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2024.05.08

「前人未到」は「未踏」と書いてもいい? 意味や違いについて紹介

「前人みとう」と書く際、「未到」か「未踏」で悩んだことはありませんか? 特にビジネスシーンだと、誤変換や誤表記は可能な限り避けたいですよね。この記事では、「前人未到」について、意味や漢字表記を調べてみました。

「前人未到」「前人未踏」どちらが正しい?

読み方は同じなのに、漢字が異なる言葉は、誤変換しないか心配ですよね。本記事で紹介する「前人みとう」もその一つ。「未到」と「未踏」、どちらを使えばいいか迷うことがあるでしょう。辞書の意味や漢字の使い方を紹介しますので、一緒に見ていきましょう。

「前人未到」を辞書で調べました

【前人未到】
読み方:ぜんじんみとう

今までだれも足を踏み入れていないこと。また、だれもその境地に到達していないこと。「—の秘境」「—の記録」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

まずは「前人未到」の意味を見ていきましょう。「前人」とは、これまでの人のこと。昔の人や先人を表します。「未到」は、まだ誰も到達、あるいは達成していないことの意。誰ひとりとして到達したことがないことを表します。

「前人未踏」もチェック

「前人未踏」についても見ていきましょう。「未踏」とは、まだ誰も足を踏み入れたことがないことを表す言葉。辞書で「前人未踏」を調べると、「前人未到」と同じ意味であることがわかります。

どちらの言葉を使ってもよいように感じますが、実際はどうなのでしょうか?

(c) Adobe Stock

新聞の表記はどちらを使う?

「前人みとう」を新聞で表記する際に使うのは「前人未到」。これは、各社統一されているようですね。

新聞で「みとう」を使う場合、「未到」はまだ到達していないこと(主に業績や記録)、「未踏」はまだ足を踏み入れていないこと(主に土地など)に使うとされており、このことから「前人未到」と表記するようです。

参照:毎日新聞デジタル|毎日ことばPlus

一般的にはどちらを使ってもOK

新聞での表記は「前人未到」ですが、一般的にはどちらを使ってもよいとされています。「前人未踏」を使う人が多いようですが、「前人未到」と書いても、きちんと意味は伝わるでしょう。

ビジネスシーンで使う場合、職場によっては決まりや縛りがあるかもしれません。その場合は職場のルールに従うようにしてください。なお、この記事では「前人未到」に表記を定め、以降の使い方や似た言葉を紹介していきます。

「前人未到」の使い方をチェック

「前人未到」の使い方を見ていきましょう。特徴や例文を参考にチェックしてくださいね。

特徴は?

「前人未到」を使うのは、記録や新しい領域への進出、はじめていく場所への探検などが多いでしょう。誰一人として成し遂げたことがない事柄や、足を踏み入れたことがない領域、場所などに向かう際に使われる言葉です。

「前人未到」は、「前人未到の〜」「前人未到である〜」という言い回しをすることがほとんど。話し言葉と書き言葉、どちらで用いても問題ありません。

(c) Adobe Stock

例文を紹介

「前人未到」を使った例文を紹介します。

【例文】
・前人未到の地にたどり着いたが、これまで見たことのない植物がたくさんある
・彼が前人未到の記録を叩き出せたのは、たゆまぬ努力をしてきたからでしょう
・彼女が生み出したのは、誰も成し遂げられなかった技。彼女は前人未到の技術力を持っている
・新規事業は、前人未到と言われる領域に挑みます。全社をあげて、ともに前進していきましょう

例文はいずれも同じ意味を表します。「前人未到」は、場所や記録、技術、領域など、さまざまなことに使える言葉といえるでしょう。

会話ではどう使う?

「前人未到」を会話で使うパターンを紹介します。兄妹が祖母のことについて話しているとイメージしてください。

兄「おばあちゃん、この間の大会で準優勝したらしいよ」
妹「知ってる。お母さんに聞いて、びっくりしたわ」
兄「高齢になってから習いはじめた声楽で、大会に出て準優勝するとは思わなかったよ」
妹「まさに前人未到よね。いくつになっても新しいことに挑戦しようと思うのがすごい」
兄「今度みんなでおばあちゃんのお祝いをしようよ」

高齢になってから新しいこと(声楽)にチャレンジし、大会で準優勝した祖母の偉業を「前人未到」と表現して称える会話例です。年を重ねても新しいことに挑み、目標達成を目指すのは素晴らしいですね。

「前人未到」と似た言葉

「前人未到」と似た言葉をチェックしましょう。「人跡未踏」「破天荒」「未曾有」「空前絶後」の4つを紹介します。

「人跡未踏」

「人跡未踏」とは、人がまだ足を踏み入れたことがないことを示す言葉。「じんせきみとう」と読みます。「前人未到」と近い意味を持ちますので、言い換え表現のひとつとして把握しておくといいですね。

「人跡」とは、人が歩いた足跡のこと。「土地」のことを表すことが多く、秘境や奥地、未開の地などを指しますが、それが転じて、新しいチャレンジや新記録などに用いられることもあります。

【例文】私の夢は、秘境など人跡未踏の地を見つけ、最初に足を踏み入れることです

(c) Adobe Stock

「破天荒」

「破天荒」とは、今まで誰もしなかったことをすることを表す言葉です。読み方は「はてんこう」。「破天荒な事業」「破天荒の試み」のように使うことが多いでしょう。

《例文》社長は破天荒の試みを好むようで、失敗したとしても咎められたことがない

なお、「破天荒」は豪快で大胆、型破りなさまを表す際にも使われます。どちらの意味になるかは、前後の文や会話の流れで判断することになるでしょう。

「未曾有」

今までに一度もなかったことや、非常に珍しいことを意味する「未曾有」。「みぞう」と読みます。「未だ(いまだ)曽て(かつて)有らず」が転じたとされており、災害や不祥事などを表す際に使うことが多いでしょう。

《例文》未曾有の事態に、恐れおののいている

「空前絶後」

過去にも例がなく、将来もありえないと思われることや、きわめて珍しいことを意味するのが「空前絶後」です。読み方は「くうぜんぜつご」。「空前絶後の〜」と使うことがほとんどです。

《例文》会長は空前絶後の偉業を達成した人だが、常に謙虚で低姿勢。今でも学ぶ姿勢を持ち続けている

最後に

「前人未到」について、意味や使い方、「未踏」との違いなどを紹介しました。同じ読み方なのに漢字表記が異なる言葉は、誤変換や誤表記が気になりますよね。上述したように、「前人未到」は「未踏」でもOK。どちらを使っても問題ありません。ただし、職場によっては表記を統一していることがあるので、事前に確認してくださいね。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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