一子相伝とはどんな意味?読み方は?例文や使う場面、よく似た四字熟語も解説 | Oggi.jp
Oggi.jp

おしゃれもキャリアも。働く女性のWebメディア

line instagram TikTok X facebook search

フリーワードで検索

人気のキーワード

  1. トップ
  2. 働く
  3. 言葉
  4. 一子相伝とはどんな意味?読み方は?例文や使う場面、よく似た四字熟語も解説

WORK

2024.07.16

一子相伝とはどんな意味?読み方は?例文や使う場面、よく似た四字熟語も解説

一子相伝は「いっしそうでん」と読み、学問や技術などを自分の子ども1人だけに伝えるという意味です。実子以外に伝える場合にも使われます。一子相伝が行われているのは、主に伝統工芸や伝統芸能の分野。本記事では、一子相伝の意味や使い方、類義語を解説します。

一子相伝とは?

一子相伝は「いっしそうでん」と読み、特定の分野でよく使われる言葉です。漫画やアニメ作品で見聞きしたこともあるかもしれません。

本記事では、一子相伝の意味や使い方を解説します。

言葉の意味

一子相伝は、自分の持つ知識や技術の奥義を自分の子ども1人だけに伝えるという意味です。複数のこどもがいる場合、伝える相手は1人だけであるため、どの子どもに伝えるかを決めなければならないということになります。

代々続く大切な学問や技術、知識の奥義や秘伝の秘密を守り、伝統を正しく伝えるためには、できるだけ伝える相手も最小限にとどめることが必要という考えからきていると推測されます。

いっし‐そうでん〔‐サウデン〕
学問・技芸などの奥義・秘法を自分の子の中の一人だけに伝えること。

小学館 デジタル大辞泉

伝える相手は実子でなくてもよい

奥義や秘伝を伝える相手は1人であれば、実子でなくても構いません。たとえば、先生と生徒、師匠と弟子など、親子関係にない者に伝えても一子相伝に該当します。

もともと子どもがいない、あるいは子どもがいても継承が難しい場合もあるでしょう。引き継ぐ子どもがいなくても、お互いに信頼関係があり、密接なつながりがある相手であれば、一子相伝の対象になり得るといえます。

陶芸
(c)AdobeStock

一子相伝の例文

一子相伝の意味を理解するために、いくつか例文をみてみましょう。

・当店の酒造りは一子相伝であり、製法は公開されていない

・あの老舗レストランにはレシピが秘伝の人気メニューがあり、代々店を受け継ぐ子どもへの一子相伝となっている

・彼が長年の研究で築いた学問は、一子相伝の価値がある

・その地方の工芸品を作る技術は、師匠から弟子への一子相伝として伝えられている

・伝統芸能には家系で代々受け継がれる一子相伝のものも多く、部外者が入る余地はない

・自分は職人の父から家に代々伝わる技術を教わったが、それが一子相伝というものだということはずっとあとになって知った

・いつも行列ができるラーメン店のスープは一子相伝​​の製法で作られており、誰にもマネができない

・その日本舞踊は一子相伝であり、正しい作法で踊れる人は数えるほどしかいないらしい

一子相伝にはどんなものがある? 一例を紹介

一子相伝の具体例として、日本の伝統芸能や伝統工芸品があげられます。それぞれ簡単にチェックしていきましょう。

日本の歌舞伎の化粧(隈取)と和傘

(c)Adobe Stock

伝統芸能

一子相伝として代表的なのが、日本に古くから伝えられてきた能楽や歌舞伎、文楽などの伝統芸能です。これら伝統芸能は成立した時代は異なるものの、親から子、師匠から弟子へと一子相伝で現代に受け継がれてきました。

伝統芸能における一子相伝は、親や師匠などの名前を受け継いで自分の名とする襲名(しゅうめい)がわかりやすい例といえるでしょう。

しかし、時代の変遷とともに一子相伝では後継者不足につながるという問題も発生し、後継者を広く一般から募集する取り組みも行われているようです。

伝統工芸

伝統工芸における職人の技術も、一子相伝で受け継がれているものが少なくありません。伝統工芸とは、長年にわたり受け継がれている技術や技により作り出される美術や工芸品のことです。

全国の各地に長く培われてきた伝統技術があり、職人たちによって代々受け継がれてきました。しかし、伝統芸能と同じく後継者不足の問題があり、職人の技を伝えることが難しくなっている実情も。 

一子相伝の類義語・言い換え表現

一子相伝には、次のようなよく似た四字熟語があります。

・一家相伝(いっかそうでん)
・門外不出(もんがいふしゅつ)

それぞれ、詳しくみていきましょう。

秘伝のスープ
(c)Adobe Stock

一家相伝

一家相伝とは、 代々伝わってきたことやその物、特別の技のことです。おもに、芸事や学問、武術などで代々伝えられる奥義や教えを指します。

奥義や秘伝を代々引き継ぐという点では一子相伝と同じですが、一家相伝は伝える対象が子ども1人とは限定していない点が異なるといえます。

〈例文〉
・その地方の伝統工芸である陶芸品は一家相伝で引き継いだ技法で作られている

・お店に代々受け継がれている秘伝のソースは一家相伝のため、外部の人に教えることはできない

門外不出

門外不出とは、貴重な芸術品や優れた技術などを外に持ち出さず、決して他人に見せたり貸したりしないという意味です。

奥義や秘伝をできるだけ外部に漏らさないという意味では一子相伝と似ています。ただし、門外不出には、一子相伝のような「受け継ぐ」という意味合いは含みません。

〈例文〉
・地球上には、門外不出として世間の目に触れていない名画が数多く存在する

・実家には先祖代々受け継がれている骨董品や古文書、掛け軸などが豊富にあるが、どれも門外不出で自分も滅多に見ることができない

一子相伝の意味を正しく覚えよう

一子相伝とは、知識・技術などの奥義や秘伝を子ども1人に代々伝えていくことです。伝統を正しく伝えること、秘密が外部に漏れないことを目的としています。伝える相手は、自分の子どもに限りません。弟子や部下など、信頼関係にある者であってもよいとされています。

一子相伝の類義語には一家相伝や奥義秘伝などがありますが、それぞれ微妙に意味合いは異なります。それぞれの意味を把握し、適した場面で使うようにしましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock

▼あわせて読みたい

Today’s Access Ranking

ランキング

2024.07.19

編集部のおすすめ Recommended

Follow Us!

Oggiの公式SNSで最新情報をゲット!

メールマガジン登録はこちら

最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。

【消費税の価格表記について】 記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年4月以前の記事に関しては税抜表記の場合もあります。

Feature

スマートフォンプレビュー

LINE公式アカウント 友だち募集中

働くすべての女性に向けて、
今すぐ役立つ「ファッション」「ビューティ」「ライフスタイル」
情報をお届けします。