「羨望の眼差し」とは？
皆さんには、憧れる人や尊敬する人など、「この人が私のロールモデルだ！」といえる人はいますか？ そんな人に向ける思いや、視線のことを「羨望の眼差し」といいます。
今回は、「羨望の眼差し」の類語表現や、使い方、そして自分が「羨望の眼差し」を向けられる存在になるにはどうしたら良いのか、一緒に迫っていきましょう。
「羨望の眼差し」の読み方と意味
まずは、「羨望の眼差し」の読み方から。「羨望の眼差し」は「せんぼうのまなざし」と読みます。「羨望」とは、「うらやましく思うこと」という意味で、「羨望の的」や「羨望する」などというように使われることが多いです。
一方で、「眼差し」とは、「ある対象に目を向ける動き」や「視線」を指します。つまり、「羨望の眼差し」とは、「うらやましいと思う対象に目を向けること」という意味です。自分が「いいなぁ」と思う人やものは、つい目で追ってしまいたくなりますよね。
嫉妬の表現でも用いられる？
「羨望の眼差し」は、時として、相手への嫉妬を含むことがあります。人間は、自分の持っていないものや、備わっていない才能をうらやむと同時に、妬ましく思うことも。
「羨望の眼差し」という表現は、プラスのイメージとマイナスのイメージどちらを含んでいるのか、慎重に考える必要があります。自分は誉めたつもりで使っても、相手にとっては皮肉に聞こえてしまうこともあるので気をつけましょう。
「羨望の眼差し」の類語表現を紹介
次に、英語での表現を紹介しましょう。「羨望の眼差し」なんて少し詩的な表現ができたら、会話も豊かになりそうですよね。
羨望の眼差しを直訳すると、「look with envy」となります。「look」は「視線」、「envy」が「羨望」です。ただし、英語の「envy」も日本語の「羨望」と同様に「嫉妬」「妬み」といったニュアンスが含まれているため、同じように注意が必要。
文章中では、以下のように用いることができますよ。
・I look her beautiful hair with envy.（私は彼女の美しい髪の毛に羨望の眼差しを向ける）
・She feels envy of his superior brains.（彼女は彼の優れた頭脳を羨望する）
「羨望の眼差し」の使い方を例文も交えて紹介
次に、日本語での「羨望の眼差し」の使い方についても見ていきましょう。普段の会話中に、「羨望の眼差し」という表現をすることは少ないかもしれません。しかし、手紙やビジネスシーンにおいては、このような詩的な言い回しができると好印象を与えることも。
「羨望の眼差し」の類語表現も一緒に紹介しますので、ぜひ語彙を増やすきっかけにしてください。
1：「鮮やかな仕事ぶりの上司にいつも羨望の眼差しを向けている」
憧れる先輩や上司に対して用いる「羨望の眼差し」は、純粋な憧れというニュアンスが強いといえるでしょう。相手に直接その気持ちを使いたい場合は、「いつも羨望しています」と言い換えてもいいかもしれませんね。
2：「憧憬の念を抱いていた相手から、初めて声をかけてもらった」
「羨望の眼差し」の類語として挙げられるのが、「憧憬の念」です。「憧憬の念」は、「しょうけいのねん」と読み、「あこがれの気持ちを抱くこと」を表します。
「羨望の眼差し」には、「嫉妬」のニュアンスが含まれることもありますが、「憧憬の念」は純粋にあこがれる気持ちを伝える時に用いる表現です。
3：「同期の昇進に対して、憎しみに近い羨望を抱いている」
「羨望を抱く」という言い回しをする場合も多いです。この例文は、憧れやうらやましいという気持ち以上に、嫉妬や憎悪などマイナスの気持ちが強いときに用いられます。
「羨望の眼差し」を向けられるためにはどうしたら良い？
女優やモデルのように、憧れにせよ、嫉妬にせよ、他者には持っていない才能や魅力を持っていることで注目される人になってみたいと思う人は多いのではないでしょうか。「羨望の眼差し」を向けられることで、自分自身のモチベーションも高くなりそうですよね。
そこで、最後に「羨望の眼差し」を向けられる人になるためにはどうしたら良いのか、一緒に考えてみましょう。
1：自分磨きをする
周りがうらやましいと思う人になるためには、人一倍努力して成果を出さなければなりません。仕事であれば、自分の担当分野の勉強をしたり、資格を取ったりするのが良いかもしれません。
自分の容姿であれば、筋トレや適度な食事制限、入念なスキンケアを行って磨きをかけましょう。日々の努力が、「羨望の眼差し」への道しるべになります。
2：周りの様子を分析できるようになる
自分の置かれている状況を冷静に把握して、周囲の人がどんなことをされたいのかを客観視できるようになりましょう。さりげない気配りができる人は、頼りにされ、羨望の的となるのです。
3：ロールモデルを見つける
「具体的にどんな人になりたいのか分からない…」という人は、ロールモデルを見つけましょう。ロールモデルとは、「こんな人になりたい」という容姿や行動の模範になる人のことです。実在の著名人を目標にすることで、モチベーションを高め、なりたい自分に近づくことができるはずです。
4：自分のことを知る
「羨望の眼差し」を向けられる人は、自分の良い部分の魅せ方が上手という特徴があります。そこで、自分の長所はどこなのか、一度自分と向き合う時間を取ってみると良いかもしれませんね。
そして、短所を無理やり直そうとするのではなく、長所をさらに伸ばせるように意識してみてください。そうすることで、より効果的に自分をプロデュースすることができるのではないでしょうか。
最後に
「羨望の眼差し」とは、「憧れや尊敬の念を込めた視線」や気持ちのこと。素直に称賛できないという複雑なニュアンスも含んでいる繊細な言葉です。
今回は、そんな「羨望の眼差し」の使い方や類語、「羨望の眼差し」を向けられるような人になるための方法について迫りました。自分のことを良く理解して、さらに魅力的な人間になれるようにぜひ、本記事を一つの参考にしてみてくださいね。
TOP画像／(c)Shutterstock.com
