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「枚挙にいとまがない」の意味・読み方をチェック
「枚挙にいとまがない」は「まいきょにいとまがない」と読みます。
この言葉は「数えきれないほど多い」「たくさんありすぎて、一つひとつ数え上げることができない」といった意味。
つまり、「枚挙」は“一つひとつ数える”、「いとまがない」は“その時間や余裕がない”というニュアンスですので、このふたつの言葉が組み合わさった表現です。
たとえば「同じような失敗例は枚挙にいとまがない」という文章なら、“同じような失敗例が数えきれないほどたくさんある”という意味に。
けれど、この言葉そのものに「良い・悪い」という意味があるわけではありませんので、前後の文章によって、ポジティブにもネガティブにも使えます。
【例文でマスター】「枚挙にいとまがない」の用例は?

実際にこの言葉がどのような場面で使われているのか、例文を交えながら見ていきましょう。
♦︎ビジネスでよく使われるシーン
ビジネスシーンでは、具体的な事例やメリットなどが非常に多いさまを説明するときに使われがち。
<例文>
「このサービスが支持されている理由は、枚挙にいとまがありません」
「この業務改善によって得られるメリットは、枚挙にいとまがないでしょう」
「これまでにも同様の事例は枚挙にいとまがありません」
この場合は、「支持されている理由がたくさんある」「メリットはたくさんある」「事例はたくさんある」という意味です。
ただし、日常的な社内メールで「この商品のメリットは、枚挙にいとまがありません!」などと書くと少し大げさに見える可能性があるので、使う場面は絞っていきたい表現です。
♦︎ポジティブ or ネガティブ どちらにも使える点を押さえておきたい言葉
ところで「枚挙にいとまがない」はいいことにも悪いことにも使えます。
たとえば「彼女の仕事ぶりを評価する声は、枚挙にいとまがない」「この街の魅力を挙げれば、枚挙にいとまがないほどです」など、長所や魅力を語るときにはポジティブな意味で使われます。
一方で、「仕事上のトラブルは枚挙にいとまがない」「SNS上でのトラブル事例は枚挙にいとまがない」など、問題や失敗の数が多いさまを表すときにもよく見かける表現。
実務上ではネガティブ、つまり悪いことを話すときによく使われているので「枚挙にいとまがない」は「悪いこと」という印象を持っている人もいるかもしれません。
けれど日本語としては、良いことにも悪いことにもどちらにでも使える言葉です。
「枚挙にいとまがない」を使うときの注意点を知りたい
「枚挙にいとまがない」は便利な言葉ではありますが、何にでも使えばいいわけではありません。
注意点をまとめましょう。
♦︎注意点:「たくさんある」という意味だけで使うと大げさになることも!
「枚挙にいとまがない」は、単純に「3つあります」「いくつかあります」という程度の数には向かない言葉です。
たとえば「私の好きなカフェは枚挙にいとまがない」と言われても、前提となる数字が浮かびにくく、聞いている相手は違和感を覚えがち。
実際に「好きなカフェが数えきれないほど多い」のだとしても、大げさに聞こえやすい面は否めません。
「枚挙にいとまがない」には「数えきれないほど多い」というニュアンスがあるので、単純に「たくさんある」の言い換えとしては用いないほうが安全です。
♦︎注意点:会話では少し硬く聞こえることもある
「枚挙にいとまがない」は、日常会話にはやや硬めの表現。
そのため、友人や親しい同僚との会話では不向きな言い回しでもあります。
たとえば「最近、仕事で大変なことは枚挙にいとまがないよ〜」と友人に言うと、急に硬い表現を用いているような印象が強まりがちに。
文章として間違いではないのですが、関係性次第では「大変なことを挙げたらキリがないよ〜」くらいのほうが自然な場面も多いでしょう。
♦︎注意点:「枚挙にいとまがない」と「枚挙」は異なる意味の言葉
「枚挙にいとまがない」と「枚挙」は似ていますが、実は異なる意味の言葉です。
「枚挙」だけでも「一つひとつ数え上げること」という意味がありますが、「枚挙にいとまがない」になると「一つひとつ数え上げる時間もないほど多い」という意味に変わりますので、似ているようでニュアンスが異なります。
それぞれ役割の異なる言葉だと心得て。
【NG例】これは失敗! 知的に見える言葉を使ったはずが、逆に伝わらなかった…

