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仕事でミスして落ち込む…… どうすれば立ち直れる?
誰しも仕事のミスは経験があると思います。大きなミスから些細なミス、自分だけでなく周りに迷惑が及ぶことも少なくありません。もちろん、できればミスはしたくないもの。
とはいえ、ミスをしたときに大事なのは気持ちを切り替えて次に活かすこと。発明王のトーマス・エジソンは言いました。〝失敗すればするほど、我々は成功に近づいている〟と。ミスが多い人の特徴を理解して、成功に近づきましょう。
仕事でミスが多い人の6つの特徴とは
そもそも理解力が足りていない
「前にも教えたのにまた同じ失敗をする後輩女子。それ、何回間違えば気が済むの? いい加減キレてもいいですか!?」(32才女性・保険会社)
同じミスを繰り返す原因の多くはコレ。そもそも言われたことを理解できていないのだから失敗するのは当然です。伝える側と受け手側の能力の差や、仕事量が多すぎてキャパオーバーになっている可能性も。
メモを取らず聞いたことを忘れる
「教育係になり、新入社員に仕事の手順や資料の場所などを教えていたんです。メモを取る気配がない新人に〝わかった?大丈夫?〟と聞くとその都度〝大丈夫です〟と笑顔で返事が。
その後、上司から資料を持ってくるよう指示されるたびに〝先輩、○○はどこですか?〟と同じことを聞いてくる。心の中で〝この前教えたよねっ!〟とイライラして語気が荒くなるし、そんな自分に自己嫌悪にもなるし」(28才女性・ホテル業)
自分の記憶力を過信してメモを取る習慣がない人は、結果的に細かな点で記憶できていなかったり、すぐに思い出せずにミスにつながることがあります。
仕事ができる人はメモを取るのは当たり前。メモを取ることは忘れないようにするためだけではなく、要点をまとめる練習にもなり、頭の中を整理もでき、アイデアが生まれるきっかけになることも。
自分の考えで仕事を進めてしまう
「以前は仕事がデキるという印象だったのに、久しぶりに一緒に仕事をすることになった彼女がダメダメな感じに。原因は、きちんと話を聞かずに仕事を進めるから。〝あぁ、なるほどね〟と、どんどん一方的に進めて、そうじゃない! と言っても聞かないから軌道修正が大変」(39才女性)
自分の能力に自信があるため自己流のやり方や考え方に固執しがち。また、そういう人はミスをしても〝運が悪かった〟など自分以外に問題があると考え、自分のやり方に問題意識を持っていないことも特徴です。
マイナス思考で失敗に対する緊張が強すぎる
「同僚女子が最近壊れてきて心配です。能力はあり仕事はデキる子なんです。その期待からどんどん仕事を任されたんですが、些細なミスがきっかけで負のスパイラルに入ってしまいミスを連発。緊張を解くために下唇を触るのが癖なんですが、最近はずっと触りっぱなしで」(30才女性)
不安や緊張から焦ってしまいミスにつながる。こういうミスは真面目で責任感が強い性格の人ほど陥りやすいのが特徴です。真面目すぎる人はマイナス思考で、一度犯したミスをひきずる傾向があります。
失敗が許せずに〝次こそは〟と自分にプレッシャーをかけて、その焦りが次のミスにつながり、その罪悪感からますます自分をがんじがらめにしてしまいます。
失敗を次に活かそうとしない
「よくミスをする同僚は、上司からミスを注意されると〝すみません〟と謝るものの、あきらかにふてくされて、その後機嫌が悪くなるんです。反省する様子もなく、結局また同じようなミスを繰り返す。指摘する上司も気を遣いながら注意してるのに、いい加減にミスの原因を分かって欲しいです」(33才女性)
失敗してもどこか他人事、自分が良ければそれでいいという自己中心的でプライドが高い人は要注意。自分に非はないから注意されても覚えていないため、同じミスを繰り返す傾向があります。失敗を引きずらず、立ち直りが早いことはいいことですが、失敗を気にもとめずに反省しないのは問題です。
仕事そのものへの情熱が低い
そもそも仕事への興味、やる気、情熱が低下していれば、注意力や集中力、緊張感が失われるためミスは起きやすくなります。仕事への丁寧さや慎重さに欠けるのです。
どうも仕事へのモチベーションが上がらないというときは、労働環境や人間関係の見直し、自分の仕事に対して評価が正当に得られているかどうかを考えてみることも大事です。
仕事のミスを減らすために知るべき3つの対処法
出社したら今日のToDoをチェックしよう
自分がやるべきことを書き出してリストにしたものがToDoリストです。ToDoリスト作成は、すなわち仕事を見える化させること。仕事の進捗状況を把握でき、作業の優先順位もつけやすくなります。出社してToDoリストを確認すれば、その日すべきこと、仕事の流れを把握できて、うっかりミスを防げます。
