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かつての「女のさしすせそ」は時代遅れ
かつて「女のさしすせそ」と言われた言葉を覚えていますか?
・「(さ)さすが」
・「(し)知らなかった」
・「(す)すごい」
・「(せ)センスよい」
・「(そ)そうなんだ」
の5つ(諸説あり)は、男性を喜ばせるモテフレーズとして、隆盛を極めた時期もありました。
しかし時代は変わり、今やかつての「さしすせそ」は、時代の価値観にふさわしくない言葉としての認識が広がりつつあります。
かつての「さしすせそ」が非モテや低評価になる理由3選
かつて流行った「さしすせそ」を今でも使っていると、かえってモテを逃したり周囲からの評価が下がってしまう場合もあります。その理由とは?
♦︎使い古されているから
「さしすせそ」は、古い恋愛テクニックとしてすでに幅広く認知されていることから、使っていると、新鮮さや独自性に欠けていると周囲に感じさせやすい行動です。
本人がわざと使っているわけではなくても、かつての「さしすせそ」にあたるフレーズを口にしていると、わざとらしさを醸してしまい、魅力が薄れることも…。
♦︎時代の価値観に合わないから
現代の恋愛やコミュニケーションの価値観は、急激に変化をしています。
過去の「さしすせそ」は、男性を持ち上げる言葉が多く、現代の価値観とは合わない部分が大きいでしょう。また自然体やストレートな意見が重視される現代においては、うわべだけで相手を褒める古いテクニックは逆効果となる場合が多いといえます。
♦︎ミーハーで軽い印象が強いから
「さしすせそ」は広く知られている過去のテクニックにあたるために、あまりに「教科書通り」な感じがしてしまい、個性や真剣さが相手に伝わらないこともあります。
本人は特別感や真剣な気持ちを表現したくても、言われた相手はミーハーかつ軽い印象を抱き、「知性を感じない言葉を使う人」として心象が悪くなりやすい面も否めません。
今どき女性のビジネスシーンにおける「さしすせそ」とは?
今どきの女性は、かつてのように異性のご機嫌をとる「さしすせそ」ではなく、目の前の相手をおもんばかる表現を好みます。ビジネスシーンでも活用できる現代の「さしすせそ」を紹介します。
♦︎さ・・・さようですね
相槌を打つときに「そうなんですね」や「なるほど」を多用していませんか?
こういった流行り言葉はみんなが使っているからと口にしやすい一方で、上司や先輩など目上の人に使うと、雑な言葉を使っている印象もあって、失礼に感じられる場合も少なくありません。
大人の女性なら、きちんとした場では「さようですね」を、さらりと使いこなしたいところ。相手の立場が高い場合には「さようでございますか」とさらに丁寧に伝えたほうが、相手の機嫌を損ねずに済みやすいでしょう。
♦︎し・・・失礼ながら
相手の言葉に対して、何らかの反論や意見があるときに「いや、それは〜」などと、相手を否定する言葉から入っていませんか?
ビジネスシーンでは、相手の言葉を打ち消す必要があるときには「失礼ながら」と前置きをしてから、自分の考えや意見を述べたほうがスマートです。
相手から威圧的に受け取られないよう「反論をするようで失礼にあたるのは重々承知だけれど、ひとこと言わせてください」という気持ちを込めて、丁寧に口にしたいフレーズです。
♦︎す・・・素晴らしいですね
ビジネスシーンの相づちで「すご〜い」や「素敵!」を連呼するのは、悪いフレーズではないけれど、やや幼稚な印象になりがち。
またビジネスを離れた場であっても、相手が目上の人であれば「すごい」といったカジュアルな口語調は、生意気な印象を醸す場合もあります。
相手を褒めたいときには「素晴らしいですね」と伝えたほうがスマートでしょう。
♦︎せ・・・せっかくではございますが
相手からの誘いや申し出を断るときに「残念ですが〜」とつけて断るのは、一般的な言葉遣いです。
さらに相手の気持ちを尊重しつつ、やむをえずお断りをしなくてはいけないときには「せっかくではございますが〜」や「せっかくではありますが〜」を加えたほうが、より丁寧な印象を与えやすいでしょう。
断られた側も、自分への配慮を感じる言い回しを使ってくれる相手に対しては、悪い印象を抱きにくく、人間関係を潤滑にするフレーズのひとつです。
♦︎そ・・・そうおっしゃっていただいて
相手が自分を褒めたり評価をしたりしてくれた場面で、単純に「ありがとうございます」とお礼をしたり「そうですか」と相槌を打つのは、やや稚拙な印象の会話になりやすいでしょう。
そこで「そうおっしゃっていただいて光栄です」や「そうおっしゃっていただくと、さらにやる気が出ます」など、相手が口にした言葉に対して感謝と受け取れる敬語を含めると、大人の品格を感じる会話に。
相手が目上であったり取引先など立場が上の人に対しては、相手の言葉を敬うフレーズを加えられると知的な印象が強まるでしょう。
今どき女性の「さしすせそ」は人間関係の潤滑油
かつての「さしすせそ」は、知性とは無縁で異性や目上の人をヨイショしつつ、可愛がってもらうためのフレーズでした。
しかし時代が変わり、恋愛や人間関係への価値観も進化をしている現代においては、人間関係の潤滑油となる言葉を意識的に選んで使うことで、より豊かなコミュニケーションが叶います。
知性を隠し、可愛がられることを重視していた過去の「さしすせそ」は忘れて、周囲と円滑な関係を構築していける「さしすせそ」を意識していくほうが、今の時代を生きる女性にはマッチしているのではないでしょうか。
並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。