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2022.09.14

「緊張感」とは? 緊張との違いや類語・対義語、英語表現を解説

「緊張感」とは、「心や体が緊張する感じ。空気が張り詰める感じ」を表します。「緊張感がない」や「緊張感を持つ」など様々な言い方がありますが、具体的にどのような場面を指すのでしょうか? そこで今回は、「緊張感」の意味や使い方、類語、英語表現などを解説します。

「緊張感」とは?

「緊張感を持つ」「緊張感がない」などと言ったりしますが、「緊張感」とは具体的にどんな状態を指すのでしょうか? 普段当たり前に口にしている言葉ですが、正しく意味を理解している人は少ないかもしれません。そこで今回は、「緊張感」の意味や使い方、緊張との違いなどを解説します。

口にグーの手をあてる女性
(c)Shutterstock.com

意味

「緊張感」とは、「心や体が緊張する感じ。また、空気が張り詰める感じ」を表します。緊張して体が震える感覚や、心臓がドキドキして落ち着かない様子がイメージできますね。また「緊張感」は、人間の感覚以外にも、その場の空気感を表す時にも使います。大学の入試試験場など、緊張感で空気が張り詰めるような空間を「緊張感が漂っている」と表現することも。

緊張との違いとは?

「緊張感」と緊張は何が違うのか、疑問に思ったことがある方もいらっしゃるはず。緊張の意味も合わせて確認しておきましょう。

1つ目は、心や体が引き締まること。慣れないことに直面して、心が張り詰めて体が痛くなるような感覚を意味します。2つ目は、相互の関係が悪くなり、争いの起こりそうな状態であること。「緊張感が高まる」などと表現されます。3つ目は、生理学で筋肉や腱が一定の収縮状態を持続していること。4つ目が、心理学でこれから起こる現象を待ち受ける心の状態を指します。

一言で緊張と言っても、どのタイプの緊張なのかで、意味が変わってくることがわかりますね。緊張は、主に人間の心や体の状態を表す言葉です。それに対して、「緊張感」はその場に漂う空気感や人の様子などを表しています。

緊張も「緊張感」も心身ともにストレスがかかっている状態。しかし、緊張はどちらかというとマイナスの意味合いとして用いられることが多く、「緊張感」はプラスの意味でも使われることが違いといえるでしょう。

使い方を例文でチェック!

「緊張感」は、「緊張感を持つ」「緊張感がない」など様々な言い方で使われます。ここでは代表的な例を3つ挙げて説明しましょう。

会議で悩む女性
(c)Shutterstock.com

1:これからは組織の代表として、緊張感を持って取り組みたい。

何か特定の役職やポジションを与えられた時に、「緊張感」を持つ人も多いでしょう。今まで以上に責任を担うことで背筋がシャキッと伸びることは、人が成長する上で欠かせません。組織の代表として「緊張感」を持って挑む場面です。

2:A君は仕事に対する緊張感がなくて困る。

反対に、いつまで経っても「緊張感」がない人もいるでしょう。「緊張感」がない人は、自分の行動に責任を持っていないばかりか、遅刻をしたりして人の足を引っ張ることも。仕事に取り組むときは、少し「緊張感」を持っているくらいがちょうどいいのかもしれません。

3:コンクールの本番直前の舞台裏には緊張感が漂っていた。

大事な大会を控えている現場には、ぴりぴりとした「緊張感」が漂うもの。決して失敗は許されないと思うと、心臓がドキドキして集中力が高まりますよね。皆さんにも、人生の中でそんな経験はありませんでしたか?

類語や言い換え表現とは?

「緊張感」は便利な表現ですが、状況によっては他の表現の方が合っている場合も。言い換え表現を覚えて、状況によって上手く使い分けましょう。

1:緊迫感

「緊迫感(きんぱくかん)」とは、「情勢が緊張し、切迫した感じ」を表します。国と国同士の情勢が悪化し、両者の間に張り詰めた空気感が漂っている時に使われることが多いですね。お互いの関係が危うく、油断できない様子が思い浮かぶようです。争いが起こりそうな状態を表す点で「緊張感」とよく似ています。

・A国が一方的に条約を破棄したことで、両国の関係に緊迫感が増した。
・大学受験の日にちが差し迫り、受験生たちの緊迫感が高まっている。

胸に右手をあてる女性
(c)Shutterstock.com

2:ぴりぴりする

「緊張感」を言い換えるときに、「ぴりぴりする」「ぴりぴりした空気」と表現することもありますね。「ぴりぴり」は、「心や神経が興奮するさま」という意味。気が立っていて、神経が過敏になっている状態を表します。大事な試験や大会を控え、非常に「緊張感」が高まっている状態を経験したことがある人もいるのでは?

・試合前でぴりぴりしているから無闇に話しかけない方がいい。
・昨晩喧嘩をしたばかりで、まだお互いにぴりぴりとしている。

3:気持ちが高ぶる

気分や感情が高まることを「気持ちが高ぶる」と表現します。例えば、好きな人を目の前にしてドキドキすることや、テンションが上がってしまうようなときに使います。また、翌日に試験を控え、緊張していると「気持ちが高ぶって眠れない」場合もあるでしょう。

・大事な試験を目前に控え、弟は気持ちが高ぶっているようだった。
・高ぶる気持ちを抑えられず、彼女に告白した。

英語表現とは?

「緊張感」に近い英語表現には、「tension」や「nervous」があります。日本語でも「テンションが上がる」というように使われる「tension」とは、「緊張」や「興奮」などを意味します。例えば、国家間の「緊張関係」などを説明するときにも使えますよ。

また、「nervous」は、「神経質な」「緊張する」などのネガティブな感情を表します。神経が過敏であるときや気持ちが昂っているときに使われる傾向があるようです。

・You lack a feeling of tension.(あなたには緊張感が欠けている)
・lessen the international tension.(国際的な緊張を緩和する)
・That interviewing place was full of tension.(その面接会場は緊張感で溢れていた)
・I was more nervous than ever.(今までで一番緊張した)
・I’m nervous in a good way.(良い意味で緊張している)

最後に

今回は、「緊張感」の意味や使い方、言い換え表現について見ていきました。一般的にドキドキと緊張したり、張り詰めた空気感になることはよくないイメージが付きがち。ですが、ほどよい「緊張感」を持つと集中力が上がり、仕事のパフォーマンスを上げることができるメリットもあります。「緊張感」は、プラスの意味も併せ持っていることを覚えておきましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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