目次Contents
職場で、先輩に、パートナーに。あなたは「媚びる」タイプですか?
媚びるのは、自分に自信がないことへの裏返し。一生懸命に媚びてもいい印象を与えられるとは限りませんし、何かしら無理をしているので、自分が少しずつすり減っていく感覚を覚えたことがある、という人もいるのでは?
本記事ではそんな「媚びる」についての様々な豆知識をまとめました。
「媚びる」の意味と使い方って?
「媚びる」とは、人に気に入られるような態度・行動をとることです。出世を目的に上司に気に入られようと、ことあるごとに贈りものをするなどが一例です。
また、女性が男性の気を引こうとして、下心の感じられる行動を取ったりすることも、「媚びる」行動。かつては、女性から男性に対する行動の場合に使われることが多かったのですが、近年では性差はなくなってきています。
男女は関係ない?「媚びる」の例
「媚びる」とは、例えばどんな行動でしょうか? いくつか例を挙げてみましょう。
上司にだけペコペコする
上長や目上の方など、自分の立場に関係する人にだけいい顔をして、その他の人を邪険にするというのが、「媚びる」の典型的な行動例かも。
邪険にするのは、その人に親切にしてもメリットがないと判断しているうえに、部下に対して厳しく接することで、自分のリーダーシップをアピールしている可能性もあります。
損得勘定を働かせる
「媚びる」人は、ことあるごとに損得勘定を働かせます。何か仕事を任されたときに、それを引き受けることが自分にとってメリットになるかどうか?をすぐに考え、メリットがないと判断したら、キッパリと断ったりします。
逆に、メリットがあると見れば、「じゃあ、これもやっておきましょうか」などと急にニコニコして、さらなる仕事を申し出たりすることもあります。
ぶりっ子する
女性に多い典型的な「媚びる」行動です。かわいいと思われたい、女の子らしさをアピールしたいなどという思いから、ぶりっ子な雰囲気に。その度合いは、自分が好意を持っている相手には強く出ます。彼女の素を知る同僚などから見ると、「ああ、またやってる…」とあきれられてしまうことでしょう。
声のトーンが変わる
昔のコントなどで、お母さんの声が電話に出ると急に上がる、というものがありましたね。人は “よそ行き” の声を持っており、「媚びる」タイプの人は、その感情が声によく表れます。自分が気に入られたい相手と話をするときには、高い声やはっきりした口調でハキハキと話し、「どうでもいい」と思っている相手に話しかけられたときには、目も合わせず、「あー、はいはい」といった感じに。傍目から見れば、印象の良くない行動ですよね。
相手によって態度を変える
「媚びる」とは、基本的には特定の相手に対して取り入ろうとする目的で行われます、一方で、「みんなによく思われたい」という人もいます。そんな人のありがちな「媚びる」行動が、相手によってコロコロと態度を変えるというもの。
誰にでもニコニコと同調するので、相手が人の悪口を言えばそれにも合わせてしまいます。相手が変われば言うことが変わってくるので、一貫性に乏しく、また人の信用も得られません。
「媚びる」人の心理や原因とは?
「媚びる」人はなぜ、「媚びる」のでしょうか? その原因は、本人の心の中にあるようです。
自信がない
「媚びる」人は、基本、自分に自信がありません。自分に誇れるものがないがゆえに、相手に気に入られようとするのです。
男性に「媚びる」タイプの女性は、そうでもしないと自分が愛されることはないと思い込んでいる可能性が。男性の言いなりになって、相手の気分を損ねないように「媚びる」ことで、自分の地位を安定させようとするのです。
怖い
当たり前ですが、万人に好かれることなどありませんよね。何もしなくても「何となく嫌い…」と思われることだって、しょっちゅう。ところが「媚びる」タイプの人は、人に嫌われることを極端に怖がります。
比較的、物静かで気の弱いタイプの人が媚びる場合、嫌われたくない一心で、相手の意に沿おうとします。ですが、このような行動は都合のいい人と思われるか、面白みのない人だと思われるかのどちらかが多く、結果として、嫌われはしないけれど、好かれるかというと疑問です。
自分を見て欲しい
承認欲求の強い人は「媚びる」人でもあります。「自分をもっと見て欲しい」「チヤホヤされたい」「特別扱いをされたい」などという思いが、「媚びる」行動を実際にしてしまう。
このようなタイプの人の視線の先には、おそらく、「注目されると自分にいいことがあるに違いない」という考えがあるのでしょう。結局は損得勘定のなせるワザなのです。
自分にいいように事態をコントロールしたい
たとえば、「この人に好きになってもらいたいな」とか、「あの仕事がしたいな」というような希望があった場合に、「媚びる」人は、事がそう運ぶように周囲を動かします。いろいろな人に根まわしをしたり、いい顔をしたり…。狙いは、自分の思い通りに事が運ぶことであり、周囲への思いやりはあまりありません。
男性から見た「媚びる」女性の印象は?
恋愛のシーンで女性が男性に「媚びる」のは、2つのパターンがあります。ひとつは、他の女性よりもチヤホヤされたいというもの。男性と見れば、どの人にもニコニコし、「いやーん、すてきです〜」と相手にゴマをするのです。
もうひとつは、「その人に好かれたい!」という恋愛成就を願っている場合。他の男性にはめもくれず、何かといえば、その人の周りに登場し、甲斐甲斐しく世話を焼いたり、キャッキャとはしゃいで見せたりするのです。
では、実際このような女性を、男性はどう思っているのでしょうか? 実は、そんなに気に留めていない女性が「媚びる」行動を取った場合、いい印象を持つ男性は多いのです。ただ、それはそのときにそう思うだけで、印象には残りません。「媚びる」というのは、見せかけの行動で中身のないものですから、印象に残りにくいのです。
さらに、女性側が特定の男性に対して「媚びる」場合、それにいい印象をもつ男性はあまり多くはないようです。「なんなんだ?」と不思議に思うか、「鬱陶しい」と思われるか。いずれにしても、狙い通りの印象は与えられなさそうです。
「媚びる」人への対処法と性格の直し方
ここまで読んでいただいてありがとうございます。どうも、「媚びる」という行動は、結果的にいいことではなさそうです。
もし、あなた自身に「媚びる」ことで何とかしたい気持ちがありそうなら、ちょっと考え直した方がいいかもしれません。そんな人へ、自分への喝の入れ方をご紹介しましょう。
1:真面目に取り組むことがいちばんと心得る
真面目にやることほど、簡単で誠意が伝わることはありません。時間や手間はかかるかもしれませんが、真面目にやっていれば必ずその誠意は伝わりますし、そんなあなたを見ていてくれる人も必ずいます。世の中、真面目に勝るものはないのです。
2:試しに断ってみる
「媚びる」人は、人に異を唱えると「嫌われる」と思い込んでいます。でも、実際にはそんなことはありません。「ねえ、これ食べない?」と尋ねられたときに、「あ、今はいいわ」と断ったとしても、即「嫌い」ということにはならないのです。それを実感できれば「媚びる」人も、「媚びる」必要がないと気づくかも。試しに、サラリと断ってみてください。人はそんな細かいことは気にしないものです。
最後に
媚びない自分になるための根本的な解決方法は、自分に自信が持てるようになることだと思うのですが、自分に自信を持つのは難しいですよね。誰にだって不安になることがありますし、どんな分野にでも上には上がいるものです。
ですから、まずは、ありのままの自分に自信を持ってみましょう。不器用で、おっちょこちょいでもいいのです。素の自分でいられるようにしましょう。笑顔さえ忘れなければ、きっと大丈夫です!
TOP画像/(c)Shutterstock.com