お給料、仕事内容…。ステップアップした仕事人生は、薔薇色のはず⁉︎ 働く女性がいちどは考える「転職」、経験者の「今」からその真実を明かします!
即戦力になれたAさんの場合
「20代での留学経験を生かして転職3年目で海外赴任。じっくり社内人脈を築いたおかげで今も仕事はスムーズです」
転職後3年2か月 Aさん(37歳・独身)
・職歴/24歳で大手旅行会社に入社(事務)→27歳で退職し、ロンドンへ語学留学→29歳で帰国後、大手運輸会社に転職(営業)→34歳で医療サービス会社に転職(営業)
・年収/前職:約450万円→現職:約600万円
・残業時間/前職:0時間/月→現職:40時間/月、休日出勤あり
・待遇・福利厚生/制度にはほぼ変化はなし
海外勤務になって社内人脈の大切さを実感
転職直後は、周囲に認めてもらおうとだれでも意気込むもの。でもその初動を誤ると、せっかくの実力が発揮できないことも…。中でも意外と見落としがちなのが、転職先での「人間関係」のよう。現在、海外駐在者向けの医療サービス会社の社員としてロンドンに赴任しているAさん(37歳)は、大手旅行会社、大手運輸会社を経 て現在3社目。
2度目の転職をしたきっかけは、「前の会社は男社会で、なかなかチャンスが回ってこなくて…。モヤモヤしていたところに、海外赴任が前提という今の会社の求人を見て、チャレンジしようと思ったんです」。Aさんはすぐにでも海外に行きたいと考えていたが、まずは本社のある東京に配属され、営業部門で海外旅行保険の手配を担当することになった。
「旅行会社での経験や留学経験など、これまでのスキルも生かせて充実していました。ただ、少しでも早く赴任したいという気持ちがあったので、海外拠点の代表が参加するTV会議のまとめ役を引き受けたり、上司や人事部長に海外拠点のポストに空きがないか聞いて回ったり、ウザいくらいアピールしていました(苦笑)」。
晴れて海外勤務が決まったのは入社3年目のこと。偶然にも、赴任先はかつて語学留学をしていたロンドンだった。働き始めると、東京での2年間が海外赴任をする上でいかに大切な時間だったか思い知ることになった。
「ロンドンの現地事務所に駐在している日本人は私ひとり。資料探しや事務手続きなど、細かな業務もすべて自分でこなさなければなりません。また、業務の多くは本社との連携が必要不可欠。今、お互いの立場や意見を理解した上で調整や交渉などの仕事をうまく回せるのは、顔を合わせて働いていた時間があったからこそ。私にとって転職後の2年間は、仕事のベースとなる、人間関係を築く時期だったのだと思います」。
Oggi4月号「転職3年目の真実」より
メイン画像/Shutterstock 構成/酒井亜希子・佐々木 恵・赤木さと子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部