「チー牛」の意味や元ネタは?
ThreadsやX、TikTokなどのSNSやニュース記事などで「チー牛」という言葉を目にしたことはありませんか? 詳しい意味を知らずになんとなくのイメージで使うと、誤解を招いてしまうかもしれません。そこで「チー牛」の意味についてまとめました。他のネット用語も合わせて解説していきますので、参考にしてみてくださいね。
◆「チー牛」の意味
「チー牛」とは、暗く目立たない性格である「陰キャ」を指すネットスラングです。「チー牛」は「チーズ牛丼」の省略形であり、「チーズ牛丼を注文してそうな顔」を総称して「チー牛」と呼びます。注文していそうな顔が、いわゆる「陰キャ」の見た目の特徴を押さえていることから、「チー牛」=「陰キャ」という意味になりました。
見た目の特徴としては、「眼鏡」「黒髪」「子供の様な髪形」「覇気のない抜けた顔」「悪い意味で幼く見える」といったものが挙げられます。こうしたいわゆる「イケてない」見た目を揶揄する際に、「チー牛」という言葉が使われるようになりました。
◆「チー牛」の由来
この言葉が流行するきっかけとなったイラストがあります。それは、メガネをかけた素朴な男性が「すいません、三色チーズ牛丼の特盛りに温玉付きをお願いします」と注文している様子を描いたイラスト。2018年ごろにネット掲示板で話題になり、そのイラストのような男性が「陰キャっぽい」というニュアンスで「チー牛」と呼ばれるようになりました。
ちなみに、「チーズ牛丼」は、牛丼チェーン店・すき家の人気メニュー『とろ~り3種のチーズ牛丼』を指していると言われています。
「チー牛」の使い方は? 例文でチェック
意味と由来を確認したところで、次に「チー牛」がどのような文脈で使われているかを見ていきましょう。
1:「彼、いつも一人でいてチー牛っぽいよね」
特定の人の容姿や性格を、「チー牛」という言葉で表現しています。この場合は、煽り・嘲笑・罵倒のニュアンスが強く、相手を攻撃するための悪口としても使用されています。
2:「チー牛ですみません」
自分を卑下するために「チー牛」を使う場合もあります。「チー牛」には見た目の大人しさだけでなく、人見知りで内向的な性格のニュアンスも含まれています。だから「自分はそんな性格です」と自虐・謙遜するために、「チー牛」という言葉を使って、面白おかしく伝えています。
3:「私、チー牛過ぎて辛い」
自分の自撮りに、こんな言葉を添えた投稿がSNSに見られます。「#チー牛さんと繋がりたい」というハッシュタグがあるほどです。この場合の「チー牛」は、もはや容姿差別といった鋭い意味はなく、自分を「可愛くない」とわざと卑下しています。
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「チー牛」の影響は?
元々はネットの流行した「チー牛」でしたが、SNSを中心に世の中でも広く使われるようになりました。果たして、どんな影響を及ぼしているのでしょうか?
◆「チーズ牛丼」が頼みづらい?
「チー牛」という言葉が流行したことで、「チーズ牛丼は陰キャの食べ物」というイメージが付き、注文しづらくなったという声が一部であがっています。しかし、それは単なる風評被害です。あくまで一部のイメージですので、気にしないことが大切です。
◆「チー牛」を使う時は
昨年、セガの社長がとあるタイミングで「チー牛」と発言したことで炎上する事件がありました。このことから、時と場合に応じて使いこなす必要があるといえます。SNS上でも広く知られているとはいえ、差別的なニュアンスが含まれています。特に人に対して使う際には注意が必要ですね。
「チー牛」の関連語にはどのようなものがある?
「チー牛」の関連語として、ネットスラングから流行した言葉をご紹介していきます。
◆「草不可避」
「草不可避」とは「笑いをこらえきれない様子、爆笑している様子」を指す言葉です。元は「チー牛」と同じくネットスラングですが、現在では若者の間でも使用されています。元々、文末に付ける「(笑)」が「ww」「www」に変化し、その文字のカタチが、草が生えているように見えることから、「草」が「笑い」を示す言葉になりました。
◆「ググる」
「ググる」とは、「Googleを使って言葉や画像を検索すること」です。質問に対して「Googleで検索しろ」という含みを込めて「ググれ」と応じたことが始まりと言われています。今では、「Googleで」という意味合いが薄れ、より一般的な「Web検索する」という意味での用例も広まっています。
◆「リア充」
「リア充」は、「リアル(=現実)の生活が充実している人」を意味する言葉です。趣味がある・仕事が忙しい・人付き合いが多いといった充実面も含まれますが、たいていの場合は、「彼氏・彼女がいる人」を指して用いられます。
最後に
いかがだったでしょうか? 今回はネットスラングから有名になった「チー牛」について取り上げました。「塩顔」「ソース顔」といった食べ物で見た目を表す上手い表現は他にもありますが、「チー牛顔」の場合はマイナスイメージが強いです。使う際には、冗談の範疇を超えないように注意しましょう。
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