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この記事のサマリー
・飲み会のお礼メールは、できれば「翌営業日の午前中」に送るのがマナー。
・社外の人へのメールでは、「件名」「敬語」「署名」の丁寧さが信頼に直結。
・お礼メールに返信が来なくても問題なし。感謝の気持ちを伝えるだけで十分です。
飲み会の翌朝、「お礼のメール、送った方がいいかな?」と迷った経験はありませんか? 相手が上司や社外の人だったり、ご馳走してもらった場合など、状況によって判断に迷う方も多いはずです。特にビジネスの場では、「礼儀正しさ」と「距離感の適切さ」を両立させたメールが、あなたの印象を左右することも。
本記事では、社内外問わずさまざまな立場の方に送るお礼メールの文例を、シーン別にわかりやすく紹介します。そのまま使えるメール文や、避けるべき表現にも触れていきますので、ぜひ活用ください。
上司・先輩・社長へ送るお礼メールの基本と文例
目上の人へ送るお礼メールは、失礼のない敬語とタイミングがカギ。メールを出す意味と印象を左右するポイントを整理しながら、安心して使える文例を紹介します。
どこまで丁寧に書けばいい? 敬語と配慮のバランス
目上の人へのお礼メールでは、礼儀と心のこもった言葉を両立させるのがポイントです。敬語を正しく使うのはもちろんですが、「丁寧すぎて距離ができる」「カジュアルすぎて失礼になる」など、表現のさじ加減に悩む方も多いのではないでしょうか?
例えば「ありがとうございました」よりも、「お心遣いに感謝申し上げます」といった一言が加わると、礼儀正しさと気持ちの両方が伝わります。
筆者自身、入社3年目のころ、初めて社長と飲みの席をご一緒した際、翌朝に出した「昨夜は貴重なお話を伺えて光栄でした」という一文がとても喜ばれたことがあります。ただのお礼にとどまらず、「相手の何に感謝しているか」が伝わることで、メールは一層意味を持つのだと実感しました。
【文例】上司・社長・先輩へのお礼メール3パターン
以下に、関係性や状況に応じた文例を3つ紹介します。件名を含め、実際のメールとしてそのまま使えるフォーマットです。必要に応じてアレンジして活用してください。
【文例1:直属の上司へ】
件名:昨夜の懇親会への御礼
〇〇部長
お疲れ様です、△△です。
昨夜はお忙しい中、懇親の場をご一緒させていただき、ありがとうございました。
日頃なかなか聞けないお話や、部長のご経験に基づくアドバイスを直接伺うことができ、大変勉強になりました。
今後の業務にしっかりと生かしてまいります。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
【文例2:社長など経営層へ】
件名:昨夜の会食に際しての御礼
〇〇社長
お疲れ様です、△△部の□□です。
昨日はご多忙の中、貴重なお時間をご一緒させていただき、誠にありがとうございました。
社長のビジョンやお仕事への向き合い方を直に伺う機会を得て、改めて身の引き締まる思いでおります。
本日からまた一層気を引き締めて励んでまいります。
今後ともご指導のほど、何卒よろしくお願いいたします。
【文例3:先輩社員へ】
件名:昨日はありがとうございました
〇〇さん
お疲れ様です、△△です。
昨日は楽しいお時間をご一緒させていただき、ありがとうございました!
仕事のことからプライベートなお話まで、いろいろと聞いていただき感謝しております。
これからも頼りにさせていただく場面が多いと思いますが、よろしくお願いします。
***
これらの文例はいずれも、相手の立場を尊重しながら、場の雰囲気や距離感に合った表現を選んでいます。特に社外や社長などに送る際は、句読点の打ち方や敬称の使い方にも注意し、誤字脱字のないよう見直しを徹底しましょう。

