「やり手」の意味とは?
皆さんは、やり手と呼ばれる人に出会ったことはありますか? やり手な人は、周りから一目置かれる存在。羨望の的でもあり、将来を有望視されている人も少なくないでしょう。
本記事では、「やり手」という言葉や、やり手な人にフォーカスを当てて詳しく紹介します。やり手なあの人に憧れるだけなく、自分がやり手と呼ばれる存在にステップアップするために、ぜひ本記事をひとつの参考にしてみてくださいね。
「やり手」の意味
日常的に使われたりイメージされたりする「やり手」は、「高い能力を持っている優秀な人」というニュアンスで使われることが多いです。しかし、やり手には他にも意味があるということを知っていましたか?
例えば、「物事を行う人」という意味。「斜陽産業の職人技だから、もうこの地域にはやり手がいない」などというように用いられます。「ものを与える人」という意味もありますよ。「もらい手はいるにもかかわらず、やり手がいない」という表現があります。
まだまだこれだけに留まりません。古くには「遊郭で遊女と客を取り持ったり、遊女の監督をしたりする女性」という意味もあったそうです。「花車(かしゃ)」や「香車(きょうしゃ)」と呼ばれたりもしますが、「遣り手婆(やりてばば)」や「やり」とも呼ばれていたのだとか。
やり手は、近世の終わりにかけて流行した女性のヘアスタイルをさしていたり、舟を繋ぐ綱、牛車(ぎっしゃ)を動かす人をさしたりなど、現在ではめったに使われない意味も持っている言葉なのです。
やり手の類語表現はある?
やり手には、実に多くの意味があることが分かったのではないでしょうか。しかし、現在でもっとも頻繁に使われるのは「高い能力を持っている優秀な人」という意味です。そこでここでは、このニュアンスに近い別の表現を紹介します。
敏腕家(びんわんか)
物事を素早く巧みにこなせる優秀な人として、「敏腕家」が類語として挙げられます。
腕利き(うできき)
「腕利き」とは、技能が優れている人のこと。腕こき、腕っこき、腕達者とも言いますね。「腕利きの職人」などというように使います。
手練(てだれ)
「手練れ」も腕前が優れている人のことを言います。ただし、少々古めかしい言葉でもありますね。
ビジネス面でやり手な人の特徴とは?
ここまでは、やり手の意味や類語など、言葉そのものにフォーカスを当ててきました。続いては、やり手な人の具体的な特徴に迫ってみましょう。まずは、ビジネスシーンにおけるやり手な人の特徴を紹介します。
自分で事業を立ち上げ、成功している人や会社内で数々の業績を残している人など、みなさんがイメージするやり手な人を思い浮かべながら、彼らに共通する特徴を一緒に考えてみてくださいね。
堂々としている
やり手だと言われる人は、やり手だと言われるそれなりの根拠があるはず。成功した業績やリーダーとなって進めたプロジェクトなどが挙げられるでしょうか。そういった成功体験が、自身の自信につながり、堂々とした雰囲気や態度をまとえるようになるのです。
人脈がある
人脈もやり手になるためには必須の要素だと言えるでしょう。とくにビジネスではひとりでなにもかもやるということは非常に難しいです。相手がいてこそビジネスが成り立ちます。
自分の味方になってくれたりいざというときには助けてくれたりする人を得ることも重要でしょう。人脈が多く、そして太い人は目的を達成するための手段や方法が多いため、やり手と言われるような功績を残すことができるのです。
後回しにしない
ビジネス面において、後回しをしないということはとくに重要なポイントと言えるでしょう。なぜなら、日々こなさなければならない仕事は着々と溜まっていくからです。
後回し癖がついてしまうと、トラブルが発生したりスケジュールに変更が生じたりした際に余裕が無くなってしまいます。やり手な人は、そういったことを予め予想しているため、その日の仕事はその日のうちに片付けることを意識している人が多いようです。
恋愛面でやり手な人の特徴とは?
続いて、恋愛面でやり手な人の特徴を見ていきましょう。身近に下記のような特徴を備えている人がいたら、やり手な人だと言えるでしょう。
どんなときでも笑顔でいる
どんな場面や相手であっても、にこにこしている人って惹かれませんか? 明るくてポジティブな影響を与えそうな印象を抱く人は多いはず。計算にしろ天然にしろ笑顔で人の心を掴んでくる人はやり手だと言えるでしょう。
思わせぶりな態度を取る
友達以上恋人未満の関係をつくるのが上手な人もいますよね。頭をぽんぽんとしてきたり、「○○さんだけだよ」など特別な関係感を暗にアピールしたりするにも関わらず、一線を越えてこないという人も。
そんな思わせぶりな態度を取られてしまったら、ついつい意識してしまいそうですよね。
聞き上手
多くの人は、自分の話を聞いてもらえると嬉しいと感じます。さらに、自分の話に相手が興味を持ってくれたら話しがいがありますよね。
やり手な人は、相手の話を上手に聞きだすことができる人が多いです。「この人と話していると楽しい!」「居心地が良い!」と感じ、好きになってしまうのかもしれませんね。
褒め上手
聞き上手と同様に、褒め上手もやり手な人が持っているスキルと言えるでしょう。要するに、相手を嬉しい気持ちにさせることができるということですね。相手の心情を察することができ、なおかつ機転の利いた会話ができる人こそが正真正銘のやり手と言えるのではないでしょうか。
最後に
本記事では、「やり手」の意味や類語表現を紹介しました。一般的に使われる「優れた人」というニュアンスの他にも、様々な意味がありましたね。
また、ビジネス面と恋愛面におけるやり手な人の特徴を紹介しました。やり手と呼ばれるためには、日々のこつこつとした習慣づけが大切。面倒だと思っても、仕事や人間関係のやりとりを後回しにしないことを意識していくことで、周りからも次第に評価されていくのではないでしょうか。
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