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「入社」とは?
「入社」とは、「会社に入り、社員になること」。「入社」の「社」とは「会社」をあらわすので、「会社に入ること」という意味になります。「入社」という言葉のポイントとしては、株式会社や有限会社などの一般企業のみに使われるということ。
例えば、病院や、社会福祉法人、財団法人、市役所、役場などの場合は「入社」を使わず、「入職(にゅうしょく)」を使います。ちなみに、共同組合の場合は「入組(にゅうそ)」。銀行の場合は「入行(にゅうこう)」、「官公庁」の場合は「入庁(にゅうちょう)」です。
なお、正社員だけに限らず、契約社員やアルバイトであっても、「入社」を使います。会社に入るときには、雇用形態問わず「入社」を使用してOKと覚えておきましょう。
「入社」と「入職」の違いとは?
「入職」とは、「職に就くこと」という意味です。前述の通り、一般企業だけではなく、病院や法人など、何かしらの組織に属することをあらわします。「入社」も「入職」も、「組織に入ること」という点では同じです。しかし、「入社」の場合は、一般企業のみにしか使えません。一方、「入職」は幅広い仕事に使えるので、その点が違いといえるでしょう。
「入社」するときに必要な手続きや書類は?
ここでは、代表的な「入社準備」について紹介します。なお、「入社前」には、会社から「入社日」に関するメールが届くことがありますが、「入社日を確認した旨」は、24時間以内に返信するようにしてくださいね。
入社承諾書
企業から内定をもらった後、「入社」の意思を示す書類が「入社承諾書」です。「入社承諾書」は「内定承諾書」と言われることもあります。「入社承諾書」は、会社側が用意することが一般的で、直接受け取ったり、郵送で送られてくることも。「入社承諾書」を受け取ったら、署名・捺印をし、すみやかに企業に返送しましょう。
返送の際は、添え状も同封すること。「添え状なんて、いらないのでは?」と思うかもしれませんが、ビジネスマナーとして用意した方がいいでしょう。この添え状は手書きでも、パソコンで作成しても、どちらでも構いません。
また、封筒の様式についても紹介します。A4サイズの紙が折り目のない状態で届いた場合は、返送する際も、折らずに入れられる角型2号の封筒を選びましょう。もし三つ折りで届いた場合には、三つ折りのサイズが入る長形3号を使用するようにしてください。
住所や宛名に関しては、省略せずに正式名称で書くこと。なお、返信用封筒を使用する場合、宛名に「○○行」とすでに印字されていることも。その際は、「行」に二重線を引き、「御中」「様」に書き換えるのもマナーです。
ちなみに、「入社承諾書」を送ってしまった後でも、内定を辞退することは可能。ただし、内定辞退を申し入れて、契約が解除されるのには2週間かかります。そのため、遅くとも「入社日」の2週間前までには辞退の申し入れをするようにしましょう。
入社前健康診断
「入社時」には、健康診断を受けなければなりません。これは「雇入時健康診断」と呼ばれるもので、企業が法的に義務付けられているもの。健康診断の費用を誰が負担するのかは、特に定められていませんが、企業側が負担することがほとんどです。
この健康診断では、身長・体重や、胸部エックス線検査、血圧の測定など全部で11の項目を行う必要があります。どこで受けられるのかというと、企業から指定される場合は、その病院で受診すること。指定がない場合は、必要な検査項目を受けられる病院を自分で探しましょう。
なお、健康診断の受診は、「入社前」3ヶ月〜「入社後」1ヶ月以内に行うことが一般的のよう。しかし、いつまでに受診しておくべきかは、あらかじめ企業に確認しておくようにしましょう。
「入社日」の注意点とは?
「入社日」は第一印象を左右する大事な日。好印象を持ってもらうためには、おさえておきたいポイントがあります。ここでは、服装と挨拶の2つについて、注意すべき点を見ていきましょう。
服装
「入社初日」の服装で心がけたいのは、清潔感です。シャツはしっかりとアイロンがけしておき、靴も磨いておくようにしましょう。カバンも、汚れたものや破れてしまったものは避けること。綺麗なカバンがない場合は、新調するといいでしょう。
会社の服装規定がスーツの場合は、事前にクリーニングに出しておくのがベターです。オフィスカジュアルの場合は、派手な色は避け、黒や紺、白など、落ち着いた色合いの服を選ぶといいでしょう。メイクもメチュラルメイク、髪型も1つに結んでスッキリとまとめたりするのがおすすめです。
入社挨拶
「入社初日」には、挨拶や自己紹介を求められることがほとんどです。そのため、事前に1分程度で話せる内容を考えておくといいでしょう。挨拶では、名前や配属部署を話すのが基本。最後には、「1日でも早く仕事に慣れて、お役に立てるように頑張りたいと思います」などと一言添えると丁寧な印象になりますよ。
そのほか、自分の出身地や趣味、「入社理由」なども話せると、興味を持ってもらえるのではないでしょうか。なお、挨拶メールを送る場合にも、同じ内容を送ればOKです。
『入社1年目の教科書』とは?
『入社1年目の教科書』という書籍があります。要約すると、「頼まれたことは、必ずやりきる」といった心構えや、「何があっても遅刻はするな」といった行動指針を示す50のルールがまとめられたもの。シリーズ第2弾はワークブック式で、新人研修の教材としても使われているようなので、「入社」が決まった方は、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか?
英語表現とは?
「入社する」の英語表現は、「join a company」「enter a company」です。「入社日」は「joining day」「start date」という英語であらわせます。「入社手続き」は「Procedure for entering a company」を使ってみましょう。
最後に
新卒であっても、中途であっても、「入社」は何回経験しても慣れませんよね。「入社」が決まったら、当記事を参考にして、準備をしっかり行っておきましょう。また、「入社初日」は緊張しますが、きちんとした身だしなみを心がけたり、しっかりと挨拶できていれば、好印象を持ってもらえるもの。基本的なビジネスマナーを大切にして、「入社初日」をうまく乗り切ってくださいね。
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