「伝わる」の意味
「話が伝わる」と表現したり「文明が伝わる」と言ったり。「伝わる」内容は目に見えるもの・目に見えないものなど様々。そのどちらも「伝わる」で表現できるところが日本語の面白いところですね。
「伝わる」の意味を、一言でまとめると「ものや作用、話などが一方から他方に通じること、広がること」というニュアンスになります。
「伝わる」の英語表現とは?
英語で「伝わる」をどのように表現するか知っていますか? 同じ「伝わる」というニュアンスを伝えたい場合でも、英語ではそれぞれ単語があります。
例えば、「話が知れ渡る」というニュアンスでの「伝わる」は「spread」を使うことが多いようです。
感情を伝える場合は、「feel」がよく使われます。自分が感じる場合は「feel」、他者の感情が伝わってくる場合は「seem」でニュアンスを伝えることができますよ。
他にも「be introduced」で「伝来する」というニュアンスの「伝わる」が表せます。
このように、伝わる内容によって動詞が変化するところが英語の難しいところでもあり、奥深さという魅力なのではないでしょうか。
「伝わる」と「伝える」はどう違う?
ところで皆さんは「伝わる」と「伝える」の違いを知っていますか? 意識しないで使い分けることはできますが、どう違うのかと問われると、なかなか難しいですよね。そこで、ここでは「伝わる」と「伝える」の違いについて考えてみましょう。
「伝わる」と「伝える」の違い
「伝える」は「言動などを駆使して知らせること」というニュアンスです。一方「伝わる」は、「一方から他方に通じること」というニュアンスを含みます。つまり、「伝える」は一方通行の情報の伝達、「伝わる」は双方向の情報の理解という違いがあると言えるでしょう。
「部屋の奥にいる同僚に向かって、外出する旨を伝える」という場合は、同僚に聞こえているかどうかはともかくとして、一方的に知らせていますよね。「主事混淆の気持ちが伝わったのだろう。彼女は涙を流している」という場合は、主人公と彼女で双方向に気持ちが通っているということになります。
上手に伝わる話し方のポイントを解説!
自分の意図や気持ちを相手に伝えることって難しいですよね。とくに恋人関係の相手や十年来の友人にはつい「言わなくても分かってくれる」と思いがちです。しかし、結局自分の気持ちは自分にしか分かりません。
予期しないすれ違いや誤解で関係がこじれてしまわないように、上手に伝わる話し方のコツも押さえておくと安心です。また、ビジネスシーンのプレゼンにも役立つのではないでしょうか。
1:伝えたいことを明確にしておく
「つまり伝えたいことは○○だ」と一言でまとめておくようにするのが大切なポイント。伝えたいことがたくさんあるかもしれません。しかし、あれもこれもとなると論点が分からず、結局何が伝えたかったのかが曖昧になってしまいます。
「二兎追うものは一兎も得ず」という言葉があるように、あれもこれもではなく焦点を絞って話始めるようにしましょう。
2:難しい言葉を使わない
難しい熟語やことわざを駆使すると、「知識人ぽさ」がでて格好良いですよね。しかし、「相手に何かを伝える」という点に関してはそうとも限らないのです。本当の知識人は、誰にでもわかるような言葉でシンプルに伝えたいことを表現することができます。
3:まどろっこしい表現はしない
まどろっこしい表現は、特にビジネス面で敬遠されます。「皆さんはこう思われないかもしれませんが…」「実は昨日○○ということがあって、それが◇◇だと思い…」などの前置きをしてしまうと、どうしても話が間延びしてしまいがち。
伝えたいことがあるときは、まずは結論から述べるように意識することが大切です。
4:相手の様子を窺う
話に熱中してしまうと、周りが見えなくなってしまうことも多いです。他者に話をうまく伝える、ということは言い換えると相手が理解してくれやすいように話すということ。いくら話がうまくても、相手が理解してくれなければ意味がないのです。
ですので、相手の様子を窺いながら話すことが大切なポイントになります。文章と文章の間には一呼吸挟むことで、冷静に話すことができるでしょう。
伝えることが苦手な人の特徴とは?
なかには「伝えたいことがあっても、それを伝えるのが苦手…」という人もいるのではないでしょうか。そんな人には、以下のような特徴がみられがちです。原因が分かれば、今後改善するうえでの参考になるのではないでしょうか?
1:必死になって聞き手を見る余裕が無い
伝えるという行為に抵抗感がある人は、「上手に伝えなきゃ」と焦るあまり、伝えることに必死になってしまう傾向があります。必死になってしまうと、自分のことで精いっぱいになってしまいますよね。すると、聞き手側のことを考える余裕が無くなってしまいます。
そうなると、一方的にマシンガントークをしてしまったり、着地点の内はない話を永遠としてしまったりすることに。
2:結論が後回し
自分のなかでは結論がはっきりしているとしても、その前提や背景についてをまず話してしまう人も多いようです。相手にとっては、何の話をしているのか、何を伝えたいのかがいまいちピンときません。
3:自分に自信がない
伝えることが苦手な人は、自分自身に自信がないという人も少なくないようです。「私が話しても…」というネガティブな気持ちによって素直に意見が言えなくなってしまいます。また、話し方もおどおどしたり暗いトーンになったりしてしまいがち。
聞き手はさらに話を聞きにくく感じてしまうのではないでしょうか?
最後に
本記事では「伝わる」の意味や英語表現、「伝える」との違いについて解説しました。また、上手に伝わる話し方も紹介しています。伝えることが苦手な人の特徴と合わせて、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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