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WORK

2026.01.24

オールラウンダーって実は不利? “なんでもできる人”の強みと落とし穴

仕事でもプライベートでも「器用にこなす人」や「どんな場面でもうまく立ち回れる人」は、周囲から一目置かれる存在で、いわゆる「オールラウンダー」とも呼ばれます。しかし当人には、万能だからこその悩みや誤解されやすいポイントも存在します。オールラウンダーの特徴や抱えがちな悩み、才能の活かし方を解説していきましょう。

並木まき

「オールラウンダー」ってどんな人?

まずは基本の定義から、確認しておきましょう。
「オールラウンダー」はいわゆる「何でもできる人」という漠然としたイメージで使うと、誤解が生まれやすい言葉です。

ビジネスシーンで「オールラウンダー」というときには、特定の専門分野に偏ることなく複数の領域で平均以上のスキルを発揮できる人を指すのが一般的です。
具体的には良質なコミュニケーションやタスクの管理、営業や企画、さらには周囲との調整や現場対応など、複数の仕事を柔軟にこなせる人物は「オールラウンダー」と評価されやすい傾向にあります。

オールラウンダーがもつ「3つの強み」

(c)Adobe Stock

オールラウンダーには、ビジネスに有利に働く「強み」があります。
代表的な3つを見ていきましょう。

♦︎1:対応力が高く、急なトラブルにも強い

想定外の状況にも柔軟に対応でき、冷静に解決の糸口を見つけるスキルはオールラウンダーの象徴でしょう。
現場で困ったときに、真っ先に頼られるのはこうした人。
そのため急なトラブル発生時に、現場に呼び出されやすい傾向もあります。

♦︎2:チームの潤滑油になる

視野が広いので、異なる立場や視点を理解しながら調整役としても活躍します。
誰かが不機嫌で仕事が進まない場面でも環境を整えるのが得意で、チームや組織における“潤滑油”としての働きも高く評価されがちです。

♦︎3:業務の全体像をつかむのが得意

場合によっては専門特化の人よりも視野が広く「このプロジェクトはどこが弱いのか」「今はどの工程が詰まっているのか」といった全体の状況を見渡したうえでの判断力に優れています。
課題が生じているときに、全体像を正しく掴むことによって改善点を見出しやすいのも強みでしょう。

もしかして便利屋扱い…? オールラウンダーが抱えがちな悩み

(c)Adobe Stock

オールラウンダーは、いわゆる「万能タイプ」だからこそ、特有の悩みを抱えていることも。
筆者が見聞きした実例を踏まえながら、オールラウンダータイプのアラサーが抱えがちな悩みの代表的なものを解説します。

♦︎悩み:「いつでも助けてくれる人」扱いされてしまう

なんでも“そつなく”こなす能力があると、組織内では「いつでも助けてくれる人」扱いをされがちに。
自分のところにばかり業務や雑務が集中しやすくなり、負担感に悩む例は少なくありません。

筆者が知る30代前半のオールラウンダータイプの女性は「何かあると、すぐに『なんとかならない?』と自分とは関係のない雑務が持ち込まれるのが、悩み。昇給に反映されるわけでもないから断ればいいのに、ついいい顔をしちゃうんです」と、こぼしていました。

♦︎専門性が弱いと誤解されやすい

幅広いスキルがあって、さまざまな業務への対応力が評価されやすい一方で、ひとつの分野を深め切っていないと誤解されやすいのも特徴的です。

筆者が知る30代前半のオールラウンダー女性は「本当は私にも専門領域があるのに、他部署からは広く浅い知識しかない人という偏見をもたれている気がする」と話していました。

♦︎自分の強みを認識しにくい

専門性が弱いと誤解を受けやすいこととも関連しますが、自分自身でも“強み”を認識しにくい傾向があります。
自己アピールの際の「なんでもできます!」は、逆にいうと「なんでもそこそこ」という印象にもつながりかねません。

筆者が知る30代後半のオールラウンダータイプの女性は「転職のときに自分の強みを聞かれて、これまであらゆることを“そこそこ”成功させてきたなかで、ひとつのことに絞れずに悩みました」と話していました。
このように、実績が多いゆえにアピールポイントがぼやけやすい側面はあるでしょう。

便利屋扱いされずに「強みを活かす」3つのポイント

(c)Adobe Stock

気づけば周囲から便利屋扱いをされていた… といった事態を避けるためにも、オールラウンダーとしての強みを活かすポイントを整理していきましょう。

♦︎ポイント1:日頃から優先順位と担当領域を明確にしておく

たとえば、他部署から雑務を持ち込まれたときに「できるからやる」のではなく、まずは自分が「やるべき仕事」にフォーカスするほうが◎。
ムリをしてまで“いい顔”をして負担を増やしすぎるよりも、早めに調整してキャパシティを超えないようにする姿勢が大事です。

♦︎ポイント2:成果を定期的に“見える化”する

オールラウンダーの仕事は、とかく「縁の下の力持ち」にもなりがちです。
そのため、自分の仕事の成果を定期的に“見える化”して、正当な評価や自分自身の強みにつなげていきましょう。
対応した業務や改善した点、トラブル対応の結果などをまとめたり報告に組み込んだりするだけでも、正当な評価につながりやすくなります。

♦︎ポイント3:断る基準をつくる

オールラウンダーのもとには、どんどん仕事が舞い込んできてしまうもの。
実は対応力が高い人ほど断るのが苦手で「私がやったほうが早い」と安請け合いしてしまうのですが、これでは負担ばかりが増えがちです。
仕事量や担当領域などから、あらかじめ“断る基準”を自分なりにつくっておき、その基準に沿って断っていれば仕事を抱え込みすぎるリスクを減らせます。

オールラウンダーは専門性とのバランスが重要

今は、ジェネラリストというだけでは評価されにくい時代にもなってきました。
そのためオールラウンダーのスキルをビジネスでの評価につなげるならば、自分なりの専門性を足していく意識も大切です。
まずは「自分は将来、どんな役割で輝きたいのか」を明確にし、そのうえで“オールラウンダー×データ分析”や“オールラウンダー×営業”といったオリジナルのスキルを確立できると、大きな強みになっていくでしょう。

TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき

ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。

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