「理性的」とは?
例えば皆さんは、出かける予定だった相手が直前で予定をキャンセルしてきたら、どう思いますか? 中には、理不尽だと怒ってしまいたくなる人もいるでしょう。しかし、「理性的」な人は、怒りの衝動をぐっと押さえて「何か特別な事情があったのかもしれない」と、相手の状況を推察します。
「理性的」の読み方と意味
「理性的」の読み方は、「りせいてき」です。「理性的」とは、「欲求などの自分の本能、気持ちに振り回されることのない性質」を指します。
【理性的】
本能や感情に動かされず、冷静に理性の判断に従うさま。「常に―な人」「―に考える」
(小学館 デジタル大辞泉)
例に挙げたように、「相手がドタキャンした」という事実を客観視して、感情的にならずにその背景を論理的に推察できる人のことを「理性的」な人というのです。
反対に、気持ちをコントロールできずに振り回されてしまう人のことを、「感情的」な人と形容します。
「理性的」の英語表現とは?
「感情的」は「emotional」と表現しますが、では「理性的」とは英語で何というのでしょうか。相手の性格を表すときに役立つ表現なので、ぜひこの機会に覚えて活用してみてください。
「理性的」とは、英語で「a logical mind」や「rational」と表現します。「You have a logical mind」、「He is rational」で簡単に、「あなた(彼)は理性的な人だ」と伝えることができます。
「理性的」の使い方を類語も交えて紹介
続いて、「理性的」や、「理性的」の類語の使い方を例文で確認していきましょう。語彙が増えると、表現の幅が広がって相手と豊かなコミュニケーションをすることができるようになるはず。
「彼は理性的な人だから、浮気なんて絶対にしないだろう」
「理性的」な人は、自分の本能的な欲求をセーブすることができる人です。恋愛面において「理性的」な人というと、浮気をしない誠実な人柄を指すことが多いのではないでしょうか。
「あの人は筋の通った話し方をするので、後輩に慕われている」
「理性的」の類語に「筋の通った」という表現があります。自分にだけ分かるような話し方をしたり、理不尽な言いがかりをしたりする人とは距離を置きたいもの。反対に、理路整然とした話し方をしてくれる人は、内容が分かりやすく、また信頼できます。
そういった話し方のことを「筋の通った」話し方というのです。
【筋を通す】
首尾を一貫させる。また、道理にかなうようにする。「終わりまで―・す」「―・して申し入れる」
(小学館 デジタル大辞泉)
「理性的」な人の特徴とは?
「理性的」の言葉の使い方は理解できましたか? それでは、具体的に「理性的」な人の人物像に迫ってみましょう。「理性的」な人の特徴を紹介するので、自分や周りの人に当てはまるかどうかも考えながら見てみてください。
スケジュール管理がしっかりしている
自分の感情をコントロールしたり、筋道を立てて考えたりすることが得意な「理性的」な人は、スケジュール管理が得意だという人が多いです。また、スケジュール管理だけでなく、タスク管理など、計画を立てて行動することができます。
ミニマリスト
「理性的」な人は、物欲をコントロールすることも上手。思わず衝動買いしたくなっても、「これは本当に必要なのか」を冷静に考えることができるため、必要最低限の買い物になる傾向があるようです。
切り替えがうまい
感情だけでなく、プライベートとビジネスにおける人間関係やモチベーションの切り替えがうまいところも「理性的」な人の特徴といえるでしょう。論理的に考える「理性的」な人は、考えた結果「必要ない」と思ったことをスパッと切り離すことができる人が多いようです。
しかし、そのような考え方が時に「冷徹だ」と捉えられてしまうことも。相手への思いやりも忘れないようにしたいものです。
「感情的」にならない方法とは?
「理性的」な人の特徴を見てみると、メリットが多いようです。 反対に、一時の感情に身を任せてしまうと、後々自分が不利な立場になったり、感情に振り回されて疲れてしまったりすることがあります。
そこで、最後に「感情的」にならない方法を紹介します。すぐに怒ってしまう人や、衝動買いしてしまう人など、「感情的」になりやすく困っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
深呼吸をする
「感情が乱されているな」と感じたら、深く深呼吸をしてみましょう。何度か繰り返すことで、気持ちの高ぶりをしずめて、客観的に判断できるようになります。焦ったり、感情に支配されそうなときこそ、ゆっくり呼吸することが効果的です。
過度に期待しすぎない
過度に相手に期待してしまうことで、いつの間にか「理想の人物像」を作り上げてしまうことも。そのため、相手がその理想と離れてしまうことで、「期待を裏切られた」と感じたり、「こんな人じゃなかったはずなのに」というマイナスの感情に支配されたりしてしまいます。
相手や物事を客観的に観察し、過度に期待しすぎないように心がけましょう。
その場を離れる
感情に支配されそうになったときは、一旦その場から離れてみましょう。シチュエーションを変えることで気分が落ち着くはずです。その場では冷静に判断できなかったことも、場所や時間を改めることで、状況を冷静に分析できるようになるのではないでしょうか。
リラックスする時間をつくる
「感情的」になりやすいときは、心に余裕がない場合も多いです。精神的に疲れていると、些細なことでもイライラしたり、自分を律する気持ちが弱まってしまうことも。そこで、リラックスする時間を設けてみましょう。ゆっくりお風呂に浸かったり、マッサージに行ったり、十分な睡眠時間を確保することも大切です。
相手に配慮しながら理性的に
「理性的」とは、「欲求などの自分の本能、気持ちに振り回せることのない性質」のこと。「理性的」であることによって、物事を客観視したり、冷静で適切な判断ができたります。そのため、「理性的」な人は、特にビジネスシーンで活躍することが多いです。
しかし、その一方で、感情に支配されない合理的な考え方は「冷たい人」という印象を与えることもあります。「理性的」のメリットを活かしながらも、相手への気持ちにも配慮しながら、良い人間関係を築いていきたいものです。
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