「仕事をしない人」に悩まされた経験はありますか? 「仕事をしない人」のせいで、業務のしわ寄せが来て困っているという方も、いらっしゃるかもしれませんね。
この記事では、「仕事をしない人」の特徴、腹が立つ時はどうすべきか、「仕事をしない人」への対処法などを解説します。
「仕事をしない人」の特徴は?
「仕事をしない人」には、どのような特徴があるのでしょうか? ここでは、代表的な特徴をピックアップして解説します。
1:他力本願
「仕事をしない人」は、自分から主体的に動くことがほとんどありません。「誰かがやってくれるだろう」という、他力本願の発想を持っていることが特徴です。
また、言われるまで動かないどころか、言われた仕事すら、なかなか取り掛かってくれないことも。結果的に、他の人がカバーしてくれるのを待っているとも言えるでしょう。
2:いい加減
仕事をいい加減に終わらせてしまうというのも、「仕事をしない人」によくある特徴です。
もちろん人間ですので、全てを完璧にこなすことは難しいですよね。しかし、「仕事をしない人」は、自分が任された業務をそもそも終わらせる気がないことも。結果的に、中途半端に仕事を切り上げてしまう傾向があるようです。
3:責任を取りたがらない
「仕事をしない人」は、責任を持たされることを特に嫌います。責任ある仕事をすると、どうしても自分で考えて動く必要が出てきますよね。
「仕事をしない人」にとって、これはなんとかして避けたい事態。何かしらの理由をつけて、他の人に任せようとします。このように、責任から逃げることも特徴と言えるでしょう。
腹が立つ時はどうすべき?
「仕事をしない人」がいると、どうしても周囲にしわ寄せが来てしまいますよね。こんな人に対して腹が立つという時、一体どうしたら良いのでしょうか?
覚えておきたいポイントは、物理的な距離を取るということです。
怒りを感じる対象が近くにいると、感情が高ぶってしまうのは無理もありません。しかし、衝動のままに怒りをぶつけてしまうと、思わぬトラブルになってしまうことも。
そこで、まずはいったん、物理的に相手から離れるようにしましょう。ぐぐっと怒りが込み上げたら、トイレに行くふりをして、いったん離席することがおすすめです。
特に注意したいのは、自分の職務上の地位が、相手より上のケース。中には、とっさに感情的になってしまったことで、パワハラだと訴えられることもあり得ます。せっかく誠実に仕事をしていても、自分が悪者になってしまいかねません。
極力距離を取り、クールに対応することを心がけましょう。
「仕事をしない人」への対処法は?
「仕事をしない人」に、建設的に対応していくには、どうすればいいのでしょうか? 次のような対処法を参考にしてみてください。
1:悩みを職場内で共有する
まず必要なのは、会社や上司との情報共有です。「仕事をしない人」がいることを、管理職や人事があまり認識していないケースもあるでしょう。その結果、「仕事をしない人」が、なぜか上司からは評価されるなんてことも。
一人で抱え込まずに、悩んでいる事を、早めに相談するようにしましょう。
ただし、この時意識したいのは、悪口を言わないこと。これでは、伝えたいことの本質がぼやけてしまいます。この時の伝え方は、「こういった事態が起きていて、自分の業務に支障が出ており、困っています」という形で、なるべく冷静かつ、率直に伝えるようにしましょう。
2:感謝を伝える
「こっちが困っているのに、なぜ感謝するの?」と思う方も、いらっしゃるかもしれませんね。ですが、頭ごなしに怒っても相手に上手く伝わらないことが多いのです。
また、「仕事をしない人」の中には、過去に業務上でモチベーションを失ってしまうような出来事があった、という人も。この場合、ちょっとしたことでも、「ありがとうございます」や「助かります」などの感謝の言葉を伝えると、モチベーションが回復することもあります。
人の役に立っているという実感から、だんだんと率先して仕事をしてくれるようになった、というケースもあるようですよ。
3:明確に役割分担をする
どうしても自分から動いてくれない、という時に有効なのが、業務分担の見える化です。上司や同僚と相談の上、役割分担表を作成し、職場内でいつでも見えるようにしておきましょう。
なぜなら、「仕事をしない人」は、業務分担が曖昧だと「他の人がやってくれるだろう」という発想になってしまうからです。定例の会議などで、進捗を確認し合うようにすると、さらに効果的でしょう。
また、その人だけに分担する業務をいくつか設けることも、一つの手です。例えば、全く電話に出てくれない人に困っているという場合、「月曜日の午後の電話当番は○○さん」などと、あらかじめその人に割り振る、というイメージですね。
また、ここまで明確に業務を指示されたにもかかわらず、それに従わないことは、明らかに職務怠慢です。ただ曖昧に、「仕事をしてくれない」と言うより、「○○の業務を分担したのに、遂行してくれない」と言う方が、会社側にも問題が伝わりやすくなるでしょう。
「仕事をしない人」の末路
「仕事をしない人」にも、何か事情があるのかもしれません。もしかすると、心身の病気や、介護、育児などで疲弊している、なんてこともあり得ますよね。
こういった人たちは、その人の為にも、一緒に働く人のためにも、適切なケアが必要と言えるでしょう。場合によっては、休職など、いったん回復期間が必要になるケースもあります。
しかし、単なる怠け心から「仕事をしない人」は、どうなるのでしょうか? 単に自分が楽をしたいあまり、他人をあてにしていれば、職場に居場所がなくなってしまうのは、無理もありませんよね。中には、リストラの対象となってしまい、職を失ってしまう人も少なくありません。
また、「仕事をしない人」は、スキルアップする機会を、自分から逃していると言えるのではないでしょうか。こういった人は、仕事を失ったとしても、次を探すことは難しそうですよね。残念ながら、将来的に不安定な生活になってしまう可能性が高いでしょう。
最後に
この記事では、「仕事をしない人」の特徴と末路、腹が立つ時の対処法などを解説しました。職場で「仕事をしない」人がいて困った時、参考にしてみてくださいね。
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開業社会保険労務士 塚原美彩(つかはら・みさ)
2016年社会保険労務士資格を取得。趣味は日本酒酒蔵巡り。現在は独立開業し、企業の人事労務コンサル、ポジティブ心理学をベースとした研修講師として活動中。
ライター所属:京都メディアライン