働くアラサー世代のリアルなお悩み10選
[1] 仕事の納期に遅れてしまいました。(33歳・サービス)
詳細:仕事が納期に間に合わない…を繰り返さないためには?
[2] やっつけ仕事がクレームに発展…。(33歳・ PR)
詳細:その場しのぎの対応がクレームに…回避するコツは?
[3] 婚活が上手くいかない!(29歳・専門職)
詳細:婚活で2度目のデートにつなげる方法は?
[4] 見切り発車で失敗しました。(30歳・営業)
詳細:見切り発車で仕事を進めて失敗
[5] SNSでウソがバレました。(28歳・IT)
詳細:タグ付けでバレた気まずい嘘の対処法
[6] メールで名前を打ち間違えて…。(30歳・PR)
詳細:メールで相手の名前を間違えた!対処法は?
[7] 仕事の納期に遅れてしまいました。(33歳・サービス)
詳細:元彼が忘れられない…辛い過去により合コンも台無し
[8] 後輩を厳しく叱ったらギクシャク…。(32歳・一般事務)
詳細:後輩を叱ったら険悪なムード…気持ちよく仕事がしたい
[9] 買っても着ない服が増えてしまいます。(30歳・営業)
詳細:買っても着てない洋服でクローゼットがパンパン
[10] 上司の愚痴を本人に聞かれた!(36歳・技術職)
詳細:上司の愚痴を本人に聞かれてしまった!
アラサー世代は失敗してもいい! その理由は…
読者たちのリアルな悩みについて、失敗の対処法と乗り越え方を具体的に教えていただいたビジネスコーチの木村元子さん、精神科医の名越康文さん、著述家の湯山玲子さんにインタビュー。
その失敗、大げさにとらえすぎでは?
Oggi読者の悩みを伝えたところ、湯山さんは「メールの誤送信や上司に愚痴を聞かれたなど、すぐに挽回できることも多いのにクヨクヨ悩んでいるなんて、失敗を大げさにとらえすぎ!」と一喝。
名越さんも「私たち日本人は幼いころから、何ごとも『正解はひとつ』だと教えられてきました。テストでも、Bが完全な間違いではなくても、Aを選ばなければ0点になる。――そんな繰り返しで正解=善だと刷り込まれ、失敗が怖くなっている様子が見てとれますね」と背景を分析します。
初めての状況で正解を出せないのはあたりまえ
でも現実社会では何が正解かわからないことも多く、失敗は避けて通れない。
木村さんによると、「特にOggi世代は後輩ができ、責任ある立場を任されるなど、環境の変化が大きい年代。それで戸惑い判断を見誤る経験をする人も多いです。でも、初めての状況で正解を出せないのはあたりまえ。逆に、そんな過渡期だからこそ、周囲の人々はOggi世代の失敗を温かく見守ってくれるし、会社や組織も失敗をフォローしてくれる体制が整っているはずです」。
『失敗=負け』ではない!
湯山さんと名越さんも「アラサーの今こそ失敗すべき」と言います。
「みなさんのお悩みからは、『失敗=負け』と思っているような悲そう感が漂うけれど、要するに、自分の思うようにいかなかった、結果が出なかった、というだけ。自分に非があるとも限りません。やってしまった過去は変えられないのだから、謝るか、戦うか、逃げるか、これからできる最善策に切り替えるに尽きます」(湯山さん)。
「たとえば100m10秒を切るという目標をもったスポーツ選手は、短いスパンで考えれば、10秒を切るまでずっと失敗の連続です。でも多くの人はそれを、あまり失敗せずにやり遂げたエリートであるかのように思うでしょう? 失敗もそれと同じです。自分がそこから何を学べるか、というエクササイズだと考えたほうがいい」(名越さん)。
成功している人ほど失敗の数も桁違い
そんなに簡単に、割り切って考えられるものではないけれど…?
「成功している人ほど失敗の数も桁違い! 偉人の伝記を読むと、多くの失敗を経て偉業を達成していることがわかって勇気づけられます。唯一してはいけない失敗は、やってしまったことを気に病んで、心や体の健康を損なうこと。逆にいえば、それ以外の失敗はどんどんしてみたら? 経験値が上がって行動範囲が広がるし、楽しみも増えますよ」(湯山さん)。
「失敗して『私、やっぱりダメかも』と思えば失敗で終わり。でもこの失敗から何を学べるのか自分で意味づけをして、チャンスだと思えれば、それは失敗ではなくなります」(木村さん)。失敗を成長につなげられるかどうかは、自分しだいです。
ビジネスコーチ 木村元子さん
木村元子/ビジネスコーチ。オフィスブリエ代表。才能を見極め、自分らしい在り方や潜在能力を引き出すことが得意。人間関係やお金などについても自分自身で創造する力をつけるサポートを行う。
精神科医 名越康文さん
名越康文/精神科医。近畿大学医学部卒業。相愛大学、高野山大学客員教授。臨床に携わる一方、TVやラジオでのコメンテーターのほか映画評論などでも活躍。近著に『SOLOTIME』(夜間飛行)。
著述家 湯山玲子さん
湯山玲子/著述家。日本大学藝術学部非常勤講師。コメンテーターとしてメディアでも幅広く活躍。著書に『女ひとり寿司』(幻冬舎文庫)『男をこじらせる前に』(KADOKAWA文庫)など。今までで最大の失敗は、40代のころ一緒に仕事をした相手に制作費を踏み倒されたこと。サラリーマン時代なら経験できなかった、危機管理の仕方やお金についての多くを学んだ。
Oggi3月号「アラサー世代は、失敗適齢期」より
メイン画像/Shutterstock デザイン/スズキのデザイン 構成/酒井亜希子・佐々木 恵・赤木さと子・平澤奈々恵(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部