幹事・同僚・同期に送るお礼メールの工夫
親しい間柄ほど悩むのが「どこまで礼儀正しく書くか」。気負わず、それでいて感じのいい一文を送るコツと、LINE・メール両対応の文例を紹介します。
同期や同僚にはカジュアルに。でも「お疲れさま」だけじゃNG?
「仲がいいから、別に送らなくてもいいかな…」そんなふうに考えたことはありませんか?
でも実は、親しい相手にこそ「ひとことのお礼」が、信頼関係を強くする鍵になるんです。
例えば、「昨日はお疲れさま〜!」というだけでは気持ちは伝わりにくく、印象にも残りません。それよりも、「段取りしてくれて助かったよ」「お店の雰囲気、すごくよかったね」など、具体的な感謝の言葉を添えると、相手にとっても嬉しく心に残るものになります。
筆者もかつて社内の送別会で幹事を任されたとき、同僚から「写真のまとめもありがとう! あれ、家でも見返してるよ」と言ってもらった経験があります。正直、忙しい中での準備は大変でしたが、そのひと言で一気に報われた気持ちになったのをよく覚えています。
仲がいいからこそ、形式的な文面ではなく、「あなただから送る」一言を大切にしてみましょう。
【文例】幹事・同僚へのお礼メールとLINEメッセージ
それでは、幹事や同僚に送るお礼の例文を紹介します。メール・LINEなど連絡手段や関係性に応じて、自然に使える文体にしています。
【文例1:幹事への社内メール】
件名:昨夜はありがとうございました!
〇〇さん
昨日は飲み会の幹事、本当にお疲れさまでした!
お店も雰囲気が良くて、お料理も美味しくて… みんなとても楽しんでいましたね。
準備から当日の進行まで、本当にありがとうございました。
また次の機会も楽しみにしています!
【文例2:同期へのライトな社内メール】
件名:昨日ありがとね!
〇〇ちゃん
昨日は楽しい時間をありがとう〜!
久しぶりにたくさん話せて、リフレッシュできたよ。
また一緒にごはん行こうね!
今週もがんばろ〜!
【文例3:LINEでの一言メッセージ】
昨日はありがとう〜!
お店すごくよかったし、みんな楽しそうだったね◎
幹事ほんとにお疲れさま。また集まろう〜!
***
LINEでやりとりする場合は、「短くても心が伝わる表現」を心がけましょう。絵文字やスタンプの使い方は自由ですが、乱用しすぎると本気度が薄れてしまうケースも…。「ありがとう」の一言に、相手の気遣いに対する具体的な感謝を添えるのがベストです。

社外の人・取引先との飲み会後に送るお礼メール
社外の人と過ごした飲み会では、ビジネスマナーが問われます。相手に敬意を払う表現で信頼感を残しましょう。
社外相手に注意したい3つのポイント(言い回し・件名・署名)
社外の方にお礼メールを送るときは、社内のやりとり以上に「言葉の精度」が問われます。
筆者もかつて、取引先の役職者と懇親の機会をいただいた際、何をどこまで書けばいいか迷い、先輩に確認しながら文面を整えた経験があります。
「礼儀正しく、でもかしこまりすぎず」、そのバランスこそが鍵です。特に注意したいのは、次の3点です。
・言い回しは「立てすぎず、砕けすぎず」
「恐縮ですが」「ありがたく存じます」といった謙遜のトーンを保ちつつ、回りくどくなりすぎない表現を意識しましょう。
・件名は簡潔かつ内容が一目でわかるものを
「昨日の会食の御礼」や「懇親の機会への感謝」など、開封前に目的が明確な件名が理想的です。
・署名に肩書や部署を忘れずに
相手の社内でも回覧される可能性があるため、社内向けとは異なり、名刺と同等の情報を記載すると安心です。
【文例】取引先・社外上司に送るお礼メール例
以下は、社外の取引先や上席の方へ送る際に適したお礼メールの文例です。
【文例1:取引先の担当者へ】
件名:昨日の会食の御礼
〇〇株式会社
営業部 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
△△株式会社の□□です。
昨晩は貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。
美味しいお料理とともに、〇〇様の業界に対するお考えを伺うことができ、大変有意義なひとときとなりました。
引き続き、貴社のお力になれるよう尽力してまいりますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
【文例2:社外の目上の人・役職者へ】
件名:懇親の機会をいただきありがとうございました
〇〇株式会社
常務取締役 〇〇様
平素より大変お世話になっております。
△△株式会社 営業推進部の□□でございます。
昨日はお忙しい中、懇親の機会を賜り誠にありがとうございました。
〇〇様のご経験談を直接伺うことができ、大変刺激を受けました。
一層精進せねばと身の引き締まる思いでおります。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)

「飲み会のお礼メール」に関するFAQ
ここでは、「飲み会のお礼メール」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 飲み会のお礼メールは、いつ送るのがベストですか?
A:「翌日の午前中」がおすすめです。
遅くとも次の営業日中には送りましょう。特に社外の相手や上司の場合は、始業前〜10時頃までに送信すると「気が利く人」という印象を与えやすくなります。飲み会が金曜だった場合は、週明けの月曜午前に送るのがスマートです。
Q2. メールの件名はどう書けばいいですか?
A:「〇〇への御礼」「昨夜の会食ありがとうございました」など、内容が一目で分かる件名を。
件名には「お疲れさまでした」など抽象的な言葉ではなく、具体的に「御礼」「会食」「懇親会」などの語を含めましょう。受信箱で埋もれにくく、丁寧な印象になります。
Q3. お礼メールに返信は必要? 来なかったらどう思われる?
A:返信が来なくても気にしなくて大丈夫です。
ビジネスメールの礼状に対して返信がないのは一般的。相手の負担にならないように一方向の感謝として完結させる意識で問題ありません。返信があった場合は、再度のお礼は控え、業務に話をつなげると自然です。
最後に
飲み会のお礼メールは、相手への敬意や信頼感を伝える大切なコミュニケーションのひとつです。送り方一つで、あなたの印象や今後の関係性がよりいいものになる可能性もあります。「感じのいい人」と思われる第一歩として、ぜひ本記事の文例を保存・活用してみてくださいね。
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