笑顔が苦手… そんな人はいませんか?
他人とコミュニケーションを取る際に欠かせない要素の一つとして、笑顔が挙げられます。無表情で会話をしていては、相手に不愛想な印象や怖い印象を与えてしまう場合も。親しみにくいと、相手と距離を縮めることが難しくなってしまいます。
しかし、笑顔が苦手な人にとっては「心ではニコニコしているつもりだったのに、怖いと思われていた」なんてこともしばしば。むしろ、ぎこちない笑顔の裏には、不器用で心優しい一面が隠されているのかもしれません。
本記事では、そんな笑顔のあれこれについて知っていきましょう。笑顔がもたらす心理的な効果や、魅力的な笑顔の作り方、そして笑顔に苦手意識を持っている人に向けた改善方法を紹介します。
笑顔の心理的な効果とは?
人はなぜ、笑顔を作るのでしょうか。まずは、笑顔がもたらす心理的な効果について見ていきましょう。
相手が親しみやすさを覚える
冒頭でもお話ししたように、笑顔には相手の緊張や警戒心を解きほぐす効果があると言われています。例えば、買い物に出かけて、店員さんに質問したい時、無表情で仏頂面の店員さんよりも、ニコニコしていて優しそうな雰囲気の店員さんの方が話しかけやすいのではないでしょうか。
笑顔は、目元や口元に曲線が生まれ、表情に柔らかい印象をもたらしているのかもしれません。
脳が物事をポジティブに認識する
実際には面白いと思っていなくても、作り笑顔をすることで脳が「楽しい」とポジティブに認識する、という説もあるようです。この現象のことを、「顔面フィードバック仮説」と呼んだりします。「顔面フィードバック仮説」は、心理学者のトムキンスによる仮説です。
トムキンスによれば、意図的に表情をつくることによって、その表情に伴った感情が芽生えるという現象が、人にはあるとされています。つまり、困難な状況や苦しい場面であっても、意識的に笑顔を作ることで、自分が置かれた状況をポジティブに捉えることができると言えるのではないでしょうか。
魅力的な笑顔の作り方を紹介!
笑顔には、自分だけでなく、自分の周りの人にもポジティブな影響を与える力があります。場面や状況、相手によっては「へらへらしている」と受け取られてしまうこともあるため、タイミングは見計らうべきですが、基本的には笑顔でいた方がプラスに働くと言っていいでしょう。
また、写真のアルバムを見返した時、笑顔の写真がたくさんあると嬉しいものです。そこで、ここでは、魅力的な笑顔の作り方について紹介します。
「お」「い」繰り返しトレーニング
笑顔は、顔の筋肉である「表情筋」を使って作ります。筋肉なので、足や手と同じように、鍛えていないとうまく使いこなせません。そこで、まずは表情筋を鍛える必要がありますが、鍛えると言っても、毎日ほんの少しトレーニングを取り入れるだけです。入浴中やテレビを見ながらでも行うことができるので、やり方を紹介します。
・声を出しながら口を「い」のかたちにして5秒間キープする
・声を出しながら口を「お」のかたちにして5秒間キープする
これを1分から2分程度繰り返しましょう。これなら、ふと気がついた時に行えて簡単です。
舌回し体操
次も、表情筋を鍛えるトレーニングです。こちらも簡単なので、以下の方法を試してみてください。
・口を閉じる
・舌で歯の内側をなぞるように10秒程度時計回りで動かす
・舌でなぞる位置はキープしたまま、反時計周りで10秒程度動かす
これを数回繰り返します。何回か繰り返していると、筋肉が鍛えられていることを実感できます。
写真を撮ったり鏡を使って笑顔を練習をする
人前で笑うことや、写真を撮られることに抵抗を感じる人もいると思います。その場合は、自分の笑顔に自信が持てるように、客観的に自分の笑顔を見る習慣をつけましょう。
自撮りを繰り返していくうちに、笑顔のコツがつかめたり、写真写りの良い表情や角度を分析できたりするのでおすすめです。鏡では、相手から見た時の自分の顔の印象を把握できます。鏡の前で笑顔の練習をすることで自信がつき、人に笑顔を見せることへの抵抗感が和らいでいくでしょう。
笑顔が引きつってしまう… 改善方法は?
笑顔が苦手な人が、よく抱えがちな問題として「笑顔が引きつってしまう」ということが挙げられます。例えば、集合写真などを撮る際に笑顔をキープしようとすると頬が引きつってしまう…、なんて経験をした人もいるでしょう。
そこで、最後に、笑顔が引きつってしまう人の改善方法を紹介します。
リラックスする
緊張していたり、慣れない場面での笑顔は引きつってしまいがちです。それは、緊張によって表情筋がこわばってしまっているからかもしれません。そんな時は、先ほど紹介したトレーニング方法を試してみたり、深呼吸をしたり、温かい飲み物を飲んでリラックスするといいでしょう。
緊張と一緒に筋肉のこわばりも解けて、自然と柔らかい笑顔になれるはずです。
自分の気持ちに素直になる
ふたりきりで話している時に、自然な笑顔が作れない、引きつった笑顔になってしまうという場合もあるでしょう。それは、自分がどう思われているか、どのように見えているかを意識しすぎていることが原因として考えられます。相手の気持ちを気にするあまり、自分の気持ちに素直になれないなんてことも。
身構える必要はなく、素直な気持ちで、相手との会話を楽しみましょう。
自然な笑顔で表情柔らかに
本記事では、笑顔について深掘りしました。笑顔が人にもたらす効果や笑顔の作り方、参考になりましたか?リモートワークが増えたり、生活様式の変化などによって、人と会話する機会が減り、笑顔の作り方を忘れてしまっていた… という人もいるのではないでしょうか。
本記事で紹介したトレーニングは、短時間かつどこでもできるトレーニングなので、ぜひタイミングを見つけて試してみてくださいね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com