今回、「枚挙にいとまがない」にまつわる失敗談を募ったところ、筆者の後輩からユニークなエピソードが届きました。
本人の承諾を得たので、みなさんにもその内容を紹介します。
「『枚挙にいとまがない』を覚えたばかりの社会人1年目くらいだったと思うんですけど、その頃の私は知的に見せたくて、あえて難しい言葉を選ぶようなところがありました(苦笑)。
それで、あるときに先輩から企画のメリットを尋ねられて、『メリットは、枚挙にいとまがないです!』と答えたら、先輩が吹き出しちゃって…。
『たくさんあるって言いたんだろうけれど、メリットが具体的じゃないし、なんだか不自然だよー』とゲラゲラと笑いながら指導を受けて、赤っ恥でした(笑)。
確かに今思えば、ビジネスの場でメリットを聞かれて具体的に答えないのはおかしいし、知的な言葉で返したつもりが、先輩を笑わせることになっちゃったので、すごく印象に残っています」
知的な雰囲気の言葉を覚えると、つい使いたくなるもの。
けれど「枚挙にいとまがない」は、具体例を省略するための魔法の言葉ではありません。
「たくさんある」と伝えたうえで、その後に代表的なものを挙げると説得力のある伝え方ができます◎。
「枚挙にいとまがない」の類語・言い換え表現をマスター
「枚挙にいとまがない」は、文章の雰囲気次第では、もっとわかりやすい言葉に置き換えたほうが伝わりやすい言葉でもあります。
Oggi世代が使いやすい類語や言い換え方をまとめました。
♦︎「数えきれないほどある」
ストレートな言い換え表現です。
「枚挙にいとまがない」よりも柔らかく、会話でも使いやすいでしょう。
♦︎「挙げればきりがない」
「例を挙げ始めたら、どこまでも続いてしまう」というニュアンスの言い換え表現。
「枚挙にいとまがない」よりも口語的で、日常的な会話にもなじみます。
♦︎「数えればきりがない」
こちらも「数が多すぎる」さまを伝える表現。
「枚挙にいとまがない」よりも口語的で、日常使いしやすいでしょう。
「枚挙にいとまがない」をマスターしたい! 一問一答で疑問を解決♡

「枚挙にいとまがない」にまつわるOggi世代が抱えやすい疑問をチェック!
専門家がワンポイント回答します。
♦︎Q1.「枚挙にいとまがない」は褒め言葉がメインですか?
A1.褒め言葉には限定されません。
「枚挙にいとまがない」は「数えきれないほど多い」という意味なので、良いことにも悪いことにも使えます。
使うシーンは褒め言葉に限定されません。
♦︎Q2.「枚挙にいとまがない」はビジネスメールで使えますか?
A2.使えますが、場面に応じて使うよう意識して。
やや硬い表現なので、文章の雰囲気に合わせることが大切。
社外向けの文章や報告メールでは使いやすい一方で、親しい同僚とのカジュアルなやり取りなら「挙げればキリがない」など別の表現が好まれがちです。
「枚挙にいとまがない」は、正しく使うと文章が引き締まる
「枚挙にいとまがない」は「数えきれないほど多い」という意味の言葉。
「枚挙」は一つひとつ数え上げることで「いとま」は時間的な余裕を意味するので、「数え上げる時間がないほど多い」と覚えると良いでしょう。
「なんとなく知的だから使ってみよう」と思いたくなる表現でもありますが、正しく使ってこそ文章が引き締まる言葉でもあります。
「ここは本当に数えきれないほど多い」と思える場面で使えば、自然な印象で用いることができますよ◎。
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