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2022.01.20

「俎上」の意味とは? 正しい使い方や例文・類語について解説

「俎上」とは、<そじょう>と読みます。意味を知っていますか? 日常生活ではあまり使われない、この言葉の意味と使い方をチェックしておきましょう!

【目次】
「俎上」の意味とは?
「俎上」の使い方を例文でチェック
「俎上」の類語には、どのようなものがある?
「俎上に載せる」の英語表現には、どのようなものがある?
「俎上」を使った慣用表現
最後に

「俎上」の意味とは?

(c)Shutterstock.com

「俎上」とは、まな板の上という意味です。「俎」は音読みでは<そ>、あるいは<しょ>と読みますが、訓読みだと<まないた>と読みます。

まな板の上に置かれた食材は、そのあと、包丁で切られたりして調理されます。そのような状態を表して、「相手のなすがままに、まかせるほかない」ときにも用います。

「俎上」の使い方を例文でチェック

「俎上」という言葉は、どんなふうに使えばいいのでしょうか。具体的な例文で勉強してみましょう。

1:彼はまるで俎上の鯉だ。

「まな板の鯉」という表現がありますが、それと同様に、「俎上」を使うことができます。例文は、「彼」が追い詰められてしまって、「もうなされるがまま」という様子を表しています。

2:彼の起こしたトラブルは、次回の会議で俎上に載せることとなりました。

「俎上に載せる」というのは、議題にあげる、議論の題材にするという意味です。例文は、「彼」が起こしたトラブルについて、次回の会議で話し合うことになった、という意味になります。

3:先般、直木賞をとったあの作品を俎上に載せて、みんなで語り合おうよ!

「俎上」に載せるのは、悪いものばかりではありません。議論の対象となれば、いいことでも悪いことでも、どちらにも使えます。ただし、現実的には「まな板の鯉」から連想されるように、ネガティブな場合に使うことのほうが多いことも知っておきましょう。

4:女の子たちが、やけに盛り上がっているね。どうもタカシくんのことが、俎上に載せられているようだよ。

「俎上」に載せるのは、ものだけでなく、人でも構いません。例文は、女の子たちの話題のネタがタカシくんだということになりますね。

5:どうも僕は、明日の役員会で俎上に載せられることとなりそうだ。

自分ことをいう場合にも、「俎上に載せる」と言っても構いません。そもそも、「まな板の上」という意味ですが、実際には、こういった使い方が多いですね。

6:今日、俎上にあげた、わが社の製品の品質がとても悪くて、市場で大きなクレームに発展することが予想されます。

「俎上に載せる」と同じ意味で、「俎上にあげる」と使っても構いません。緊急対策会議などの場で、このような表現がよく用いられますので、フレーズとして覚えておくと便利です。

7:今回、俎上にのぼった被害の原因をすぐに明確にしないと、再び同じ被害を繰り返すことになります。

「俎上に載せる」は、「俎上にのぼる」とも言います。議論されている被害について、早急に原因を究明しないと再発するのではないか、ということですね。これもビジネスシーンでよく使われます。

8:次回の国会では、金融改革を俎上に載せることになる

「俎上に載せる」という言葉には、固いイメージがあります。ですから、国会の俎上に載せるという言い方にはあまり違和感がありませんが、家族会議で、その行き先を俎上に載せるとは、あまり言いません。

いかがでしょうか、「俎上」に載せるもののイメージや、ニュアンスは掴めたでしょうか。言葉に慣れるには、自分で使ってみるのがいちばん。どんどん使って覚えましょう。

「俎上」の類語には、どのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

「俎上」を言い換えるなら、どんな言葉があるのでしょう。「俎上」の類語には次のようなものがあります。

1:議題にする

日常的に使う言葉としては、「議題にする」が、もっとも「俎上」に近い言葉だといえます。「議題」という言葉は、小学校の学級会などでも使う言葉ですから、大人から子どもまで、幅広く理解できる言葉ですね。

2:論点とする

「俎上」に載せるとは、議題にするということですから、言い換えれば「論点とする」ともいえるでしょう。「議題」よりも「論点」のほうが、マトが絞られているニュアンスがありますね。その場に合わせて使い分けてみましょう。

3:取り上げる

もっとやさしく言えば、「取り上げる」も「俎上」に載せるの類義語です。ただし、「俎上」に載せるという場合には、議論の対象となるという意味を含みますので、単純に取り上げるだけの場合には不向きだといえます。

4:言及する

言及するとは、書いて字のごとく「言い及ぶ」という意味。物事の細部に至るまで話し合うことです。「俎上」に載せるだけでは、「言及する」レベルに達するかわかりませんので、そのあたりはニュアンスで使い分けましょう。

5:ネタにする

フランクに言えば「ネタにする」という表現も、「俎上」に載せるに近いものがあります。先にあげた「女の子たちが、やけに盛り上がっているね、どうもタカシくんのことが俎上に載せられているようだよ」というような場合、「ネタにされているのはタカシくんだ」というような言い換えができそうですね。

「俎上に載せる」の英語表現には、どのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

では最後に、英語ではどういうのかをお伝えします。

1:Today’s agenda will discuss the new building we will create.

「今日の議題は、今作ろうとしているビルについてです」というふうに訳すことができます。「俎上」の載せるを英語にする場合には、「〜を話し合う」「議題は〜」というふうな構成にするといいですね。

2:be doomed (like a fish laid on the chopping board).

「まな板の鯉も同然の状況です」という意味です。be doomedというのは、「運命づけられている」ということ。カッコの中の(like a fish laid on the chopping board)は、まさに「まな板の上に寝かされた魚のよう」ということですね。英語でも、日本語でも同じ表現をするなんておもしろいですね。

3:His affair will come up for discussion at the meeting.

「彼の行いは、会議で議論されるだろう」ということですね。Take up 〜 for discussionという言い方もあります。

「俎上」を使った慣用表現

「まな板の鯉」というと、「もうどうしようもない」ということだと説明しましたが、実は、ほかにも「俎上」と魚を使った言い回しがあるのです。それは、「俎上の魚江海に移る」という言葉。江海とは、大きな河や海という意味で、危険な状態から脱して安全な場所に移ることを言います。

「もうだめだ!」と諦めかけた時に、ことが急転して、うまくいくことがありますよね。そんな時に、「まさに、俎上の魚江海に移るだね」などと言えば、物知りっぽく見せることもできるかもしれません。

最後に

「俎上」という言葉について考えてみました。書いてみると難しそうな言葉ですが、意味を知れば、結構使えるシーンがあるのではないでしょうか。トラブルなどのシーンで使える、改まった表現は知っておくと便利。ぜひ、覚えておきましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com


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