「末日」の読み方や、意味を知っていますか? 「契約期間の末日」や、「末日振込」などの言葉を聞いたことがある方も、いらっしゃるかもしれませんね。中には、「聞いたことはあるけれど、意味を詳しくは知らない」という方も、いらっしゃることでしょう。
そこで、この記事では、末日の読み方や意味、給与の振込日との関係などを解説します。公的な手続き、契約書、給与の振込など、様々な場面で出てくる言葉ですので、正しい意味をおさえておくと安心ですよ。
末日とは?
「末日は、どう読むのが正しいの?」や、「末日っていつのこと?」などの疑問をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか? まずは、「末日」の読み方と、意味から見ていきましょう。
末日の読み方
「末日」は、「まつじつ」と読みます。人によっては、「まつび」や、「すえび」などという読み方をしてしまうこともあるようですね。もちろん、日常会話において、意味が伝われば大きな問題はないかもしれません。ですが、ビジネスシーンでは、読み方を間違うと気になるという人も。正しい読み方をおさえておきたいですね。
末日の意味
「末日」は、最後の日という意味です。具体的には、「契約期間の末日」など、何か特定の期間の最終日という意味で使われることが多いですよ。 また、公的なお金の支払いなどでも使われることの多い表現です。例えば、国民年金の保険料の例で見ていきましょう。
国民年金保険料を払う期限は、「翌月末日」です。ですので、4月分の保険料は、5月31日までに支払うということになりますね。「翌月末日」は、「次の月の最後の日」と言い換えることもできるでしょう。そのため、月によって、2月は28日、4月は30日など、日付がずれることもありますよ。
なお、末日が土日祝日など、金融機関がお休みの日だった場合は、どうなるのでしょうか? この場合、次の月の、最初の金融機関の営業日が期限になりますよ。
ただ、これはあくまで国民年金の保険料のお話です。家賃の振込や、何かのサービスの料金など、契約によっては、末日が休日だった場合の扱いが異なるケースも。この点は、契約書に書いてあることがほとんどですが、もし分からない場合は、契約を交わした相手に確認しておくとスムーズでしょう。
参考:日本年金機構ホームページ
月末との違いは?
「末日と月末は、どう違うの?」という疑問をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか? 似ている言葉ですので、違いがわかりにくいですよね。 ここからは、末日と月末の意味の違いを詳しく見てきましょう。
まず、「月末」は、「月の最終日」を指す言葉です。月の末日という言い換えもできますね。 それに対して、「末日」は、「ある期間の最後の日」という意味です。ですので、必ずしも月の終わりの日とは限りません。
例えば、「契約期間末日」という言葉で考えてみましょう。契約期間がもし、「10月5日から11月4日」などの半端な日だった場合、契約期間末日は、11月4日ということになります。スマートフォンの契約など、日割りで期間を見るものもありますよね。そんなときによく使われる表現です。
ちなみに、末日という言葉は、その前に、どの期間のことを指しているのかを説明する言葉が入りますよ。「契約期間末日」や、「申し込み月の末日」などですね。契約書などでよく目にする機会がある言葉ですので、意味を知っておくと便利です。
末日締めとは?
「末日締め」は、ある一定の期間の最終日を期限として、物事を区切ることを意味する言葉です。経費精算や、請求書、給与振込などの場面で、よく使われますよ。
例えば、会社の経費精算が「毎月末日締め」だった場合で見ていきましょう。この場合、月の初めの日から最後の日までを、一つの単位として区切ることになります。毎月使った経費精算を、月の末日で区切って計算し、支払うということですね。
毎月末日締めの経費精算をしている会社で、うっかり締め切りに遅れて経費申請をすると、経理担当者が渋い顔をすることも。「締め日を過ぎないように、早めに申請してくださいね!」なんて台詞が、飛び交う会社もあるようです。
給与振込との関係は?
給与支払い日が「毎月末日払い」などとなっている場合は、どうなるのでしょうか? この場合、月の最後の日に振込みとなりますよ。例えば1月なら31日、2月なら28日というイメージです。また、月の最後の日が休日などの場合、前倒しになることも。反対に、後ろ倒しになり、休日明けに支払われることもあります。どちらのルールでも法的な問題はありません。
参考:東京労働局ホームページ
なお、注意したいのは、「末日締め翌月25日払い」など、給与の支払いにタイムラグが生じる場合です。「翌月払い」なのか「当月払い」なのかで、支払われるタイミングが1か月程違ってくることも。「末日締め翌月25日払い」の場合、10月1日から10月31日までの給与は、11月25日に支払われることになりますよ。
特に、転職した人などは、前職の給与の支払い日と同じ感覚で、生計を考えていると、思わぬ誤算があることも。日々の生活費にも関わるので、大事なポイントですよね。雇用契約書などを事前にチェックしておくのがおすすめですよ。
これを聞くと、「給与振込に、なぜそんなに時間がかかるの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか? 「いつになったら振り込まれるの?」とそわそわする気持ちも分かります。
ですが、給与の計算業務は、勤務時間の確認をはじめ、経費精算、社会保険料や税金の控除など、やることが盛りだくさん。もちろん、会社によっては、計算ソフトを使っているケースや、社会保険労務士事務所などに、アウトソーシングしているケースもあります。
ですが、いずれの場合も、様々な計算や確認業務があるため、ある程度計算に時間がかかるのが一般的。ですので、翌月払いになるケースもあるということを、おさえておきましょう。
末日の反対語は?
末日の反対の意味の言葉は、「初日」です。読み方は、「しょにち」が一般的ですが、「しょじつ」と読むことも。どちらも正しい読み方です。
使い方と意味も見ていきましょう。例えば、「毎月初日」と言うと、毎月の1日ということになります。また、「契約期間の初日」というと、契約がはじまる最初の日ということですね。 末日とセットで、覚えておきたい言葉です。
最後に
この記事では、末日の読み方や意味、給与振込との関係などを解説しました。契約書や公的なお金の支払いなどでよく使う表現ですので、おさえておきたい言葉です。
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塚原美彩(つかはらみさ) 塚原社会保険労務士事務所代表
行政機関にて健康保険や厚生年金、労働基準法に関する業務を経験。2016年社会保険労務士資格を取得後、企業の人事労務コンサル、ポジティブ心理学をベースとした研修講師として活動中。HP:塚原社会保険労務士事務所 ライター所属:京都メディアライン