【目次】
・「優秀な人材」とは?
・「優秀な人材」に共通する特徴とは?
・「優秀な人材」を見分けるにはどうしたらいい?
・「優秀な人材」ほど辞めていくのはなぜ? 手放さない方法は?
・最後に
「優秀な人材」とは?
企業にとって、「優秀な人材」ほど手放したくないものはないでしょう。転職活動をすれば、どこの企業からも引っ張りだこで、引く手あまた。会社にとって有益ですし、本人も即戦力として活躍できる場を与えられるため、キャリアアップにつながりメリットがあります。
では、一体どのような人を「優秀な人材」と呼ぶのでしょうか。また、人事採用の際に、「優秀な人材」を見極めるポイントは? 本記事では、そのような人を手放さないための対策なども解説します。
「優秀な人材」とは、企業、広くは社会にとっての利益を生むことができる人のことです。多くの企業は、そこで働く人々によって営業活動ができています。営利目的として事業を行っている企業にとっては、その利益に貢献できる人は貴重な人材ですよね。営業活動だけでなく、人事や経理など管理部門においても「優秀な人材」は存在し、それぞれが持つスキルは、業種や部署によって異なります。
「優秀な人材」に共通する特徴とは?
では、「優秀な人材」に共通する特徴を解説していきます。
1:会社や社会に新たな価値や利益をもたらす
テクノロジーの進化に伴い、社会全体がめまぐるしいスピードで変化しています。新しく出たものも、すぐにまた別のものに代替されてしまう。多くの企業が常に新しいモノやサービスを生み出すことを求められる時代にいます。
一定のルーティーン作業はAIなどにとってかわられ、今、人間に求められているのはクリエイティブな発想や仕組みを考え出し、社会に新たな価値を生みだすことです。「優秀な人材」は、よりよい社会にするために、今ある課題と向き合い解決策を見出せることができます。目先の利益だけでなく、広い視野で物事を考えられる人が多いでしょう。
2:部下を育成できる
「優秀な人材」は、チームを上手に回すことにも長けています。いくら一人で仕事ができても、部下を放置していては組織全体の成長にはつながりません。業務の属人化は会社にとってもいいことではありませんよね。
任せられるところは、うまく部下に割り振り、そこで生まれた自分の時間をより高度な仕事に充てる。自分の持つ経験や知識を惜しみなく部下に共有できる人ほど、優秀な存在といえるでしょう。
3:その道のプロフェッショナル
同じ道を究め、「その道のプロフェッショナル」と言われるくらい、多くのスキルや経験を持つ人ほど、いろいろな企業で活躍できる可能性が高いです。会社には様々な職種があります。営業や人事、経理など一つの職種を究められると、たとえ業界が変わったとしても応用が利きやすく、転職には有利でしょう。
「優秀な人材」を見分けるにはどうしたらいい?
採用時、多くの志望者の中から、企業はどのように「優秀な人材」を見極めたらよいのか、そのポイントについて解説します。
1:実績や経験をチェック
まずは、志望者のESや職務経歴書から、過去の実績や経験、スキルをチェックします。
新卒採用の場合は、在学中に得た経験から、その人が入社後どのような場で活躍できるか、また、仕事への取り組み方やストレス耐性などを見定めましょう。中途採用の場合は、前職での実績や実務経験が職務経歴書に記載されているため、入社後のイメージもつきやすいでしょう。
2:マナーや人間性をチェックする
選考過程で、面接の日程調整の電話応対やメールのやり取りから、基本的なマナーが身についているかどうかもチェックすることができます。ここでマナーがなっていない場合は、入社後、顧客とのトラブルや社内の人間関係など不安要素が多く、採用は難しいでしょう。「優秀な人材」はそういったこともしっかりと身についているため、自然と対応できます。
3:インターン制度を利用し、実際の働きぶりをチェック
今は学生向けのインターンだけでなく、社会人を対象としたインターン制度を設ける企業もあります。そのような制度があると、経歴書や面接からは得られない、その人の素質や働きぶりを実際に確認できるので有効ですよね。また、志望者側もイメージとのギャップを確認でき、互いにとってメリットがあるといえるでしょう。
「優秀な人材」ほど辞めていくのはなぜ? 手放さない方法は?
近年、「優秀な人材」ほど、他の企業などに流出していくことが取り上げられていますが、それはなぜなのでしょうか。その背景には3つの要因が考えられそうです。
1:よりいい条件の会社が見つかったから
「優秀な人材」は、どの企業も欲しがるため、給与面や働きやすさなど、より良い処遇を提示されれば現職を離れるという選択をすることもあるでしょう。「優秀な人材」には仕事が集まりやすいですが、それが原因で長時間労働を強いられたりすれば、離職につながってしまうことがあるので注意が必要です。
2:キャリアアップのため
「優秀な人材」は将来に前向きで、キャリアプランをしっかりと形成している人が多くいます。例えば年功序列の色が濃く、どんなに頑張ってもなかなか理想のキャリアを積むことができない環境にいれば、もっと活躍できる企業を探すのは納得ですよね。「優秀な人材」の離職率を上げないためには、キャリアアップの基準をきちんと設け、若手・中堅社員のモチベーションを下げないことが重要です。
3:今の会社に魅力や将来性を感じないから
「優秀な人材」にとって、今の仕事や会社に魅力を感じなかったり、これ以上将来性が見いだせないとなれば、そこにとどまる理由はありません。経営陣や上司は、会社のビジョンや方向性、業務計画だけでなく社員の働き方や組織のあり方など、社員の声をきちんと拾いながら事業を進めていくことで、離職率を抑えられるかもしれません。
最後に
定年まで同じ会社に勤める人も徐々に減り、また、リモートワークなど働き方も大きく変わり、いまや国内だけでなく、海外を視野にいれて働きたいと思っている人も多くいます。「優秀な人材」は、企業のニーズにマッチしていれば、どこでも活躍できる可能性を秘めているのです。
もし将来やりたいことがある人は、どのようなスキルや経験を企業側が求めているかを知れば、おのずと今やるべきことが見えてくるかもしれません。企業は、利益を生んでくれそうな人を探しているからです。
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