「発酵食品」が良いって聞くけど、体にどう良いの?
納豆や甘酒、発酵食品は体に良いと言われていますが、どんな効能があるのかご存知ですか? 発酵食品と一口に言っても、材料も製造行程もそれぞれに異なるので、効能も変わってきます。
今回はポピュラーな発酵食品について、薬膳的な視点で効能を解説します。春に生じがちな不調改善にも役立つのでぜひ取り入れて見てくださいね。
【納豆】春にうっ滞しがちな、血の巡りをスムーズに
納豆には血のめぐりをスムーズにする効能が。気温が上がる春は体も環境も変化が大きいので疲れやすく、血流が滞りがちな傾向があります。肩こりや冷え性、顔色の悪さや目の下のクマ、寝つき・寝起きが悪いなどの不調がある人におすすめです。
【味噌】おなかを温めて余計なものを排出、味噌汁はお酒を飲んだ翌日の相棒!
味噌にはおなか周りを温め、体の中の毒素を排出し、さらにはしゃっくりや吐き気など上に上がってくる不調を抑える効能があります。二日酔いには味噌汁、の理由はここにあり! 新年会やGWで飲み会続きの方は、翌日にぜひ。
【甘酒】疲れてバテた時にぜひ飲みたい、飲む点滴
「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒は、胃をいたわって元気のもとの「気」をつくり、体を潤し、さらに血の巡りを改善する効果が。もともと江戸時代には夏バテ予防として飲まれていた夏の風物詩ですが、疲れて気力も体力も出ない、という時におすすめです。
【ヨーグルト】渇きを潤してお通じを改善、睡眠の質向上にも
乳酸菌=腸に良い、というのは漠然と知っているかもしれませんが、薬膳的には「渇きを潤す」というヨーグルトの効能が便通改善に作用するという考え方です。食物繊維をたっぷりとっているのに便通が良くない、という人はぜひヨーグルトを試してみて。胃腸とともに、渇きに弱い「肺(呼吸器系)」、皮膚の乾燥なども潤してくれます。また、牛乳と同様に、安眠の効果も。
【ぬか漬け】余分な水分を排出して胃を元気にする、米ぬかの作用
漬け込む食材によって効能も変わってきますが、「米ぬか」には余分な水分を排出し、むくみを取り、胃を元気にする効果があります。とはいえ食べ過ぎは逆に塩分の取りすぎになるのでご注意を。お漬物は定食に添えられるくらいの量が適量です。
漢方では元気の「気」のもとは胃でつくられるとされており、胃の健康は精神の健康でもあります。五月病予防のためにも、胃を元気にしてくれる発酵食品で元気をチャージしましょう!
【気になる発酵イベント】47都道府県のローカル発酵食品が渋谷ヒカリエに集結! 展覧会『Fermentation Tourism Nippon』
渋谷ヒカリエ8Fのd47 MUSEUMで7/8まで開催されている展覧会『Fermentation Tourism Nippon』は、なんと47都道府県のローカル発酵食品がずらりと展示されているという、前代未聞のイベント! 会場には展示品から発せられる発酵の香りが漂っているとか…気になります…!
展示のほか、展示品を購入できるショップ、コラボメニューが食べられる食堂、ワークショップや日本酒の角打ちなどのイベントも盛りだくさん。会期も長く、渋谷駅から直結のヒカリエなので、発酵好きの方はぜひ立ち寄ってみてはいかが?