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新年は心地良くスタートしよう
年明けに出社したりごあいさつ回りをしたら、日頃お世話になっている方には、面と向かって新年のあいさつをしたいもの。ですが、その機会がなかなかないときは年賀メールを送りましょう。時間を置くのではなく、よいタイミングであいさつできると気持ちがすっきりし晴れやかになれます。それはもらったほうも同じこと。いつでも送ることができ日付も入るメールは、有効な手段です。
こんなときはどうするの?
相手が喪中の場合は、年賀メールを送らないのがマナーです。ケースバイケースで送ったほうがよいと判断したり、一言だけでもあいさつしたい、というときは、賀詞は避け「お世話になっております。本年もよろしくお願いいたします」程度にするのがよいでしょう。
また、新年のあいさつを年賀ハガキでいただいた場合は、同じく年賀ハガキで返すのがマナーです。
【ビジネス向け】新年のあいさつをメールで送る際のポイント
では、実際に新年のあいさつメールを送る際に気を付けたいことを紹介しましょう。
1:松の内の間に送る
新年のあいさつは、営業開始日から「松の内」といわれる1月7日頃までに送るようにしましょう。「明けましておめでとうございます」のフレーズが使えるのもこの頃まで。
もし、松の内に間に合わなかった場合は、「寒中見舞い」に切り替えて送るようにしましょう。とはいえ早く送ることで相手の心象はよくなるもの。大切な相手には、営業開始日から間を置かず送るのがいいですね。
2:「去年」もNG。縁起のよくない言葉をチェック
新年のあいさつに絶対避けたいのが、縁起の悪い言葉。せっかく送った年賀メールも逆効果になってしまいます。
特に気を付けたいのは「去る」。新年のあいさつでは、「去年」は使わず「昨年」あるいは「旧年中」などとします。ほかにも、「流れる」「落ちる」「枯れる」「失う」「衰える」など、よくないことを連想させる言葉は使わないよう気をつけましょう。
3:個別に送る
CCやBCCを使った一斉送信は避け、内容も新年のあいさつのみに。業務についてのメールは別途送るようにしましょう。
4:賀詞を使い分ける
相手を選ばず、誰にでも使える賀詞は「明けましておめでとうございます」。ほかにいくつか賀詞がありますが、それらは使い分けが必要です。
5:一文字・二文字の言葉は目上から目下へ
「寿」「賀状」「賀春」「迎春」「初春」「恒春」などは、祝いの言葉を簡単な言葉で表したもので、相手への敬意を省略しています。目上の方や上司には使わないようにしましょう。
6:四文字以上の言葉は目下から目上へ
「謹賀新年」「恭賀新年」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」などは、謹んで、恭しく(うやうやしく)というように、相手への敬意を含んでいます。目上の方はもちろん、誰に対しても失礼のない賀詞です。
【社内編】新年のあいさつメールの書き方を例文で紹介
部署の違う上司・先輩や同僚に送るあいさつメールの例文を紹介します。まず件名は、一目で用件がわかるように「新年のごあいさつ」としましょう。締めの署名も忘れずに。
例1
「〇〇部 〇〇さん(〇〇部長など)
謹んで新春のお慶びを申し上げます
△△部の△△です。
旧年中は大変お世話になりありがとうございました。
〇〇さん(〇〇部長)のもとで学ばせていただき、実り多き1年となりました。
本年も気持ちを新たにますます励んでまいります。
変わらぬご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」
(例1のポイント)
上司や先輩への例文です。近しい上司なら「新春のお慶びを申し上げます」だけでもいいでしょう。具体的に昨年のお礼を述べ、〇〇さんのもとでますます頑張る! という新年の決意を入れるのも後輩、部下らしくていいですね。
例2
「〇〇さん
明けましておめでとうございます
△△です。
昨年は、□□の件で大変お世話になりました。
無事に成功にこぎつけたのも〇〇さんのお陰と感謝しています。
今年も新しいプロジェクトが始まります。また共に頑張りましょう。
本年もよろしくお願いします。
(例2のポイント)
同僚や部下へは、昨年のお礼とともに、今年も一緒に、の気持ちを伝えるといいですね。
【社外編】新年のあいさつメールの書き方を例文で紹介
件名は、「新年のごあいさつ(△△△会社 △△)」「新年のごあいさつを申し上げます(△△△会社 △△)」など。自分の名前を入れ、4文字以上の賀詞を使うといいでしょう。やはり締めには署名を。
例1
「〇〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
謹賀新年
△△△会社 △△部 △△でございます。
旧年中は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申しあげます。
みなさまのご期待に応えられるよう、本年もさらなるサービス向上に努めてまいります。
今後とも変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます」
(例1のポイント)
一般的な例文です。これからのことを一言添えて、今後も積極的にお付き合いしたいという前向きな気持ちを伝えましょう。
例2
「〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
謹んで初春のお慶びを申し上げます。
△△事務所 △△△でございます。
昨年は~の件で、特に〇〇様には多大なるお力添えをいただき誠にありがとうございました。今後ともより一層業務に邁進してまいりますのでなにとぞよろしくお願い申し上げます。メールにてのごあいさつになりましたこと、何卒ご了承くださいませ」
(例2のポイント)
頻繁につきあいのある取引先には、具体的な感謝のエピソードを入れたり、直接あいさつに出向けなかったことを詫びる一言を添えると、よりていねいな印象になります。
最後に
新年のあいさつメールは、「送るタイミング」と「忌み言葉は使わない」こと、「相手の立場によって賀詞を使い分ける」ことがポイントです。お互いが気持ちよく1年のスタートを切れるよう、こうしたマナーをきちんと頭に入れておきたいものですね。
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