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2026.03.31

「口裏を合わせる」ってどんな場面で使う? 意味や使う場面、犯罪になるケース

「口裏を合わせる」は、あらかじめ相談をして、話の内容に食い違いがないようにすることです。文脈によっては、ネガティブな意味合いになりやすい言葉とも。本記事では「口裏を合わせる」の意味や使うシーン、例文、口裏合わせが犯罪になる事例などを紹介します。

「口裏を合わせる」とは?

まずは「口裏を合わせる」の意味や語源、使う場面を解説します。

「口裏を合わせる」の意味・語源

「口裏を合わせる(くちうらをあわせる)」とは、複数の人が事前に話の内容を打ち合わせておき、あとで同じことを発言するようにする行為を指します。表面的に矛盾が生じないようにするときに使われる言葉です。

「口裏」という言葉は「人の言葉の様子から吉凶を占う」「言葉や話しぶりに隠されているもの」という意味もあり、その場合は「口占」と表記することも。表向きの言葉から裏にある本心を察するという意味合いから「言葉の裏側=口裏」となったという見方もあるようです。

また、端的に「口裏合わせ(くちうらあわせ)」と表現することもあります。言葉自体には否定的な意味は含まれないものの、事実と異なる内容を一致させるなど文脈によってはネガティブなニュアンスになりやすい表現です。

口裏を合わ・せる
あらかじめ相談して話の内容が食い違わないようにする。

出典:小学館 デジタル大辞泉

使う場面

「口裏を合わせる」という言葉は、複数の人が同じ説明や証言をするために事前に打ち合わせをする場面で使われます。たとえば、職場でトラブルが起きた際に、関係者同士で話の内容を一致させようとする場合などです。

またニュースなどでは、事件関係者が事実を隠すために証言を合わせる状況を表す言葉として使われることもあります。

一般的には、真実を隠したり責任を逃れたりする場面で使われることが多く、あまりポジティブな意味では使われません。ただし、単に説明の食い違いを防ぐために事前に確認しておくような軽い意味で使われることもあります。

話している人々の線画イラスト
(c)AdobeStock

「口裏を合わせる」の例文

「口裏を合わせる」の正しい使い方について、例文で確認していきましょう。

・会議で説明が食い違わないよう、事前に関係者で口裏を合わせておいた
・彼は警察に事情を聞かれる前に、仲間と口裏を合わせようとしていた
・目撃者同士が口裏を合わせて証言しているのではないかと疑われている
・上司に事情を説明する前に、同僚と口裏を合わせて話の内容を確認した
・失敗の責任を逃れるために、関係者が口裏を合わせていたことがあとから明らかになった

「口裏を合わせる」の言い換え

「口裏を合わせる」は、状況によって次のような表現に言い換えもできます。

・根回しをする
・口をそろえる
・事前に打ち合わせする

事前に関係者同士で話をそろえておくという点で、これらの言葉は共通しているといえるでしょう。

ここでは、代表的な言い換え表現をみていきます。

(c)AdobeStock

根回しをする

「根回しをする」は、物事を円滑に進めるために、関係者へ事前に説明や相談を行い、理解や同意を得ておくことを表す言葉です。もともとは、庭木を移植する前に根の周りを整える作業を指す言葉が由来とされています。

現在ではビジネスや政治の場面などで、正式な決定や発表の前に関係者へ話を通しておく行為を表す言葉として使われています。

「口裏を合わせる」とは事前に話をしておく点で同じですが、根回しは不正や隠ぺいを目的とするものではなく、物事をスムーズに進めるための準備という意味合いで使用されることも多いです。

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口をそろえる

「口をそろえる」とは、複数の人が同じ内容の発言をすることを意味する表現です。必ずしも事前に相談して決めることに限らず、結果として多くの人が同じ意見や感想を述べている場面で広く使われます。

たとえば「参加者が口をそろえて料理がおいしいと言った」というように、同じ評価や意見が一致している状況を表すときに用いられる表現です。

発する言葉が同じ点は「口裏を合わせる」と似ていますが、不正や作為を含まない場合にも使われる点で大きく異なります。そのため、事前の打ち合わせなく自然に意見が一致している状況を説明する際には「口をそろえる」の方が適した表現といえるでしょう。

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事前に打ち合わせする

「事前に打ち合わせする」とは、物事を進める前に関係者同士で内容や手順を確認しておくことを意味します。会議やイベント、業務の進行などを円滑に進めるために行われる一般的な行為で、ビジネスシーンでもよく使われる表現です。

「口裏を合わせる」だと不正や隠ぺいのニュアンスが含まれるケースもあるため、誤解を避けたい場合や、正式な文章では「事前に打ち合わせする」という表現の方が向いているかもしれません。

「口裏合わせ」が犯罪になる場合がある?

単に話の内容を事前に確認するだけであれば問題になりませんが、状況によっては刑法上の犯罪に該当する可能性も。

ここでは、「口裏合わせ」が犯罪に該当すると考えられるケースを見ていきます。

丸とバツが書かれたブロックと指先
(c)Adobe Stock

犯人隠避罪が成立する場合

犯人隠避罪(刑法103条)とは、犯罪を行った人をかくまったり、捜査機関から逃れるのを助けたりする行為に対して成立する犯罪です。事件を起こした人物をかくまうだけでなく、捜査を妨げる目的で虚偽の説明をする場合も該当することがあります。

複数の人が口裏を合わせて、犯人の行動を隠すために同じ虚偽の説明をするような場合にも、犯人隠避罪が成立する可能性があると考えられるでしょう。

ただし、具体的に犯罪が成立するかどうかは状況や関与の程度によって判断されるため、単純に発言が一致しているだけで直ちに罪になるとは言い切れません。

証拠隠滅等罪が成立する場合

証拠隠滅等罪(刑法104条)とは、他人の刑事事件に関する証拠を隠したり、偽造・変造したり、偽造・変造された証拠を使用したりする行為に対して成立する犯罪のこと。

たとえば、事件に関する証言内容を事前に口裏合わせして虚偽の証言をする場合は該当する可能性もあるようです。

こうした行為は、正しい事実関係の解明を妨げるため、法律で処罰の対象とされています。口裏合わせそのものが直ちに犯罪になるとはいえませんが、虚偽の証拠や証言を作り出す目的で行われた場合には、証拠隠滅等罪が成立するケースもあるかもしれません。

「口裏を合わせる」はネガティブな意味合いが強い慣用句とも

「口裏を合わせる」とは、複数の人が事前に話の内容をそろえ、同じ説明や証言をするようにすることを指します。状況によっては事実を隠すための行為として使われることもあり、ネガティブな意味合いにとられやすい点に注意が必要です。

似た意味の言葉には「根回しをする」「口をそろえる」「事前に打ち合わせする」などがあり、場面やニュアンスに応じて使い分けることが大切です。意味や使い方を正しく理解し、適切な場面で使うようにしましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)Adobe Stock

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