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肩甲骨の周りがゴリゴリ鳴るのはどうして?
肩をまわすと、肩甲骨のあたりがゴリゴリ鳴ることはありませんか? この音はいったい何なのでしょう。
ゴリゴリ音の正体とは?
肩を持ち上げて、グルッとまわすときに鳴りがちなゴリゴリ音。この音が鳴るのは、決して珍しいことではありません。その正体は、凝り固まった筋肉や腱が擦れることで生じる音だと言われています。
たくさんの筋肉がついている肩や肩甲骨の周り。長時間のデスクワークのほかにも、同じ姿勢が長く続くことなどで肩周りを動かす機会が少なくなると、筋肉は過度な緊張を引き起こしてガチガチに凝り固まってしまいます。
その結果、このゴリゴリ音が鳴るのです。
また、ゴリゴリ音が鳴る状態を放置すると、肩関節(けんかんせつ)の可動域が狭くなり、さらに肩周りを動かしにくくなる可能性も考えられます。
・気がつくと猫背になっている
・肩や背中にコリを感じる/痛いと感じる
・首を横に向けると違和感がある
ゴリゴリ音に加えて、上記の項目に心当たりがある方は、次の肩周りの筋肉をほぐし、関節可動域を広げるストレッチ&マッサージのやり方を参考にしてみてください。
【寝ながら】肩をまわすストレッチ
STEP 1:右体側を下にして、横向きになる。
▲腕は肩の高さで重ね、脚はひざを90度に曲げて重ねます。
STEP 2:左手の指先を左肩に添える。
▲胸を開くように左腕をうしろに引き、指先を肩に添えます。
STEP 3:左ひじでグルグルと円を描く。
▲左手の指先は肩に添えたまま、ひじで円を描くようにグルグルとまわします。ひじをできるだけ遠くに伸ばしながら、肩甲骨を軸に動かすのがポイント!
体の向きを変えて、反対側も同様におこないます。〈回数:内まわし・外まわし各10回ずつ〉
【座ったまま】肩甲骨周りの筋膜リリース
STEP 1:あぐらで座る。
▲手でお尻のお肉を外にかき分け、左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せると骨盤がスッと立ちます。胸の前で、手の指を組みましょう。
STEP 2:背中を丸める。
▲息を吐きながら背中を丸め、体をアルファベットの“Cの字”にします。あごを引いて、目線はおヘソに。
手と肩甲骨で前後にグーッと引っ張り合い、肩甲骨周りの筋膜リリース! 〈回数:5~10呼吸〉
STEP 3:上体を右・左へ揺らす。
▲余裕がある場合、楽な呼吸を繰り返しながら上体をゆっくり右~左へ揺らします。それぞれの肩甲骨周辺に心地良い伸びを感じながら、動きましょう。〈回数:5~10回〉
肩こり改善に効果! ヨガ「牛の顔のポーズ」
STEP 1:あぐらで座る。
▲ここでも、左右の座骨に均等に体重を乗せて骨盤を立てます。下腹部はリラックス&背筋をスッと伸ばすと◎!
STEP 2:右脚を上にして脚をクロス。体の中心でひざを揃える。
▲左が下、右が上にくるように脚をクロスします。手で足の甲を持って、体の中心でひざを揃えましょう。かかとをお尻の横にセットします。
STEP 3:左腕を頭上に伸ばす。
▲息を吸いながら、左腕を肩から真っすぐ上に伸ばします。
STEP 4:左腕を背面にまわし、背中側で右手の指をつかむ。
▲息を吐きながら、左ひじを曲げて背面にまわします。右腕は下から背面にまわし、手の指をつかみましょう。左ひじを高く引き上げ、右腕は外側に回転させて胸を開くとgood!
反対側も同様におこないます。〈回数:5呼吸〉
指先が届かない場合は、タオルの両端を持ってもOKです。
▲タオルをピンと張るのがポイント!
肩甲骨を寄せる! タオルを使った簡単なストレッチ
STEP 1:腕を頭上に伸ばし、タオルの両端を持つ。
▲ひじを伸ばし、タオルをピンと張った状態で持ちます。腕が体より前に倒れないように、姿勢を整えましょう。
STEP 2:タオルを肩甲骨・下部まで下げる。
▲息を吐きながら、ひじを曲げてタオルを下げてきます。両手でタオルを引っ張りながら、肩甲骨・下部のあたりまで下げてきましょう。
肩甲骨をしっかり寄せて、呼吸を繰り返します。〈回数:5呼吸〉
硬くなりやすい「肩甲骨の内側」マッサージのやり方
肩甲骨の内側やきわは筋肉が硬くなりやすいので、手を使ってマッサージをするのもおすすめです。硬い部分は、特に丁寧にほぐしましょう。
マッサージ方法
右手を体の前からまわして左肩甲骨・上部にあて、骨の“ハの字”ラインに沿ってほぐしていきます。
届く人は脇の下から右手を通して、肩甲骨・下部もほぐしていきましょう。
指先で軽く押しながら、揺するようにほぐすと効果的です。反対側も同様におこないましょう。〈回数:10~20回〉
自宅にストレッチローラーとヨガブロックがある場合
最後は、ストレッチローラー(ストレッチポール)とヨガブロックを使った筋肉のほぐし方を紹介します。ヨガブロックがない場合、厚みのある本でも代用可能です。
STEP 1:ストレッチローラーを縦にセット、その先にヨガブロックを置いて仰向けになる。
▲背中の下にストレッチローラー、頭の下にヨガブロックがくるように仰向けになります。ひざを立て、両腕は肩からまっすぐ持ち上げましょう。
STEP 2:肩甲骨でストレッチローラーを挟む。
▲息を吐きながらひじを曲げ、肩甲骨と肩甲骨でストレッチローラーをググッと挟むような動きをします。息を吸いながらSTEP 1に戻り、呼吸に合わせて繰り返しましょう。〈回数:10回〉
最後に
今回は、肩甲骨のゴリゴリ音の原因…肩周りの筋肉のほぐし方をご紹介しました。日常的に肩周りを動かさずに過ごすことが多い方は、ぜひ試してみてください。
ヨガインストラクター・高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。