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「ブルーカラー」とは
「ブルーカラー」が職種を指すと知っている人は、それほどいないかもしれません。工場や建設現場といった、生産の現場で働く方々のことを「ブルーカラー」といいます。
今回は「ブルーカラー」について、該当する職種や特徴を調べました。また「ブルーカラー」に向いているタイプや、「ホワイトカラー」との違いにも触れます。
「自分に合う仕事がわからない」と不安に思う方や、転職を考えている方はぜひチェックしてください。まずは、意味を見ていきましょう。
意味
【blue-collar】
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
読み方:ぶるーからー
《青色の作業服を着るところから》生産の現場で働く労働者。
「ブルーカラー」の直訳は「青色の襟」。「collar」は襟のことですが、職種を表す色として用いられることがあります。
生産の現場で働く労働者が「青色の襟」の作業着を着ていたことから、彼らを「ブルーカラー」と呼ぶようになったとされています。「ブルーカラー」と共に用いることが多い「ホワイトカラー」も、職種を表すことが多いです。なお、「ホワイトカラー」については、後述で紹介します。
「ブルーカラー」に該当する職業
上述したように「ブルーカラー」は生産現場で働く労働者を指す言葉です。該当する具体的な職業は、次の通りです。
・各メーカーの工場スタッフ
・電気工事士
・建設作業員
・トラックや配達などのドライバー
・物流の入出荷や運搬担当者
・旅客機運転者
・農業、林業、水産業の従事者
・修理や整備スタッフ
・警備員 など
「ブルーカラー」に該当するのは、現場で作業を行う職種。作業員や技術者などを指します。
「ホワイトカラー」もある
「ホワイトカラー」についても見ていきましょう。辞書で調べた意味を紹介します。
意味
【white-collar】
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
読み方:ほわいとからー
《白い襟のワイシャツを着ているところから》雇用従業員のうち、知的・技術的労働や事務・販売の仕事についている者。
事務職や士業(弁護士や税理士など)のような白いシャツを着て仕事をしている人が「ホワイトカラー」にあたります。デスクワークが中心の仕事をイメージするとわかりやすいかもしれません。
「ホワイトカラー」の職業
「ホワイトカラー」の具体的な職業は次のものになります。
・事務職全般
・弁護士や税理士などの士業
・エンジニア
・特定分野の専門的研究をする人
・コンサルタント
・販売や接客担当者 など
「ブルーカラー」は差別用語?
「ブルーカラー」と聞いて「差別用語では?」と思うかもしれませんが、それは誤りです。「ブルーカラー」「ホワイトカラー」は職種を表す言葉であり、差別的意味合いは含みません。
しかし、アメリカなどでは「ブルーカラーは地位が低い」と考える風潮があったとされており、今もその影響を受けている人がいます。状況や相手によっては、使う際に注意を払うほうがいいでしょう。
「ブルーカラー」の特徴
ここからは「ブルーカラー」の特徴を見ていきましょう。ピックアップしたものを3つ紹介します。
専門性が高い
「ブルーカラー」の職種は、技術を必要とする業務内容が多いため、専門性が高いという傾向にあります。たとえば、機械操作を担当する工場スタッフは、そのための知識や免許が必要です。建設作業員は、クレーンやブルドーザーといった建設機械を扱えなければなりません。ドライバーは、高い運転スキルや体力がないと務まらないでしょう。
企業によっては、入社に際し、専門スキルの習得をサポートしてくれます。高い専門性が身につく職種が多いのは「ブルーカラー」の特徴といえるでしょう。
人々の生活を支えている
「ブルーカラー」は、ものづくり現場に携わる職業です。人々の生活を支えるインフラは「ブルーカラー」が存在してこそ成り立つもの。毎日当たり前のように使う商品や製品はもちろん、電気やガス、水道、携帯電話といったライフラインを支えているのも「ブルーカラー」です。
転職がしやすい
「ブルーカラー」の中でも高い専門性を持つ職種は、転職がしやすいのも特徴です。業界や職種によっては、経験者が足りないことが多いので、キャリアアップしやすいでしょう。手に職をつけて働きたいと考える人は「ブルーカラー」を選択肢に入れるのも一つです。
「ブルーカラー」に向く人とは?
「ブルーカラー」に向くのはどんな人でしょうか? 傾向を見ていきましょう。
集中力がある人
一つのことに集中して取り組むのが得意な人や苦にならない人は「ブルーカラー」に向いているかもしれません。同じ作業をくりかえすことが多い「ブルーカラー」は、集中力の持続が求められます。わずかな狂いが大きなトラブルを招くため、集中力が分散しやすい人には難しいでしょう。
また、専門分野の高度な技術を身につけるにも、集中力が必要です。高い集中力で一つのことに取り組めることは、大きな強みになるでしょう。
体力がある人
現場で働く「ブルーカラー」は、終日動き回ることが多いです。たとえば、トラックや配達のドライバーは長時間の運転に加え、荷物の積み下ろし作業などもあるハードな仕事です。その他の仕事も、じっとデスクに座って作業をするということはほとんどないでしょう。「ブルーカラー」は、体力がないと務まりません。
チームワークが苦にならない人
一人でもくもくと仕事をするのが「ブルーカラー」と思われがちですが、実際はそうではありません。多くの仕事はチームワークがメインとなるため、メンバーとコミュニケーションをとりながら仕事を進める力が求められます。
自分に合う職種を探すには?
自分に合う仕事や職種がわからないと悩む人は、自己分析をするのがおすすめです。目指したい職種が明確でない場合は、自分が「これだけは嫌」「これは避けたい」と思う業務内容などを書き出してみましょう。それらの要素があまりないと感じる職種や業界のことを調べていくと、何かつかめるかもしれません。
また、自分の強みや興味が合う職種を探すのもおすすめです。求人情報の「採用イメージ」「求める人物像」の情報に照らし合わせながら、検討するといいでしょう。
最後に
「ブルーカラー」について、意味や特徴を紹介しました。仕事をしていると、今の職種が自分に合っているのかわからなくなることがあります。また、将来のことを考えて、手に職をつけたいと思う人もいるでしょう。そんな時は、職種について調べてみるのも一つ。興味の持てる職種があれば、実際の求人情報もチェックしてみてくださいね。
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