【目次】
・【なぜ人気?】ヨーグルトに注目が集まる理由
・【効果的に食べる】時間帯や食べ方を確認
・【飲むヨーグルト】ドリンクタイプはどんな時におすすめ?
【なぜ人気?】ヨーグルトに注目が集まる理由
【1】バクテリアセラピー
実は口内環境(口内フローラ)を整えることで、ウイルスへの抵抗力を高めることができるって知っていましたか?
教えてくれたのは… 若林健司先生
[日本歯周病学会理事・専門医・指導医]
「バクテリアセラピー」とは、良質な善玉菌(乳酸菌)を摂り入れることで体内菌のバランスを整える、という予防医療技術です。薬で元気になろう! という一時的な対処療法ではなく、人本来の強さを取り戻そう! というものなんですね。
良質な善玉菌を体内に取り入れることで、体のバランスを正常に保ち、免疫力を高めることによって病気になりにくい体作りを目指します。難しそうに聞こえますが、実は自宅でカンタンにセルフケアができるんですよ。
普段の食事のなかで、ヨーグルトなど良質な善玉菌を多く含む「発酵食品」を摂取しましょう。乳酸菌は長く腸内に留めておくことはできないので、できるだけ毎日続けて摂取することが大切です。
【2】腸と免疫力
教えてくれたのは… 杉山力一先生
[杉山産婦人科グループ3院の理事長。医学博士]
免疫細胞の6割は「腸」にいると言われており、免疫が活性化できる腸内環境をつくれているかどうかが免疫力に大きく影響します。
腸を活性化させて免疫力を高めるには、腸内の善玉菌を増やすことが大切。善玉菌を増やすためには善玉菌のエサになる乳酸菌を含んだ、ヨーグルトなどの「発酵食品」をとることが効果的です。
【3】風邪予防にうってつけ
教えてくれたのは… 板橋聖子先生
[内科医。東京女子医科大学予防医学科兼女性科(非常勤講師)&優ウィメンズクリニック勤務]
腸内環境が整うことで免疫力が上がると、風邪ウイルスを侵入させにくくする効果が期待できます。腸内の善玉菌を増やし健康的に保つなら、発酵食品を積極的にとりましょう。ヨーグルトは手軽に取り入れられ、毎日続けやすいのでおすすめです。
【4】めぐりを良くして美肌に
\教えてくれたのは…/
漢方アドバイザー・国際中医薬膳師:大木さと子さん
ヨーグルト=乳酸菌=腸にいいというのは知られていますが、薬膳的にヨーグルトは「渇きを潤す」という働きが便通改善に作用するという考え方です。食物繊維をたっぷりとっても便通が良くない、という人はヨーグルトを試してみましょう。
食べ過ぎ・便秘気味・肌荒れが気になるときにもヨーグルトがおすすめ。不眠・胃痛・呼吸器系・皮膚の乾燥によるかゆみなどもサポートします。
【5】表面の液体は何?
ヨーグルトの表面にたまっている上澄みは「ホエイ」といって、ヨーグルトを製造する際の副産物です。高タンパク・低脂肪の栄養価が高い液体で、「乳清」「乳漿(にゅうしょう)」ともいいます。捨てずに一緒に食べましょう。
【効果的に食べる】時間帯や食べ方を確認
【1】腸のゴールデンタイムに食べよう
便秘解消や肌荒れ改善など健康効果が期待できるヨーグルト。
人間の体には、朝は排泄→昼は食べたものを消化&栄養の補給→夜は吸収というリズムがあります。その中で腸内の働きが最も活発になる「腸のゴールデンタイム」は22時~翌2時。
ヨーグルトは基本的には夕食後。なるべく就寝の3時間前には食べ終えるようにしましょう。寝る直前や22時以降は太りやすくなるため、できれば21時までには食べ終わるようにするのがおすすめです。
そうすることで、夜間に善玉菌が働いて腸内が活性化し、腸内環境を整え老廃物の排泄や有害物質を減らすなど、太りにくい体質作りに役立つとされています。
【2】朝食べる場合
朝にヨーグルトを食べる場合は、便秘解消が目的なら食後に。食事に含まれる脂質や糖質を分解したいなら食前に食べるのがおすすめ。
【3】食べ方の注意点
・無脂肪・低脂肪のものがおすすめ
・乳酸菌の種類が書いてあるものを選ぶ
・ヨーグルトだけを食事替わりにするのはNG
・夜ヨーグルトは遅くても21時まで、眠る3時間前には食べ終える
・食事内容やバランスを考えることも大切
ダイエットでヨーグルトを食べるなら… 朝 or 夜どっちが有効?
【4】ホットヨーグルト
ホットヨーグルトは、腸内環境を整えて便通を良くして、ぽっこりお腹の解消をサポートしてくれます。筋肉を使わないお腹は、脂肪がたまりやすい場所。お風呂上がりにおへそまわりを手のひらで「の」の字を書くようにマッサージした後、ホットヨーグルトを食べるのもおすすめです。
※加熱しすぎに注意しながら、電子レンジで温めましょう。
【飲むヨーグルト】ドリンクタイプはどんな時におすすめ?
【1】便秘が気になるときに
教えてくれたのは… 成田亜希子先生
[一般内科医。日本内科学会・日本感染症学会・日本公衆衛生学会所属]
便秘のときは、飲み物にも注意してみましょう。ヨーグルトドリンクには腸内環境を整えるビフィズス菌が多く含まれています。冷やして飲むと消化管が刺激されて腸の動きも活発に。起床時などに飲むのがオススメです。
【2】胃もたれが気になるときに
「ヨーグルトドリンクなどの乳製品飲料は、胃の粘膜をやさしく保護してくれる作用があります。吐き気が強く、飲み物すら受け付けないという場合を除いて、まずは乳製品飲料を飲んで様子をみてみるのも一つの方法です」(成田亜希子先生)