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2024.04.10

「針の筵」はつらい状態を表す言葉! 使い方や似ている言葉なども紹介

「針の筵」は「はりのむしろ」と読み、つらい場所や境遇にいることのたとえとして使われています。「針の筵」は、針を植えた敷物の意。かなりつらい状況にあることがイメージできますね。この言葉を本記事で取り上げます。

「針の筵」とは針を植えた庭に座ること?

「針の筵」という言葉をご存知ですか? まず、漢字が読みにくいですね…。「針の筵」は、つらい境遇をたとえる際に使われる言葉。「針の筵のようだ」「針の筵に座らされている」のように使います。あまりなじみがないかもしれませんが、つらい気持ちを表すのに適している言葉です。意味や使い方をチェックしておくのもいいですね。

まずは辞書の意味を見ていきましょう。

辞書の意味は

はり‐の‐むしろ【針の筵】
読み方:はりのむしろ

《針を植えた敷物の意から》一時も心の休まらない、つらい場所や境遇のたとえ。「—に座る気持ち」

『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「筵」とは、敷物のことを指します。針を植えた敷物に座るって、かなりつらくて苦しい状況ですよね。「針の筵」は、まるで針に突き刺されるように周りから批判され、苦しむことを表す際に用いられることが多いです。心がいたたまれなくて、一時も休まらない様子を表現していると考えてください。

「針の筵」は、「針のむしろ」と表記することが多いでしょう。「筵」はそれほど使わない漢字なので、ひらがな表記の方がわかりやすいかもしれませんね。

(c) Adobe Stock

「針の筵」の使い方

「針の筵」の使い方を見ていきましょう。「針の筵」は、「つらい状況」「心が休まらない場所」「つらい境遇」などを表します。これを踏まえて、使い方をチェックしてください。例文も紹介します。

使い方の特徴

「針の筵」は、「座っている」「状態」「〜のようだ」といった言葉をつけて使うことが多いでしょう。自分の過失などで批判や非難にさらされてしまい、つらい状態を表現する際に使います。

基本的には「状態」「状況」「心持ち」に対して用いられ、「人物」や「物」に対しては使いません。

例文をチェック

《例文》
・私が注意を怠ってしまったせいでお客様が激怒し、上司と謝罪に行くことになった。まるで針の蓆に座らされているようだ

・浮気がバレて婚約者を泣かせてしまった。両親からは非難される毎日で、針の筵状態だ

・会社の悪事が大きく報道され、苦情の電話が鳴り止まない。社員はみんな針の筵に座っているような落ち着かない状態だ

・子供の体調不調が続き、上司にやんわりと嫌味を言われた。他の人にも迷惑がかかっていると思うと、家にいても針の筵に座っているようだ

「針の筵」は、心無い批判でつらいことを表す際にも使います。自分がミスをしたわけではないのに、なぜか心がいたたまれない場合にも「針の筵」を使うといいですね。

(c) Adobe Stock

「針の筵」と似ている言葉は?

ここからは、「針の筵」と似ている言葉を見ていきましょう。それぞれの意味や使い方を紹介します。言い換えの表現として使えるかもチェックしてくださいね。

「立つ瀬がない」

世間に対して面目が保てず困ることを、「立つ瀬がない」と表現します。「面目」とは、世間や周囲に対する立場や、世間からの評価のこと。

「針の筵」と近い意味を持ちますので、シチュエーションによっては、言い換えの表現として使うことができるでしょう。「こんなミスをして立つ瀬がない」「周りに迷惑をかけて立つ瀬がない」のように使います。

《例文》謝罪の仕方が悪くて、お客様を怒らせてしまった。チームのメンバーにかなり迷惑をかけてしまい、立つ瀬がない

「身の置きどころがない」

その場にいられないほどいたたまれないことを表すのが、「身の置きどころがない」です。心が休まるような場所がない、居心地がよいと感じる場所がないという意味を持ちますが、「針の筵」と同じような意味で使うことがあります。言い換えが可能な表現の一つと言えるでしょう。

《例文》私の失言で取引先の部長を怒らせてしまった。取引中止になるかもしれず、身の置きどころがない

「針の筵」と反対の意味を持つ言葉はある?

「針の筵」と似ている言葉を紹介しましたので、反対の意味を表す言葉も見ていきましょう。「ちやほやされる」は、「針の筵」と反対の意味を表すと言えるかもしれません。

「ちやほやされる」

周りが機嫌をとったり、甘やかしたりすることを「ちやほや」と言います。「ちやほやされる」は、周りから甘やかされているような状態のこと。「針の筵」は、批判や非難にさらされてつらいことを表しますから、見方によっては反対の意味を表すと言えるでしょう。

《例文》家族や周りからちやほやされて育った姉は、強気で自信家だ

「針」を使った慣用句

「針の筵」の「針」を使った慣用句は、他にもあります。日常ではあまり使わない慣用句を紹介しますので、ぜひチェックしてください。

「今日の一針明日の十針」

今日であれば、一針縫えばつくろえるほころびも、明日になったら十針縫わなければならないという意味を表すのが、「今日の一針明日の十針」です。処置が遅れるほどに、負担が重くなることを表す際のたとえとして用いられることが多いでしょう。「きょうのひとはりあすのとはり」と読みます。

《例文》なんでも先延ばしにするのが、私の悪い癖だ。母がいつも「今日の一針明日の十針」だと叱ってくれていたのに、今だにやってしまう…

「頂門の一針」

「頂門の一針」とは、人の急所をついて強く戒めることを意味します。「頂門」とは、頭の上のこと。頭の上に一本の針を刺すという意味から、急所を戒めることや、急所を押さえた教訓として使われています。

読み方は「ちょうもんのいっしん」もしくは「ちょうもんのひとはり」。「つぼを心得た忠告」「適切な戒め」という意味で用いられることが多いでしょう。

《例文》部長の忠告は頂門の一針だと考えて、これからもがんばりたい

(c) Adobe Stock

「真綿に針を包む」

うわべはやさしいが、内心に悪意を持っていることのたとえが「真綿に針を包む」。「まわたにはりをつつむ」と読みます。表面上はやさしそうに見えるのに、本当はとても意地悪いことを表す際に使われている言葉です。

《例文》「あなたは、ときどき真綿で針を包むような言い方をする。自覚して直したほうがいいよ」と親友が忠告してくれた

最後に

「針の筵」について紹介しました。「針のむしろ」と表記されることもあるこの言葉は、周りから批判や非難されてつらい状況を表す際に用いられています。会話で使うことが多い言葉ですが、漢字の表記間違いをしないよう注意したいですね。「針の筵」になるのはつらいもの。その状態に陥らないよう、気をつけてください。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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