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2023.10.17

認印とは? 実印、銀行印との違いやシャチハタの使用についても解説

認印と実印の違いは、認印は簡易的な書類に使うもので、実印は重要な取引の際に使うものです。そのほか、銀行印は口座開設や窓口での引き落としなど、金融機関で使うもの。今回は、認印とは何か、シャチハタを認印として使ってもいいのか等を解説します。

個人で使用する印鑑の中には、大きく分けると「認印」「実印」「銀行印」の3つがあります。ですが、それぞれの印鑑の違いがよくわからない… という方も少なくないでしょう。そこで今回は、認印や実印、銀行印の違い、印鑑を管理する時の注意点などについて解説します。

印鑑と朱肉
(c)Adobe Stock

認印とは?

最初に、一番使う機会が多い認印について紹介します。

意味

認印とは、承認の証として押す印鑑のこと。基本的に印鑑登録をしていない印鑑のことをさします。宅配便を受け取った時や、会社の書類の確認をした時などに押すのが、この認印。一番使用する機会が多い印鑑ですね。

読み方に関しては「にんいん」とも、「みとめいん」とも読めますが、役所などでは「みとめいん」と読まれることが多いようです。

ちなみに、「認印は100均のものでも、シャチハタでもなんでもいい?」といった疑問を持つ方もいるかもしれません。結論から言うと、認印は100均の印鑑を使用しても、シャチハタを使用してもOK。ですが、シャチハタは役所の手続きなどでは使用不可といったケースもあるので、注意が必要です。

サイズ・形状

認印には、サイズや形状に決まりはありません。ですが、個人で使用する際には「直径10.5mm〜12mm」の丸印が一般的なようです。

刻印される内容・書体

個人の認印の場合は、一般的には「苗字」が刻印されます。書体は、読みやすい「楷書体(かいしょたい)」や「古印体(こいんたい)」「行書体(ぎょうしょたい)」が使用されることが多いです。

使用するシーン

認印は、ビジネスシーンからプライベートシーンまで幅広い場面で使用されます。例えば、経費精算や契約書などの書類、宅配便の受け取り、出生届、婚姻届などです。

相談する女性
(c)Adobe Stock

実印とは?

続いて、実印について紹介します。実印は法的効力を持つ印鑑。簡易的な書類などの承認で使われる認印に対し、実印は重要な取引で使われるのが特徴です。

意味

実印とは、市区町村に届け出て登録をした印鑑のこと。必要であれば、印鑑証明書の交付も受けられる印鑑です。1人1個しか、登録することができません。法的な効力を持ち、不動産や自動車を購入する時や、生命保険に加入する時など、重要な契約の際に使用されます。

ちなみに実印は、ゴム印などの変形しやすいものや、印影の照合が難しいものは基本的には認められません。そのため、シャチハタなどは使用できないので注意しましょう。

サイズ・形状

実印は、市区町村によって規定のサイズが設けられています。大体の場合、「印影の大きさが、8mmの正方形より大きく、25mmの正方形より小さいもの」というサイズ規定が多いです。このサイズに収まるようであれば、どんな大きさの印鑑でも登録することができます。

刻印される内容・書体

実印に刻印されるのは、住民票に記載されている「苗字」。もしくは、「名前」「氏名」でもOKです。職業や資格などの情報は刻印できません。書体に関して、認印は読みやすい書体の方が良いとされますが、実印は読みにくい書体の方が推奨されます。なぜなら、難読な書体の方が偽造されにくいから。

具体的には、「篆書体(てんしょたい)」や「印相体(いんそうたい)」が採用されることが多いようです。

使用するシーン

実印を使う時は、おおまかに言うと重要な取引の時。例えば、不動産を購入・売却する時や、住宅ローンを契約する時、遺産相続をする時などです。

銀行印とは?

次に、銀行印について解説します。

意味

銀行印とは、銀行や証券会社などの金融機関に届けている印鑑のこと。基本的には、口座を開設する時に登録します。その後は、窓口で預金を引き出す時や、クレジットカードを作成する時などに使用することも。

ちなみに、銀行印を登録したのがかなり前で、「銀行印がどの印鑑かわからない」といった方もいらっしゃるかもしれません。その際は、思い当たる印鑑を持参して窓口に行けば、確認できます。あわせて、通帳や本人確認書類が必要な場合もあるので、あらかじめ銀行に必要書類を問い合わせておくといいでしょう。

通帳とお金
(c)Adobe Stock

サイズ・形状

銀行印は、金融機関によってはサイズ規定がある場合も。ですが、12.0mm〜15mmの大きさであれば使用可能な場合が多いようです。

刻印される内容・書体

銀行印に刻印するのは、「苗字」が一般的。ですが、「名前」だけでも、「フルネーム」を刻印しても構いません。書体に関しては、実印同様に、「印相体(いんそうたい)」や「篆書体(てんしょたい)」などの偽造されにくい書体が推奨されます。預金などの財産を管理・運用する際に関わる、大事な印鑑だからです。

使用するシーン

銀行印を使用するのは、銀行の窓口で預金を引き出す時や、公共料金引き落としの口座振替を申し込む時などです。

認印、実印、銀行印の違いは?

ここまで、認印、実印、銀行印について解説してきました。あらためて各印鑑の違いをまとめると、認印は簡易的な書類の承認で使われるもの。実印は法的効力を持ち、重要な取引で使われるものです。銀行印は、銀行や証券会社など、金融機関のみにおいて使われる印鑑といえるでしょう。また、認印はシャチハタなどの使用が可能ですが、実印や銀行印は使用不可です。

印鑑を管理する時の注意点とは?

認印、実印、銀行印を管理する上では、「兼用をしない」ことが重要です。実印や銀行印に比べると、認印には、サイズや印鑑の種類に厳格な決まりはありません。そのため、実印や銀行印を認印として使ってもOKではあります。ですが、実印や銀行印の印影が万が一出回ってしまうと、悪用される可能性も。

「認印は実印でもいいから」といって、それぞれの印鑑を兼用しないようにしてください。なお、実印・銀行印・認印セットは、ハンコ屋さんやオンラインでも売られているので、それを購入するのもいいでしょう。

最後に

それぞれ役割が異なる、「認印」「実印」「銀行印」。特に、実印と銀行印は、自分の財産管理や重要な取引に関わる印鑑です。悪用のリスクを減らすために、他の印鑑と兼用しないようにしたり、自宅で大切に保管するようにしましょう。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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