ToDoリストはノートに手書きでもいいし、パソコンやスマホのアプリも便利です。要は自分が把握できればいいのです。アプリなら職場で共有することで、進捗状況をチームで把握でき、遅れやミスを互いにフォローできるメリットもあります。
周囲に確認しながら業務を進めていこう
普段から周囲に確認する習慣をつけておくのもおすすめ。ちょっと確認しておくだけで防げるミスは案外多いものです。仕事に慣れるとつい気が緩み、ルーティーンな案件ほど内容や納期の確認を怠りミスにつながるなんてことも。
周りに確認しながら進めれば、コミュニケーション不足によるミスが減り、業務内容が把握できればミスが起こる前に対策を取れるようにもなります。
失敗は糧に! 原因を分析して次に活かす
失敗をしない人はいません。反省は大事ですが、大切なのは二度と同じことを繰り返さないよう前向きに対処できるかどうか。そのためには分析を行わなければいけません。失敗の原因を探り、再発防止の対策を練ることです。それが次のミスを防ぎ、同じような場面に直面したときの対応方法を考えることができます。
ちなみに、失敗をしたとき、その事態を知った先輩や上司の対応方法を学べる良い機会でもあります。諸先輩方はどう対処するのか、自分にかけてくれた言葉など、将来のためにその点も意識するといいでしょう。
仕事のミスから立ち直るためにしてほしい6つの取り組み
誰にでもミスはあると言い聞かせる
失敗は誰にでもあります。どれだけ大きな成功を収めている人でも変わりません。〝どうしてこんな失敗をしてしまったのか〟と考えるのではなく、〝ミスは誰にでもある。次はもうしないようにしよう〟と言い聞かせ、前向きな気分に変えていきましょう。
信頼できる上司や先輩にアドバイスを求める
くよくよ思い悩んでいても余計に落ち込むだけ。誰かに相談してみるのもひとつの方法です。信頼できる上司や先輩なら仕事のことも相談しやすいですし、アドバイスを素直に受け入れやすいでしょう。
話してみると悩んでいたことが嘘のようにスッキリすることもありますし、気持ちの切り替え方や具体的な解決方法、スキルアップ方法などをアドバイスしてもらえるかもしれません。辛い気持ちを1人で抱え込まず、誰かに相談することは有効です。
次に失敗しない方法を考えるようにする
再び失敗をしないために大事なことは気持ちを切り替えることです。多くの人はすぐには切り替えができずに失敗を引きずってしまいます。それを吹っ切るために、まずは失敗を受け止めます。
続いて、どうすれば同じ失敗をしないか、次はどう行動するといいのかを考えるようにすることで、徐々に気持ちが切り替わります。
叱られることは期待されている証拠と考える
上司や先輩が叱るのはミスしたことへの注意だけでなく、将来に期待しているから。見込みのない人には怒る労力を使わず放置するでしょう。
だから叱られても落ち込まないでください。あなたの成長を願ってのアドバイスと受け止め、指摘されたことを改善し成長の糧にしましょう。
早めに寝て脳をリセットする
落ち込んでいるとつい不眠になりがち。そんなときは普段よりも多く睡眠を取ると良いでしょう。良質な睡眠は心身を修復し、脳の休息、記憶や情報の整理に役立ちます。
〝寝たら嫌なことを忘れた〟という感覚は、恐怖や不安といったネガティブな感情を司る脳の扁桃体が関係しています。睡眠で扁桃体を十分に休息させてあげると嫌な出来事を忘れなくても、そのときの嫌な感情をきれいに整理してくれます。反対に睡眠不足では嫌な感情が次の日に持続するなんてことも。
質の良い眠りは心の健康だけでなく、体力回復の効果もあり、起きると気分もスッキリして、ポジティブな気持ちになれます。
思いっきり泣いて涙を流す
思いっきり泣くのも気持ちの切り替えに有効です。特に落ち込みやすい人にはおすすめ。涙を流すことで気持ちが落ち着き、泣いたあとはリラックス効果が得られます。ただし、人前で泣くのはNG。
社会人になってから仕事の失敗で人前で涙を見せてはマイナスです。仕事中に泣きたくなったらトイレの個室や屋上など1人になれる場所に移動してからにしましょう。
冒頭であげたエジソンは電球を発明するまでに1万回の失敗をしています。ですが彼は〝私は失敗をしたことがない。うまくいかない方法を1万通り発見しただけだ〟と言ったそう。
同じミスを繰り返す人と同じミスは二度とせずに成長の糧にする人では考え方や行動に大きな違いがあります。上記にあげたミスしやすい人の傾向と対策、対処法を参考に、ミスを減らしながら次へのステップアップにつなげてみてください。
仕事のミスを活かして成長につなげて
ミスが多い人の特徴やミスを減らすための対処法と、ミスから立ち直るための取り組みについて紹介しました。大切なのは、ミスしたことを受け入れて原因を探り、同じ失敗を繰り返さないこと。失敗を学びの機会と前向きに捉えて今後の成長につなげていきましょう。
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