食べすぎても、すぐに太るわけじゃない!?
つい食べすぎてしまったとき、「太ってしまうんじゃないか?」という考えが、頭の中をめぐりますよね。食後に体重を計って驚いたことがある方も少なくないのでは?
この増えた分の重さは、食べたものや飲んだものの重さであって、脂肪の重さではないので焦らなくても大丈夫!
食べ過ぎは食事や軽いストレッチで調整できる
食べたものは、当日や翌日すぐに・そのまま脂肪に変わるわけではなく、エネルギーとして消費しきれなかった分が脂肪として蓄積されていきます。そして、この食べたものが脂肪に変わるまでの目安というのが、だいたい48時間。
つまり、食べすぎてしまっても、翌日、翌々日の食事で調整したり、運動不足にならないようにしたりすることで、大幅な体型の変化を防ぐことができるのです。
とはいえ、食事直後の運動は逆効果。食べたあとに活動を始める胃腸への負担になり、消化不良を引き起こす原因になります。
食べすぎたあと、お腹まわりの「不快感をすっきりさせる」ストレッチ
食後30分~1時間はとくに安静にして過ごし、軽めのストレッチでも最低1時間。可能であれば、それ以上時間を空けてからおこなうようにしましょう。ここからは、食べすぎてしまったあとにおすすめのストレッチ&エクササイズをご紹介していきます。
四つ這いでできるストレッチ
STEP 1:四つ這いになる
手は肩幅、脚は腰幅に開き、肩の下に手首、股関節の下にひざをつきます。ヘソを引き上げて、背中を平らにしましょう。
STEP 2:右手を左手の前につく
右手・小指側を、左手指先より手のひら2枚分前につきます。
STEP 3:【息を吐きながら】上体を前に倒し、顔を左に向ける
上体をゆっくりと前に倒したら、左ひじを床に下ろしてリラックス。左手の甲の上に右側頭部を乗せます。右手の位置を前後に調節して、右体側を大きく、気持ちよく伸ばしていきましょう。反対側も同様におこないます。
【回数:呼吸を5~10回】
ひざ立ちでできるストレッチ
STEP 1:ひざ立ちになり、お尻をかかとに預ける
脚は腰幅程度に開いて、ひざ立ちになります。つま先を立て、お尻をかかとに預けましょう。手は指先を下に向けて、腰に添えます。
STEP 2:【息を吐きながら】上体をうしろに反らせる
左右の肩甲骨を中央に寄せて、胸を開きます。その胸を突き出すように上体を反らせ、腹部を縦に気持ちよく伸ばしましょう。首・肩に痛みがある場合は、無理のない範囲でおこないます。
【回数:呼吸を5回】
STEP 3:STEP 1に戻り、両腕を頭上に伸ばし【息を吐きながら】上体を左に倒す
上体を左に側屈させます。左手の指先を床について、しっかり体を支えましょう。反対側も同様におこないます。
【回数:呼吸を5回】
消化の要である胃や、食べものの摂取から分解・消化・吸収・排出に働く肝臓周辺の筋肉のストレッチ(側屈・後屈のストレッチなど)は、食後に感じるお腹まわりの不快感を軽減させるのに役に立ちます。
食べ過ぎた時の「気持ちを切り替える」ストレッチ
腹部を動かすエクササイズなので、食後2時間以上はあけてからおこないましょう。また、「気持ち悪い」と感じたら中断すること!
STEP 1:あぐらで座る
骨盤を立て、左右の坐骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に均等に体重を乗せて座ります。下腹部はリラックスさせ、足の力は抜きましょう。
STEP 2:両腕を頭上に伸ばしてクロスし、手のひら同士を合わせる
頭上で手首をクロスさせ、手のひら同士を合わせます。この姿勢が難しい場合は、手をクロスさせずに合掌の状態でもOK。腕は、耳の横を目安にうしろに引き、前に倒れないように姿勢を保ちます。
STEP 3:【息を吐きながら】上体を右に倒す
左右のお尻でバランスよく床をとらえたまま、上体を右に側屈させます。左の体側に心地よい伸びを感じましょう。
STEP 4:【息を吸いながら】上体を起こす~【息を吐きながら】上体を左に倒す
今度は、右の体側のストレッチ。手を組み替えたら、同様におこないましょう。
【回数:呼吸に合わせて5回】
ポイントは、目線を上げて胸を開いておこなうこと! 呼吸が深まり、ポジティヴな気持ちへと切り替えやすくなります。
体を軽く動かしたいときのエクササイズ
STEP 1:脚を左右に開き、両腕は肩の高さに持ち上げて横に広げる
脚は、無理のない範囲で開脚します。かかとを押し出し、つま先を上に向けて、脚の背面を心地よく伸ばして座りましょう。腰が反ったり、丸まったりしないように姿勢を保ちます。
STEP 2:【息を吐きながら】上体を右前方に倒す
左手で右足に軽く触れるように、上体をねじって前屈をします。腹部を強く圧迫する必要はないので、呼吸が楽にできる姿勢でおこないましょう。
STEP 3:【息を吸いながら】STEP 1に戻る~【息を吐きながら】上体を左前方に倒す
反対側も同様におこないます。呼吸に合わせて、ゆっくりと体を動かしましょう。
【回数:呼吸に合わせて5回程度】
最後に
食べたものがすぐに脂肪に変わるわけではないとお伝えしましたが、食べすぎたことへの罪悪感が大きいと、食欲を抑え込もうとするストレスがたまり、反動で食べすぎてしまう… という悪循環に陥ることも考えられます。
「食べすぎた…」を「美味しかった」「久しぶりのご褒美に満足!」と気持ちを切り替えたり、ストレッチ・運動をしたりするほかにも、自分に合ったリセット法・対処法を見つけておくと安心かもしれませんね。
ヨガインストラクター 高木沙織
「美」と「健康」を手に入れるためのインナーケア・アウターケアとして、食と運動の両方からのアプローチを得意とする。食では、発酵食品ソムリエやスーパーフードエキスパート、雑穀マイスターなどの資格を有し、運動では、骨盤ヨガ、産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、Core Power Yoga CPY®、そのほかにもリフレッシュドライヘッドスパ、パーソナルリンパケアリストといった資格のもと執筆活動やさまざまなイベントクラスを担当。