for weekend!(華金だね! 週末が待ちきれないよ!)
・TGIF! I’m so glad today is Friday(やった! 華金だ。今日が金曜日で本当によかったよ)
最後に
「華金」とは、「夜遅くまで楽しめる金曜日」のこと。現代では、バブル期のような派手な遊び方をする人は少なくなり、言葉自体も死語になっています。しかし、週末が待ち遠しい気持ちは今も変わりませんよね。友人とおうちパーティーをしたり、思う存分映画鑑賞を楽しんだりするなど、自分にとっての「華金」を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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