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2025.10.12

「周り」と「回り」の違いとは? 使い分けチェックリストをもとに解説

「周り」は、あるものの外側や、周囲一帯を指すとき、「回り」は「回転」や「巡る」といった動的な動きを示す言葉です。この記事では、「周り」と「回り」の違いや使い分けチェックリスト、英語表現、よくある疑問と回答を紹介します。

この記事のサマリー

・「周り」は外側の縁の部分や周囲を指し、「回り」は回転や巡りを表します。
・判断に迷ったら「周囲」と言い換えることができるかどうかで、「周り」か「回り」かを確認。
・英語では「周り」は“around”、「回り」は“turn”、“spin”などで表現します。

仕事で資料を作成しているとき、ひらがなで「まわり」と打ち込んでから、漢字変換を「周り」と「回り」のどちらにすべきか、迷ったことはありませんか?

この記事では、「周り」と「回り」の意味を確認し、使い分けのコツ、さらには知っておくと便利な英語表現まで、わかりやすく整理します。

「周り」と「回り」の違いを整理

まずは「周り」と「回り」、それぞれの意味と使い方を整理していきましょう。

「周り」は「周囲」を示す言葉

「周り」は、あるものの外側や、周辺を指すときに使います。

辞書に記載されている内容は、以下の通りです。

まわり〔まはり〕【回り/×廻り/周り】
[名]
2(ふつう「周り」と書く)
(ア) そのものの外側の縁の部分。また、その長さ。周囲。ぐるり。「湖の―に沿った道」
(イ) そのものを囲んでいる近くの部分。近辺。周辺。あたり。「口の―をふく」「―に迷惑をかける」
引用(一部抜粋):『デジタル大辞泉』(小学館)

「湖の周りを散歩する」や「子どもの周りに友達が集まる」のように、中心にあるものの外側を示す場面で使うことが多いでしょう。

筆者自身も学生時代、作文で「口の回りを拭く」と書いて先生に直されたことがありました。正しくは「口の周り」で、口の外側を意味します。

「周囲」や「周辺」と言い換えることができるかどうかを考えると、判断しやすくなりますね。

「回り」は「回転」や「巡る」動きを示す言葉

「回り」は「回転」や「巡る」といった動的な動きを示す言葉です。辞書の記載を確認しましょう。

まわり〔まはり〕【回り/×廻り/周り】
[名]
1 (回り・廻り)まわること。まわり方。転じて、ものの働きぐあい。「モーターの―が悪い」「頭の―が早い」
3 (回り・廻り)一定の範囲を順にめぐること。「年始―」
4 (回り・廻り)ある地点を経由したり、ある方向のコースをとったりすること。「常磐線―で仙台へ行く」「北―の航空便」
5 (回り・廻り)遠くなるほうの道をとること。また、その道。回り道。遠回り。
「―になるのを承知で、電車通りを行った」〈里見弴・安城家の兄弟〉
6 (回り・廻り)及ぶこと。行き渡ること。「火の―を食い止める」「酒の―が早い」
引用(一部抜粋):『デジタル大辞泉』(小学館)

「地球が太陽の周りを回る」といった物理的な回転だけでなく、「バスが市内を回る」「クライアント先を回る」といった巡回も表すことができます。

さらに、「頭の回転が速い」や「回りくどい言い方」など、抽象的な思考の動きを表す場面でも使いますよ。

さらに「身の回りの世話をする」「一回り大きいサイズ」「酒の回りが早い」といったように、生活環境や大きさの程度、物事が及ぶ様子を示す場合にも用います。

具体的な動きから抽象的な広がりまで幅広くカバーするのが特徴です。

(c)Shutterstock.com

もう迷わない!「周り」と「回り」使い分けのチェックリスト

文章を書く際、「まわり」と書くときに迷ったら、次の視点を意識してみましょう。

「外縁」なら「周り」、「動き」なら「回り」

中心にあるものの外側や周辺を指す場合は「周り」が適切です。「公園の周りを散歩する」「会社の周りに飲食店が多い」といった表現が典型例です。

一方、回転や巡回、広がりといった動きのイメージがある場合は「回り」を使います。「頭の回転が速い」「火の回りが早い」などがその例です。

「周り」と「回り」実践チェックリスト

「周り」と「回り」の使い分けで、迷いやすいケースをまとめると次の通りです。

口の「周り」

「口の周りを拭く」が正解です。口という中心に対して「外側」を示すため、「周り」を使います。

公園の「周り」

「公園の周りを散歩する」が正解です。外縁や周辺を指しているので「周り」を用います。

酒の「回り」

「酒の回りが早い」が正解です。『日本国語大辞典』(小学館)でも「行きわたること」の例として挙げられており、体の中での動きを表します。

順番の「回り」

「順番の回りが遅い」のように、めぐってくることを指す場合も「回り」を使います。順に移っていく「動き」を示すためです。

(c)Shutterstock.com

知っておきたい「周り」と「回り」の英語表現

日本語では同じ「まわり」と読む「周り」と「回り」ですが、英語で表現する際は使い分けが必要です。ここでは、それぞれのシーンで役立つ英語表現を紹介します。

「周り」は‟around”

「周り」を英語で表す場合は、“around”がいいでしょう。

例文:
“I took a walk around the park.”
(公園の周りを散歩しました。)
“Love being around positive people!”
(ポジティブな人たちの周りにいるのが好き!)

「回り」は‟turn”/‟round”

「回り」が表すのは、「回転」や「巡る」といった動的な動きです。この場合、どのような動きかによって動詞を使い分けます。

“turn”

“turn”は、物理的に回転するときに用います。

例文:“The earth turns around the sun.”
(地球は太陽の周りを回っています。)

“round”

“round”は、巡回するときに使います。

例文:“He goes the round of his customers every Monday morning.”
(彼は毎週月曜の朝に得意先回りをしている。)

参考:『プログレッシブ和英中辞典』(小学館)

(c)Shutterstock.com

「周り」に関するFAQ

ここでは、「周り」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。

Q1. 「周り」と「回り」は、どちらを使ってもいいですか?

A. 伝える内容に応じて、使い分けることをおすすめします。

「周り」は外縁や周囲を、「回り」は回転や巡りを示します。

Q2. 「口の回りを拭く」と書いても間違いではありませんか?

A. 正しくは「口の周り」です。

口という中心に対して外側を示すため、「周り」を用います。

Q3. NGな使い方はありますか?

A. 「周り」と「回り」を混同してしまうと誤解を招きます。

例えば「周りの人」を「回りの人」と書いたり、「タイヤが回る」を「タイヤが周る」と書くのは不自然なので、注意しましょう。

最後に

「周り」と「回り」は、どちらも「まわり」と読みます。静的な「周囲」を示す「周り」と、動的な「回転」や「巡り」を表す「回り」。この違いを意識すれば、漢字表記でどちらにしようかと迷わなくなりますよ。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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