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ついイライラ… 人の話を聞かない人の特徴とは

会話中に相手の話を最後まで聞かずに口を挟んでしまう人や、ぱっと見では聞いているようで内容がまったく頭に入っていない人とは、仕事や友人関係だけでなく恋愛でも、話が通じないことでストレスを感じがちに。
まずは、その特徴を知ることから始めていきましょう。
♦︎会話では自己中心的な話題が目立つ
自分の話を優先し、相手の話にはほとんど耳を傾けません。
会話は一方通行になりがちで、相手が話す隙をほとんど与えないタイプも。
たとえば同僚との会議で、誰かが意見を言おうとするたびに自分の話にすり替え、結局は会議の内容が前に進まない… というパターンも典型です。
こういったタイプを同僚にもった体験のあるアラサー女性からは「必要な情報が共有されずに、後でトラブルになる」「聞く側が消耗しやすいし、どうせ話しても無駄だと思ってしまう」といった声が集まりました。
♦︎相槌や反応が薄い
話をしているのに相手の反応が薄いと「聞いてもらえていない」と感じてしまうもの。
無表情で頷きもしない、目線がスマホや他のことに向いている、といったケースが典型です。
ランチやお茶をしているときにずっとスマホを触りながら会話をするタイプも、この分類。話を聞いているようで、別のことに気を取られているので実はほとんど聞いていません。
アラサー世代からは「スマホを見ながら話す人は、話が飛びやすい」「せっかく何かを共有しようとしても、途中で話題を変えられてしまうしちゃんと伝わっていない気がして不愉快になる」などの声がありました。
♦︎すぐに結論やアドバイスを出したがる
まだ話の途中なのに、最後まで聞かずに「こうしたら?」と提案してしまう人も、聞かないタイプに分類されます。
相手はただ話を聞いてほしいだけなのに、解決策ばかりを提示されても話した気がしません。
本人は相手を思い遣っての行動であったとしても「聞いてもらえないストレス」を与えがちです。
アラサー世代からは「結論は求めていない話題なのに、すぐに『こうしたらいいじゃん』って言われるとイラっとする」「悩みを相談しても最後まで聞いてくれないと、かえってストレスになる。上司がこのタイプです」などの声がありました。
♦︎話を遮る癖がある
会話のリズムを壊してしまう人は、無意識に話を遮ってしまいます。
「あ、それ知ってる」「でもさ」といった言葉で、相手の話を中断してしまいがち。話している側も、そのやりとりを聞いているだけの側も、途中で集中力が削がれてしまい会話への満足度や納得感が下がりやすいでしょう。
アラサー女性からは「このタイプが同僚にいて、話しているうちにこっちが何を言いたかったのか自分でもわからなくなることがあります。仕事にも支障が出ています」「途中で論点をすり替えられてしまうので、真面目な会話がしにくい」などの声が集まりました。
なぜ人の話を聞かないのか? 心理を理解する

人の話を聞かない行動には、必ず理由があります。
一見すると「意地悪だから」「無神経だから」とも思いがちですが、多くの場合は無意識や心理的な背景が関係しています。
典型的な心理を解説します。
♦︎自己防衛心や不安が強い
自分の弱みや失敗を見せるのを怖がりすぎると、つい相手の話を遮ったり自分の話に切り替えたりしがちに。
これは自分を守るための無意識の行動で、本人は悪気なくやっているパターンも目立ちます。
自分を守ることに精一杯で目の前の相手の気持ちを受け止められず、自分本位になってしまうのです。
♦︎他のことに気を取られていて注意力や集中力が欠けやすい
仕事のストレスやスマホ依存などが背景となって、いつも他のことに気を取られているような状態に陥ると、単純に注意力が散漫になってしまい会話に集中できなくなります。
話している途中に話が飛ぶので会話が噛み合わなくなるケースが多く、本人は相手を困惑させていると気づいていない場合が少なくありません。
♦︎自己を肯定しすぎる価値観が強い
「自分のやり方が正しい」「自分は他者より優れている」など自己肯定への強い信念を持っているほど、人の話を受け入れにくくなります。
他人に対してはアドバイスや意見を押し付けがちになり、さらには人の話を聞かない行動にもつながりがちに。
何事に対しても自分の経験則や知識だけが基準となるので、視野が狭くなる傾向もあります。
♦︎経験や知識の差による傲慢さ
年齢を重ねるほど増えてくるのが、このタイプ。知識や経験が豊富な人ほど「自分が正しい」「自分のほうが知っている」と考えてしまい、相手の話を軽視してしまう場合があります。
たとえば、新人の発言を否定して自分の意見を押し通してしまうのは、この典型。
自分が優れていると誤解しているので、他の人の話は価値が低いと錯覚しているのです。
人の話を聞かない人にイライラせずに対処する方法

人間関係では、相手を変えようとするよりも、自分がどう対応するかがポイント。
人の話を聞かない人と、ストレスをためずに付き合う具体的な方法を解説します。
仕事でも恋愛でも、すぐに実践できる内容です。
♦︎聞き方を工夫する
相手の話にあえて興味を示す質問を入れるだけでも、最終的にはこちらの話を聞いてもらいやすくなります。
具体的には「それってどういう意味?」や「もっと詳しく聞かせて〜」といった形式で、わかりやすく相手の話にフォーカスしてみましょう。
相手が応える形で話し出したら、そのまま会話のイニシアチブをこちら側が握れればベター。人の話を遮りがちなタイプに効果的で、まずは一通りの発言をさせてしまうことで相手が満足でき、単に発言を制するよりも会話の流れをコントロールしやすくなるでしょう。
♦︎共感と肯定で満足させる
相手の話を完全には受け入れられなくても「そうだね」「わかる」などと共感の言葉を何度か返すと、会話がスムーズに終わりやすくなるでしょう。
相手の話の核心ではなく、感情の部分に寄り添うだけでも効果的。
自分の話ばかりする人は心理的な共感を求めているケースが多いため、先にあえて“わかりやすい共感”を示すと、納得できるまで話したあとには静かになりがちです。
♦︎自分の感情を整理する
話が通じない相手とは、関わる時間を減らすのもひとつの選択肢です。
職場やビジネス上の人間関係だと縁を切るわけにはいかないことから、全く関わらないのではなく重要な場面だけ接触するなど、負担を減らす工夫をしましょう。
無用なイライラを減らせる最も効果的な方法です。
話を聞かない相手との会話をコントロールできればベター
人の話を聞かない人との関係は、ストレスになりやすいもの。
しかし問題のある相手を変えようとするよりも、自分の対応を工夫するほうが賢い対処法です。
相手に振り回されずにコミュニケーションを取れるように、うまく会話をコントロールできるとベター。話を聞かない人とのビジネス上の会話では、場をコントロールするスキルが有効です。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。



