20代、貯金の平均額は?
20代で社会人になり、自分で収入を管理するようになると、気にかかるのが「貯金」ですよね。毎月貯金しなければと思ってはいても、なかなか貯金できずに悩んでいるという人もいるかもしれません。
今の20代が毎月どれくらい貯金をしているのか、その平均額や割合が気になりませんか? 下記にまとめましたので、ぜひチェックしてみてください。
20代の貯金、平均額はいくら?
金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] (令和4年)」の結果によると、年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合は16%でした。
手取り収入とは、給与から社会保険料や税金が差し引かれて実際に手元に入るお金のこと。たとえば、毎月の手取りが25万円だとしたら、そのうちの16%にあたる4万円を貯金に回しているということです。
なお、金融資産をもつ20代の預貯金平均額は、307万円。毎月4万円貯金に回すとして、6年半ほどかかるという計算になります。
まずは手取りの15%を貯金しよう
20代は、人生において比較的自由にお金を使うことができる時期だと言われます。30代以降は、子育てや介護にお金がかかる可能性が出てくるかもしれません。だからこそ、この時期に家計管理や貯金の習慣を身につけておきたいですね。
貯金や家計管理は、自分に合った方法を見つけることが大切です。貯金をしたことがない人や、貯金の習慣がない人は、まず手取りの15%を貯金に回すことからはじめてみては。
一人暮らしの人は厳しいと感じるかもしれませんが、貯金をまったくしないことに不安を覚えている人もいるでしょう。そのモヤモヤを軽減するには、行動することが大切。まずは思い切ってチャレンジしてみましょう。
毎月貯金するコツを紹介!
ここからは、毎月貯金するためのコツを紹介します。一度にすべて取り入れるというよりは、できることからはじめてみてください。貯金は継続が大切。失敗しても継続していけば、自分に合ったベストな方法が見つかるはずです。
先取り貯金はマスト
生活費などの残額を貯金に回す、そんなイメージを持っていませんか? 実はその方法だと、貯金はなかなかできません。貯金をするには、貯金額を決めておき、給与支給がされたらすぐにその額を貯金する「先取り貯金」がおすすめです。
先に貯金をすることで、「貯金ができた」という安心感が得られます。また、残ったお金は貯金を気にすることなく自由に使えますので、ストレスも軽減できるはず。先取り貯金を取り入れることは、心理的な負荷の軽減につながるかもしれません。
貯金をしたことがない人や、なかなか貯金できない人は、ぜひこの先取り貯金を取り入れてみてください。
貯金専用口座を作る
貯金をする場合、もう一つ試して欲しいのが、貯金専用口座を作ること。給与の振込口座や、生活費の口座とは別に開設しましょう。そうすることで、毎月どれくらい貯まっているかが明確に把握することができます。
もし、勤務先に財形貯蓄制度があるなら、それを利用するのも一つ。財形はお金を引き出すのに手間と時間がかかりますので、通常の預貯金よりもお金が貯まりやすいでしょう。
もし財形がないという場合は、金融機関の商品を使うのもいいですね。自動積立定期預金や定期積金などを活用すれば、お金を移動させる手間を省くことができます。
予算を決めておく
貯金をするには、お金のやりくりが欠かせませんよね。理想的なのは家計簿をつけることですが、それがかえってストレスに感じるということも。毎日記録するのが大変というのはもちろん、1円単位で管理をすることに窮屈さを感じるかもしれません。
貯金を継続するには、お金のやりくりにストレスを感じない工夫が大切です。また、貯金することばかりに囚われてしまうと、余暇や友達との交流を楽しめなくなるかもしれません。かと言って、好き放題お金を使ってしまい、貯金を崩さないといけなくなるのも避けたいですよね。
そこで試して欲しいのが、ある程度予算を決め、その範囲内であれば自由にお金を使えるようにするということ。予算を守れば赤字にはなりませんから、貯金もキープできるでしょう。
自分のお金の使い方や額を知る
予算内でお金を自由に使うには、自分が何にどれくらいのお金を使っているかを知る必要があります。コスメや美容に毎月いくらかかっているか、ランチや飲み会にいくら使っているか、把握はしていますか?
もし、把握できていないのであれば、自分のお金の使い方を知ることからはじめましょう。家計簿アプリやスケジュール帳、家計簿などで支出を記録すれば、何にどれくらいのお金を使っているかがわかります。それをもとに、予算を立てるといいですね。
貯金を継続するには、自分のお金の使い方を知るのが近道です。まずは1か月、支出の記録をがんばってみてください。
目標や目的を書き出しておく
貯金をしようと思っても、その目的があいまいだと、貯金は続かないと言われます。実は貯金は、明確な目標や目的がある方が継続しやすい傾向があるのです。なぜ貯金をしようと思うのか、貯めたお金で何をしたいのかを考えて言語化し、書き出してみるといいですね。
たとえば、200万円貯まったら長期休暇をとって海外旅行をする、150万円貯まったら今よりも便利できれいなマンションに引っ越すなど、具体的な目標や目的を考えてみてください。それが叶った時、自分がどんな気持ちになるかもイメージして書き出しておくと、無駄遣い防止になるかもしれません。
家計管理や貯金は、いずれ必要になる
上述したように、20代は比較的自由にお金を使える世代と言われます。30代以降、給与は増えますが、同時に守るものや、負担しなければならないことも増えるでしょう。家計管理や貯金は、いずれ必ず行なうこと。だからこそ、今のうちから慣れておきたいですね。
お金の管理で大切なのは、自分に見合った方法を見つけること。それには、いろんな方法を試すしかありません。ぜひ自分に合ったお金の管理方法を見つけてください。
最後に
20代の貯金平均額や貯金のコツについて紹介しました。貯金はすぐにできるものでもなく、試行錯誤しながら自分に合った方法を見つけることが大切です。紹介した貯金のコツは、すべて人に合うとは言えませんが、やってみると見えてくることがあるはず。ぜひいろいろ試しながら、自分に合う方法を見つけてくださいね。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)として活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン