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そもそも「自分らしさ」ってなに?
「自分らしさ」をひと言で言えば 「自分にしかない個性や価値観、行動パターン」と言い換えられるでしょう。ほかの人とは異なる部分や性質、価値観なども含まれます。
何を大切にしているのか、熱中できるものは何なのか、物事に対してどんな判断をするのか、どんなことで喜びどんなことで怒るのか… などは、自分らしさを知るうえで欠かせないテーマです。
また、どんな人と一緒にいると心地よいと感じるのかも自分らしさを直結する部分でしょう。
自分らしさを見つける4ステップ

自分らしさを的確に知るためには、ステップを経ていく必要があります。
自分ひとりでできる自己分析の方法を解説します。
1. 書く作業を通じて自分を客観的に見つめる
「自分らしさ」を知るには、何よりもまず自分自身を深く理解することが大切。そこで、ノートやメモ帳に自分を知るためのキーワードを書き出していきましょう。
好きなこと、好きなもの、反対に嫌いなことや嫌いなものを書き出すと自分の傾向が見えてきます。また過去の体験から、成功体験や失敗体験を洗い出すことも自分の価値観を知るうえで有効です。
日記をつけて、その日の出来事や感じたことを書き出して、それらに対して自分がどう反応したのか、どんな感情を抱いたのかをメモしておくのも良い方法でしょう。
2. 夢中になれることを探る
「自分らしさ」は無理に作るものではなく、 自然と夢中になれるもののなかにも隠れています。大人になると「役に立つかどうか」や「必要かどうか」で判断しがちですが、幼い頃の自分が純粋にワクワクしたことのなかに「自分らしさ」を知る手がかりが潜んでいます。
時間を忘れて没頭できるものは、本当の自分を知るうえで不可欠なヒント。義務感ではなく自発的にやりたくなること、ついやってしまう好きなことを思い返してみましょう。
3. 価値観を整理する
ひと口に「価値観」といっても、その範囲は広いもの。仕事や恋愛、人間関係… と多岐にわたります。
自分が大切にするものがわかると、イコールで価値観を知る手がかりに。どんなときに「幸せだな」と思うのか、どんなときに生きている実感を得るのか、生活をしていくうえで譲れないポイントはどこにあるのか… といった質問を、自分にぶつけてみましょう。
また、どんな人といるときに一番リラックスできるのかを思い返すと、恋愛や人間関係の構築にも役立ちます。
4. 自分らしさに逆らわずに行動をしてみる
「自分らしさ」は頭で考えるだけでなく、実際の行動を通じてさらに鮮明になっていきます。「私って、こんな人」というイメージが確立したら、そのイメージに逆らわないように行動してみましょう。
実際に行動に移すと「合うor合わない」が明確になり、頭で考えていた自分らしさとそぐわない部分が見つかるかもしれませんが、それを見つけることこそが大切。
興味がある分野の勉強を始めたり新しい趣味に挑戦したりして初めて「自分に合う・合わない」「しっくりこない」が感覚でわかり、思い描いていた自分らしさとのギャップを知るきっかけにもなりえます。
「自分らしさはこうだと思っていたけれど違ったみたい」という発見もまた、自分らしさを正確に知るうえで必要です。
恋愛には「自分らしさ」が大切な理由

恋愛では相手に合わせすぎてしまったり、彼が描く「理想の恋人像」に寄せようとして自分を見失ったりすることがしばしば起こります。
でも、本当の意味での幸せな恋愛は「自分らしさ」を大切にすることから始まるもの。恋愛において「自分らしさ」が大切な理由を解説します。
♦︎自分の恋愛スタイルを理解できるから
自分らしさは、恋愛のスタイルにも深い関わりがあります。自分がどんな恋愛を好むのか、どんなときに関係性に違和感を抱くのか、相手に対して無理をしているのはどんな部分なのか… といったことを正しく理解できると、自分とは合わない人と無理な関係を築こうとはしなくなります。
また交際したときにどのくらいの頻度で会いたいのか、べったりとしたお付き合いが好きなのか、それともあっさりとした関係を好むのか… についても個人差があることから、自分らしさを理解できているほどお相手選びの段階から自分と似たタイプを選びやすくなるでしょう。
♦︎素の自分に自信がもてるから
恋愛では、好きな人の前で 「よく見せよう」と無理をすることがよくあります。しかし長く付き合うためには“素の自分”を見せられるかどうかがとても重要です。
たとえば、服装や趣味などを相手の好みに合わせすぎたり、本当は嫌なのに恋人の要求に対して「いいよ」と言ってしまったり…。自分の気持ちを押し殺して恋人を優先してしまう状況では、自分にも自信がもてません。
自分らしさを正しく理解できていると、“本当の自分”を大切にできるので、自分の考えや嫌なことには「それは苦手」と素直に伝えやすく、無理をしない関係を築きやすくなるでしょう。
♦︎「相手の理想」ではなく「自分に合う人」を選べるようになるから
恋愛の初期段階では特に「相手にどう思われるか?」を気にしすぎてしまいがち。自分らしさをわからないままだと「誰かに選ばれるのを待つ恋愛」に陥ってしまいがちでもあります。
しかし本当に大切なのは 「自分が心から居心地がいいと感じる相手」を選ぶことです。
スペックや見栄で相手を選んでしまうと一緒にいても自然体で過ごせず、どこかで無理をして自分を演じる恋愛にもなりやすい一方で、自分らしさを理解した上で自分が主体となって選んだパートナーとは良い関係を育みやすいでしょう。
「自分らしさ」を知ると得られるメリット

自分らしさを正しく理解すると、たくさんのメリットがあります。
代表的なものを3つ解説します。
♦︎恋愛以外にも大切なものが見つかりやすい
自分らしさを理解できると、仕事や趣味のほか友だちや家族との時間も自然と大切にするようになり、恋愛への依存度が下がりやすくなります。
「これまで恋愛中心の生活をしていた自分を変えたい」と少しでも思うならば、自分らしさを理解することはとても有益。恋愛以外への関心が自然と高まってくる変化を実感できるでしょう。
♦︎自分だけの時間が楽しく感じられる
恋人がいない時期にもひとりの時間を楽しみやすくなり、自分の人生の主役は自分だと実感しやすくなるメリットも期待できます。
ひとりで過ごす時間にもやりたいことが見つかりやすく、むしろ「時間が足りない」と感じるほどかもしれません。
♦︎他人に期待しすぎなくなる
「恋人がいないと幸せになれない」や「誰かがどうにかしてくれるだろう」という考えを手放しやすくなるのもメリット。自分らしさを理解できると自分で自分を幸せにする方法を見つけ出せるので、恋人がいても期待しすぎなくなるだけでなく、自分のご機嫌を自分でとりやすくなります。また他人に依存しなくなるので、自分が主体となって自分をコントロールできるようになるでしょう。
自分らしさはブレない「自分軸」でもある
自分らしさを知ることは、自分軸を作ることにも通じます。
「自分の人生の主役は自分である」と聞くと壮大すぎるテーマにも聞こえがちですが、つまりは自分を自分でコントロールしやすくなるということ。自分を上手にコントロールできれば、仕事でも人間関係でも「自分軸」がブレにくくなる効果があるので、毎日を快適に過ごす術にもつながっていきます。
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並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。