「恋人と距離を置く」とはどんな状況?
「距離を置く」は「冷却期間」とも呼ばれ、一時的にコミュニケーションの頻度を減らしたり、物理的・精神的に今までよりも少し離れて過ごしたりすること。関係を終わらせるためではなく、むしろより良い関係を築くために選択するカップルが少なくありません。
距離の置き方や期間は、カップルによって最善の方法が異なるのも事実。自分たちにとって良い結果が生まれそうな方法を見つけられるのがベストです。
カップルが距離を置く理由

カップルにとって、距離を置く選択が必要となる理由を見ていきましょう。
♦︎感情を整理するため
喧嘩が増えたり不満が溜まったりすると、お互いに冷静な判断ができなくなるだけでなく一緒に居ても楽しい時間を過ごせなくなっていきます。
そのため距離を置くことを通じてそれぞれが自分の気持ちを整理し、相手への本当の気持ちに向き合う時間をつくれるでしょう。
♦︎お互いの価値を再確認するため
一緒にいる時間が長かったり常に一緒にいるカップルだったりすると、それぞれにとってパートナーが「当たり前の存在」になりがちです。
一度距離を置くと相手の大切さに気づき、感謝の気持ちが生まれやすくなるでしょう。
♦︎依存しすぎていた関係を直すため
一緒にいる時間が長くなるにつれて、気づかないうちに恋人に依存してしまうケースもあります。
依存関係になると自分自身の時間を楽しむことが難しくなり、本来の自分を見失っていきがちです。
適度な距離を取れれば、再び自立した関係を築きやすいでしょう。
♦︎問題解決の糸口を見つけるため
ふたりの関係に問題があるならば、近くにいると感情的になりやすく解決策が見えなくなっているパターンも考えられます。
距離を置き、冷静に状況を見つめ直せると状況が改善しやすいでしょう。
恋人と距離を置くメリット・デメリットは?

恋人と距離を置くことにはメリットもあればデメリットもあります。
それぞれを整理して自分たちにとって最善の選択をしていきましょう♡
♦︎距離を置くメリット
感情を落ち着けられる
物理的・精神的に恋人と距離ができると怒りや不満といったネガティブな感情が落ち着きやすく、冷静な判断をしやすくなるでしょう。
感情に流されるまま相手を傷つけるような言葉も発しなくなるので、ふたりの関係を客観的に見つめ直せます。
冷静に問題を考えられる
感情的になるほど問題の本質は見えにくくなります。ふたりのあいだに距離を置くことで問題を冷静に分析する時間ができることから、感情論ではなく建設的な解決策を模索しやすくなるでしょう。
また相手に抱いている不満が、本当に解決すべきほどの重大な問題なのか…? といった点に気づきが得られる場合も。
相手の大切さに気づける
相手の存在が「当たり前」になってしまうと感謝の気持ちが薄れてしまいがち。
距離を置くと相手の大切さを再認識しやすく、一緒にいた時間のありがたみを感じたり相手の小さな優しさや気遣いにも気づきやすくなったりするメリットも大きいでしょう。
自分の時間を大切にできる
恋愛に夢中になりすぎると自分の時間を犠牲にしてしまいがちなため、距離を置くことが自分の時間を取り戻す術にもつながります。
趣味や仕事への時間を確保しやすくなるだけでなく、自分自身を見つめ直す時間や恋人以外の人間関係を大切する余裕も生まれます。
♦︎距離を置くデメリット
距離を置いたまま関係が終わるリスク
距離を置いたことで、どちらかが「もうこのまま終わってもいいかも」と思ってしまうリスクは決して低くありません。
一緒にいる時間が減ることで気持ちも冷めやすくなりますし、距離を置いている間に他に気になる人ができる可能性も。
連絡をとらないあいだに「あの人が居なくても十分に幸せ」だと感じると、恋愛への意欲が下がる場合もあります。
不安が強まる
ふたりで話し合って距離を置いたとしても、距離の置き方や期間によってはふたりの心の距離が必要以上に広がってしまい、相手から「拒絶された」「きっともう嫌われた」などと感じてしまう場合もあります。
「このまま振られるのでは?」と不安になるケースや、「距離を置こう」と言われた側がショックを受けたまま立ち直れないパターンも…。
すれ違いが生じやすい
距離を置くと、お互いの気持ちにズレが生じて関係が悪化してしまう場合もあります。
相手の考えていることがわからなくなって誤解が生じたり、お互いに「相手が何を自分をどう思っているのかわからない」といった状況になったりすると、戻るのが面倒に感じてフェイドアウトに進むリスクは低くありません。
適切な距離の置き方

恋人と距離を置くときには、前向きな気持ちでルールを決めていきましょう。
距離を置くことでふたりの関係がより良い方向にいくよう自分たちの状況に適したルールを定めていくのが、関係を改善するうえで大切なポイントです。
♦︎距離を置く目的を明確に
ただ離れるのではなく何のために距離を置くのかをお互いに確認して、納得したうえで実行しましょう。「別れるため」ではなく「関係を改善するため」と、お互いが理解しあってから離れることが大切です。
感情に任せて喧嘩別れのような距離の置き方になると仲直りが難しくなるので、距離を置く前に一度話し合いの場を設けるほうがいいでしょう。
♦︎期間を決める
「いつまで距離を置くのか」を決めておかないと、時間が経過するとともに不安や誤解を生みやすくなります。
ふたりの状況や距離を置く理由に応じて、1週間~1ヶ月程度を目安にするといいでしょう。
♦︎完全に連絡を断つのは避ける
距離を置いているあいだも最低限の連絡は取っていきましょう。毎日ではなく、相手のことが気になったときに自然な連絡を入れるのがベター。別れたわけではないので、完全に連絡を断つ必要はありません。
「おはよう」や「元気?」などの軽いメッセージを送るだけでも、お互いの安心感につながります。
♦︎相手のSNSに過剰反応しない
距離を置いているあいだは自分磨きをしたり趣味を楽しんだりして、お互いが自分の成長につなげたいもの。しかし相手のSNSに楽しそうな投稿があると「自分がいないほうが楽しめでいるのではないか?」といった感情から相手のSNSにも過剰な反応をしてしまいがちに。
距離を置いている期間中に、相手がどう過ごしていたとしても気にしないよう心がけていきましょう。
距離を置くことで相手の存在を再確認できる
「距離を置く」は、ネガティブな選択ではありません。むしろ依存心や自由のなさなど交際によって生じていた悪い部分をリセットすることができ、離れていたあいだに相手の存在の大きさを再確認できるメリットも大きいでしょう。
お互いが良い未来へとつなげる心がけで距離を置ければ、関係はきっと良い方向へと向かうはずです♡
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並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。