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「訪問メール」とは？
訪問メールとは、ビジネス上の相手に対して「訪問したい旨を伝え」「訪問日時を確認・調整し」「忙しいなか訪問させていただくお礼を伝える」といった目的で送るメールのこと。
訪問前の印象を左右するコミュニケーションですので、丁寧な文面で失礼のない内容を送る心配りが求められます。
訪問メールの基本構成
訪問メールには、基本的な構成があります。必要な情報を、相手が読んだときに「わかりやすく」伝えるのが大切なポイントです。
♦︎件名
件名は、一目で内容が分かるよう簡潔に記しましょう。
具体的な例文
【訪問のご連絡】○月○日の件
【訪問日時のご相談】株式会社〇〇・田中
♦︎宛名・挨拶
まずは冒頭に相手の会社名・氏名を正確に書き、基本的な挨拶を添えます。
具体的な例文
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の●●（名前）でございます。
♦︎訪問の目的
今回の訪問が「何のための訪問なのか」を、できるだけ明確に伝えます。
具体的な例文
弊社における新サービスの提案に関しまして、一度直接ご説明させていただきたく、連絡を差し上げました。
♦︎訪問希望日時の提示
訪問を希望する日時を記します。相手に時間をあけてもらうことを考慮し、複数の候補を提示しましょう。
具体的な例文
ご都合をお伺いしたく、以下の日時でご都合はいかがでしょうか。
・○月○日（火）10:00～12:00
・○月○日（水）14:00～16:00
・○月○日（金）終日可能
♦︎締めの言葉
メールを確認し、反応がもらえるよう締めの言葉を記します。
具体的な例文
ご多忙の折恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
♦︎署名
最後に、自分の名前・会社名・連絡先などの基本情報を忘れずに記しましょう。
【完成形】訪問メールの文例
上記のポイントを踏まえて完成した訪問メールの文例です。
件名：【訪問のご相談】○○のご提案について（株式会社△△・山田）
株式会社〇〇
営業部 佐藤様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の山田と申します。
このたび、弊社で新たにスタートいたしました「○○サービス」について、
ぜひ直接ご説明のお時間をいただきたく、ご連絡差し上げました。
以下の日程でご都合のよい時間帯がございましたらご教示いただけますと幸いです。
・4月24日（水）午前中
・4月25日（木）14:00以降
・4月26日（金）終日可能
お忙しいところ恐れ入りますが、ご都合のほどご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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株式会社△△
営業部 ●● ▲子
TEL：0○-1234-5△7△
Email：t.○●@〜.com
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やりがちなので要注意！ 訪問メールのNG例と注意点
訪問メールにおけるうっかりやりがちなNG例とそれぞれの理由・注意点・改善方法を解説します。ビジネスメールでの信頼を損なわないために、しっかり押さえておきたいポイントです。
NG♦︎急すぎる訪問依頼
前日や当日の依頼など、急すぎる訪問依頼は相手に失礼な印象を与えます。
相手にも予定や準備があって当然ですから、急な依頼は「一方的」「自分勝手」と捉えられてしまいがちでしょう。
訪問希望日は、少なくとも3営業日以上前に提案するよう心がけましょう。またどうしても急に依頼をする必要がある場合には「急なお願いで恐縮ですが」と、ひと言を添える配慮を忘れずに。
NG♦︎曖昧な件名
件名だけで内容がわからないメールは不親切です。
たとえば「お願いがあります」「ご相談です」などは、やりがちだけれど避けたほうがいい件名の典型。
件名だけ見て内容がわからないと、受信者は優先順位をつけづらくなり、返信が必要なメールと気づかずに見落としたり削除したりする可能性も高まります。
件名は「誰が・何を・いつ」など内容ができるだけ明確になるように記しましょう。必要に応じて【】で囲むキーワードを入れると、より分かりやすくなります。
NG♦︎候補日時がひとつしか書かれていない
候補日はひとつだけだと、相手の予定に合わなかった場合には再調整の手間がかかります。
また、柔軟に動けない印象や自己都合を押し付けている印象にもつながりやすく、訪問前の段階から相手が抱く印象が悪くなりがちでしょう。
最低でも、2〜3つの候補日を提示しましょう。
NG♦︎相手の名前や社名の誤記
初めての訪問前のメールでは、相手の名前を誤記するミスも比較的起こりがちです。似たような漢字が多い苗字の相手や、一般的な苗字と異なる漢字を使っている苗字の相手へのメールでは特に気をつけたいポイントです。
名前の間違いは、もっとも失礼なミスのひとつ。どんなにメールが丁寧でも、名前を間違えてしまえば信用はガクンと下がります。
名前・役職・会社名は送信前に、何度か見直しておく習慣をつけましょう。
訪問メールに「リマインドメール」は必要？ 必要or不要の判断基準
訪問前にリマインドのメール（確認メール）を送るべきかどうかは、状況によって判断が分かれます。
リマインドメールが必要なシチュエーションとなくてもよい場面をそれぞれ解説します。
♦︎リマインドメールが「必要」なシチュエーションは？
相手が多忙で、管理職や複数名の予定を調整している立場であるときには、リマインドメールを送ったほうが確実でしょう。
忙しい人ほど、予定を勘違いしていたりうっかりダブルブッキングをしたりといった可能性も低くないために、前日～前々日に短くリマインドすると親切です。
また、訪問の日程を決めてから訪問日までに時間があいている場合もリマインドのメールを送ったほうが確実です。
♦︎リマインドメールが「不要」でも良いシチュエーションは？
日程が直前で決まっている場合には、再度の連絡は相手の返信の手間を考慮すると不要であるとも考えられます。
また相手から先に「明日は、お待ちしております」と明確な連絡が来ている場合にはすでに受け入れ体制が整っていることから、あえてリマインドのメールを送る必要はなく、いただいたメールに返信をすれば十分でしょう。
♦︎リマインドメールの送信に迷ったときの正解は？
リマインドメールを送るかどうか迷ったときには、「ひと言確認を入れる」ほうが確実です。
その際には、簡潔かつ控えめな文章を心がけ、約束を確認するというよりも「当日の訪問を失礼なく再告知するスタンス」が自然でしょう。
訪問メールは訪問後のお礼メールまでがセット
訪問メールには「相手への配慮」に加えて「わかりやすい構成」「丁寧な言葉づかい」が求められます。
ほんの少しの気配りが信頼関係の構築につながりますので、定型に頼るだけでなく、状況に合わせた柔軟な表現を取り入れていきましょう。
訪問が終わったら、当日中または翌営業日中にはお礼のメールを送るのも忘れずに！訪問メールは、訪問後のお礼メールまでがセットだと覚えておくと、失礼のないコミュニケーションを取りやすいでしょう。
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並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎（ちみもうりょう）な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。
